運動でエイジングケア!美しい肌のために心身全体のウェルネスが大切

日本医科大学卒
慶應義塾大学 整形外科学教室入局
慶應義塾大学病院
済生会神奈川県病院
大田原赤十字病院(現 那須赤十字病院)
川崎市立井田病院
川崎市立川崎病院 等にて勤務
平成17年 川崎市立川崎病院 医長
平成17年9月 田園調布 長田整形外科 開設

◆ 資格
日本整形外科学会 専門医
日本整形外科学会認定 スポーツ医
日本スポーツ協会公認 スポーツドクター

◆ 所属学会
日本整形外科学会
日本整形外科スポーツ学会
日本臨床スポーツ医学会
日本手の外科学会
日本運動器科学会
日本骨粗鬆症学会 等

◆所属・関連協会
一般社団法人 日本スポーツビジョン協会:JSVA 名誉会員
一般社団法人 国際生命意識協会 顧問
一般社団法人 MCA学会 理事
一般社団法人 手のひらセルフケア協会
サウンドヒーリング協会 アドバイザリーブレイン
NPO法人 予防医学療法研究会 顧問
認定NPO法人 日本YOGA連盟 アドバイザー

美しい肌のためには、心身全体のウェルネスが大切であると田園調布 長田整形外科 院長長田夏哉先生から、メッセージをいただきました。また、ナールスからも筋トレやストレッチ、ウォーキングなど運動でエイジングケアへの効果をご紹介します。

美肌も健康も心身全体のウェルネスが大切|長田夏哉先生からのメッセージ

女性も男性もいつまでも若々しくいたいのは、共通の願いではないでしょうか。 その手段の1つがエイジングケア化粧品によるスキンケアです。 肌に良い化粧品成分を配合したよいスキンケア製品を、正しく使うことが大切です。 また、日々の洗顔やクレンジング、紫外線対策もあわせてしっかり行う必要があります。 しかし、今の日本のストレスの多い社会では、それだけでは不十分な場合も多いのではないでしょうか。

私は、整形外科専門医・スポーツ専門医として多くの臨床経験を積んできました。そのなかで、体の痛みやさまざまな不具合は不安や心配などをもともなうものである、と実感してまいりました。また、肌荒れや乾燥肌、たるみなども不安や心配の種だと思います。

そして、これらの悩みは運動習慣をはじめとする生活習慣に密接に関っている、と感じています。

私は整形外科医として、痛みがあって診断名のつく状態、いわゆる病気の患者さんを多く治療してきました。そこで気づいたのは、お一方お一方が病気になる前に、健康づくりに積極的に取り組むことの大切さです。

真の健康とは、ただ単に「病気(disease)でない」という受身の状態ではありません。 心が平穏でくつろいでいるとき(easy)に、幸福で健康であると感じられるものです。 そのためには、健康に対して多面的なアプローチが必要です。 つまり、西洋医学だけにとどまらず、東洋医学やヨガ、鍼、音楽など、心身の健康に良いことを積極的に取り入れることが大切だと考えています。 当院では、ウェルネスプログラムとして、

  • 呼吸とストレッチから成る3つのステップで自律運動(体の芯部から生まれる自然な振動や動き)を引き出し、自律神経のバランスを素早く整えて心と体を健やかにする新しい心身療法
  • イライラ感、不眠、精神不安、風邪、女性特有の症状、認知症の予防と改善、疲労感、脳血管障害による片麻痺、集中力・記憶力の向上、不整脈・動悸、美容、そのほか皮膚疾患、アレルギー性疾患などへの鍼治療
  • ロコモティブシンドロームに対するヨガの要素を取り入れたストレッチ中心の体操
  • 「自然音、体感音響、呼吸と声」により自身から始めるサウンドヒーリング
などを取り入れています。

こうしたプログラムで心身の健康が維持され、美しい肌へとつながっていくのではないでしょうか。

エイジングケア化粧品によるスキンケアに加えて、日々の生活の中にウェルネスプログラムの考え方を取り入れみることをおすすめします。

<参考記事>

運動で美肌とエイジングケア

運動で美肌になった女性

エイジングケア化粧品だけでは健やかな素肌になれないことがあります。
それは、体の心身の状態が良くない場合に、スキンケアやエイジングケアを頑張っても不十分だからです。
健康や美肌は内側からのくアプローチ、つまり、美肌のためには生活習慣が大切です。
その1つが、運動です。
ここでは運動と美肌やエイジングケアへの効果をご紹介します。

血流アップで美肌と健康

運動を行うことで血流が増えます。特に、スクワットなどの筋トレで下半身の筋肉量が増えるとその効果が大きいです。
血流が良くなることで、栄養素が体や肌へ十分に届けられます。肌の真皮には毛細血管が通っており、そこで栄養をもらった肌は線維芽細胞が活性化し、コラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸など肌のハリや潤いに大切な成分が生まれやすくなります。
また、肌以外でも毛髪などの発育にも良い影響を及ぼします。
このように運動、特に筋トレは高い美肌効果やエイジングケア効果が期待できます。

