紫外線による白内障や目の病気を予防するサングラスの選び方

・京都府立医科大学客員講師
・北海道大学非常勤講師
・東京医科歯科大学特命教授
・日本眼科手術学会理事
・日本白内障屈折手術学会理事

京都市南区大内雅之アイクリニック院長は、常々「担当医の顔が見える医療」にこだわっておられます。
そのため、院長自らが術前から術後まで責任を持って対応する「術者が見える医療」を大事にされています。
白内障の専門医で 25,000 件というとても豊富な手術実績を積んでおられ、最近では、2022-23「ベストドクターズ」を受賞されました。
この賞は、米国の権威あるベストドクターズ社が医師同士の相互評価を実施し、集計の結果、多くの医師から支持を受けた医師を選出する「医師間で信頼されている医師」の賞で、「病院ランキング本」「名医紹介本」とは一線を画します。
また、白内障手術に関する研究論文が多数の海外の眼科専門誌に掲載され、 白内障関連の国際学会でも毎年講演発表を行われている国際的に評価されている世界トップレベルの先生です。
最近では、特にレンズを眼の中に入れて近視や乱視を矯正する『ICL (眼内コンタクトレンズ) 治療』に力を入れておられます。
ICLは、従来の 『 LASIK(レーシック) 手術』では、 改善が困難であった強度の近視や乱視もICL により矯正することが可能です。

白内障や加齢黄斑変性などの病気は、紫外線をはじめ太陽光線に含まれる有害光線が原因の一つであることが知られています。そのため、UVカットサングラスで目から入る紫外線や太陽光線を防ぐことが予防の対策の一つになります。
そこでこの記事では、紫外線などの有害光線から白内障などの目の病気を予防するサングラスの選び方をご紹介します。

白内障とは?

白内内障とは、目のレンズの役割を果たしている水晶体が濁り、それが進行するにつれてモノが見えにくくなる目の病気です。
白内障にかかると次のような症状が出ます。

  • 視界が白くぼやける、かすんで見える
  • ものが二重に見えたり、ぼやけて見える
  • 光が乱反射してまぶしく感じる
  • 晴れた日の屋外や対向車のライトがまぶしく感じる
  • 近視が進んだ感じがする
  • 日中と夜で見え方に差がある

紫外線やブルーライトは白内障や目の病気の原因?

水晶体が濁る主な原因は、加齢です。また、それ以外では紫外線などの太陽光線から照射される光線が悪影響を与えていると考えられています。
紫外線が目に入ると活性酸素が発生し、水晶体の細胞内に含まれているタンパク質を酸化させます。
長い期間にわたり、紫外線を浴び続けていると、タンパク質の酸化が進み、白内障が進行してしまうのです。
また、紫外線以外でも、太陽光線に含まれるブルーライトや近赤外線も白内障の進展に影響を及ぼすことがわかりつつあります。

<目の中に届く有害光線>
目の中に届く有害光線

その場合の原因としては、次のようなものが考えられています。

<参考記事>

有害光線による目や体への影響を知ろう!

太陽光に含まれる有害光線は紫外線だけではありません。
有害光線の波長の違いによって、目や体へのダメージが異なります。
ここでは、太陽光に含まれる有害光線の波長について整理します。

<有害光線の種類と波長>
有害光線の種類と波長

1)紫外線の影響

地上に届く太陽光線の10%を紫外線が占めます。
日常生活で浴びる程度なら、もともと目に備わっている紫外線を防ぐ機能がはたらきますが、強い紫外線を集中的に浴びると角膜が傷付き、炎症が起こってしまうことがあります。
これは角膜炎の一種で、紫外線角膜炎または電気性眼炎(雪目)と呼びます。
また、それほど強くなくても紫外線を長い時間浴びると、目にダメージが蓄積し、白内障や加齢黄斑変性の原因となります。

<参考記事>

2)ブルーライトの影響

ブルーライトを含む可視光線は地上に届く太陽光線の40%を占めます。
パソコンやスマホなどから出ることで知られているブルーライトは、太陽光線にも含まれています。
ブルーライトは生活リズムには役立っている反面、夜間に浴びると体内時計が崩れ、睡眠障害や不安、イライラを引き起こします。
また、HEV(高エネルギー可視光線)はブルーライトの一部で、網膜の中心部にある「黄斑」まで届くため、有害光線の中で最も目の病気に影響していると考えられています。

<参考記事>

3)近赤外線の影

近赤外線は地上に届く太陽光線の50%を占めます。
近赤外線は赤外線の一つで、紫外線やブルーライトより波長が長い電磁波です。
近赤外線には、熱作用、血管拡張作用があります。また、真皮や皮下組織まで浸透して炎症を促す物質を増やすはたらきがあります。そのため、目の周りの薄い皮膚のシワやたるみの原因になります。
また、近赤外線は白内障をはじめ、角膜炎や結膜炎の原因になることもあります。

<参考記事>

UVカットサングラスなどで目をケアして白内障や目の病気は防ごう

白内障は急に進む病気ではないので、若い時はあまり気にする方はいません。
しかし、早い時期から目の紫外線や有害光線対策をしておくことで、白内障のリスクを減らすことが可能です。
特に、屋外で過ごすことが多い方やスポーツを楽しんでいる方は、UVカットサングラスを使うことがおすすめです。
また、太陽光線以外でもパソコンやスマートフォンがブルーライトを発します。
パソコン仕事をする方も、使用中はブルーライトカット機能やブルーライトフィルター付のサングラスの使用をおすすめします。

白内障など目の病気予防にどんなサングラスを選べば良いの?

サングラスといえば、濃い色を選びがちですが、実はレンズの色と紫外線防御力は関係ないことをご存知でしょうか。
レンズの色が濃いサングラスをかけると、目は物をよく見ようと瞳孔が開きます。
そのサングラスに有害光線をカットする機能がなければ、かえって多くの有害光線が目に入ってきます。

また、色の濃いレンズが有害光線を多くカットするわけではありません。
だから、色の濃いサングラスは、目の保護の点からはおすすめできないのです。
もし、ファッションでかけるカット機能のない濃い色のサングラスをお持ちなら、レジャーなどで長時間、紫外線にさらされる時には使わないようにしましょう。

一方、あらゆるシーンで使いやすいのは、有害光線のカット率が高くて、サングラスの内側に入り込む有害光線も吸収カットする「透明」や「薄色」のレンズのサングラスです。

薄色なら、室内でかけていても違和感なく、自然な明るさと見え方で一日中かけていられます。
目をダメージから守るためには、サングラスをうまく使いこなすことが大切です。

レンズの濃さによる瞳孔の開き方(イメージ)
レンズの濃さによる瞳孔の開き方

<参考記事>

まとめ

紫外線がシミやシワの原因になる有害光線であることはよく知られています。
そんな紫外線は、目の老化や白内障などの目の病気の原因なるリスクもあります。
また、太陽光線には紫外線に加えて、波長が異なるブルーライトや近赤外線といった光線も含まれています。
最近では、これらも目や体に健康被害をもたらす可能性のある有害光線であることがわかってきました。
そんな有害光線によるダメージを防いでいつまでも健やかな目をキープしましょう。
そのためには、UVカットサングラスを使うことがおすすめです。

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