<参考記事>

ホルモンが増えて幸福感がアップ

運動、特に筋トレで分泌されるホルモンは、次のとおりたくさんあります。

<運動で分泌されるホルモン>

  • 成長ホルモン
  • テストステロン
  • セロトニン
  • ドーパミン
  • ノルアドレナリン
  • エンドルフィン

成長ホルモンによって、肌のターンオーバーが活性化して乾燥肌やくすみなどを防ぎます。
また、男性ホルモンであるテストステロンが増えると、男性の更年期障害の予防に役立ちます。

さらに、セロトニンで幸福感がアップします。
セロトニンは気分や集中力を左右すると考えられている神経伝達物質で「幸せホルモン」とも呼ばれています。これが脳内で増えると、心が落ち着いて幸せな気分になるといわれています。

他にも、ドーパミンにも「幸福感」や「情報処理能力」を高める効果があります。

幸福感がアップするとストレス解消・快眠などにもつながり肌荒れの予防から健康、エイジングケア全般にも良い影響を及ぼします。

<参考記事>

活性酸素の除去で肌老化予防

ウォーキングする女性

活性酸素が増えすぎると体や肌の酸化が進みます。その結果、生活習慣病やシワやたるみなどの肌老化の原因になってしまいます。
適度な運動で、抗酸化酵素など活性酸素を除去する機能が活性化されることがわかっています。
つまり、適度な運動を継続することで、活性酸素を除去する能力があがることが期待できます。
また、適度な運動は活性酸素の発生原因となるストレスの解消にも効果があります。
目安としては、成人の場合、ウォーキング程度の強度の運動を含めた身体活動を1日合計60分行うことです。連続して60分行う必要はありませんが、じっとしている時間をできるだけ減らすことが大切です。

一方、過度な運動は、活性酸素が過剰になってしまい、老化を進める原因となるので、注意しましょう。

<参考記事>

筋力アップでたるみ予防

筋トレによってたるみの予防や解消が可能です。
皮下脂肪は、筋肉の筋線維が細くなってできたすき間を埋めてしまう性質があります。筋トレによって、筋肉量をキープすることで、脂肪の入るすき間を与えないのでたるみにくい体づくりができます。
目安としては、8~12回くらい繰り返せる強度の筋トレをで、できる限りの回数を行うことを2~3ヶ月続けると効果が実感できます。

<参考記事>

代謝アップと老廃物排泄促進

運動することで汗をかくと老廃物や余計な水分を排出することで新陳代謝が良くなります。
また、胃腸の動きも活発になり体の不要なものを排出する力が高まります。
その結果、体内の循環が全般によくなって便秘なども防ぐことができ、健康や美肌がキープできます。

<参考記事>

脳の活性化

運動や筋トレで体を動かすと、脳が活性化します。
その理由は、BDNFが脳へ行き渡るからです。
BDNFとは、脳由来神経栄養因子と呼ばれる脳機能の向上をサポートするたんぱく質の一種です。 BDNFは、脳の成長や修復などを促し認知機能の維持や向上に役立ちます。

美しい姿勢を保つ

運動の継続によって筋力が高まると美しい姿勢を保ちやすくなります。
また、体幹を鍛えることでも姿勢がよくなります。
姿勢が良くなると内臓の働きや代謝が高まり太りにくい健康な体になることができます。
姿勢が良いと若々しく見えることもメリットです。

美肌やアンチエイジングに効果的な運動

ここでは美肌効果や健康、アンチエイジングに良い3種の運動を紹介します。

筋力トレーニング

筋力はエイジングで低下します。とくに40代や50代からが低下の速度が早くなります。
さらに、積極的に筋肉を使わないままエイジングを重ねていくと、より筋肉量は減ってしまいます。

男性の加齢に伴う筋肉量の推移
男性の加齢に伴う筋肉量の推移のグラフ

女性の加齢に伴う筋肉量の推移
女性の加齢に伴う筋肉量の推移

<参照元>
老年医学会雑誌2010:47:52-57

筋力トレーニングには、腹筋や腕立て伏せ、スクワットなどがあります。
これらの筋肉トレーニングを生活の中に取り入れるのがおすすめです。
しかし、難しい場合は、日常生活の中で姿勢を正す、できるだけ階段を使う、意識的に少し重いものを持つなどで、腹筋や背筋が鍛えられます。

有酸素運動

有酸素運動は、呼吸を行いつつ酸素を取り込みながら行う運動のことです。
有酸素運動には、ジョギングやウォーキング、サイクリング、水泳、エアロビクスなどがあります。
有酸素運動を1時間程度続けることで、ダイエイット効果やセロトニンを分泌してストレスを解消する効果が期待できます。
汗もかくため美肌効果も期待できます。

ただし、筋肉が減ると有酸素運動での脂肪燃焼に必要な基礎代謝も減ってしまいます。そのため、有酸素運動と筋トレを組み合わせることをおすすめします。

ストレッチ

ストレッチは、筋肉を引っ張ったり伸ばしたりして柔軟性を高める運動です。
パソコンを長時間使うなどのデスクワークでずっと同じ姿勢が続くと、筋肉が凝り固まってしまいます。
ストレッチで筋肉をほぐして柔らかすることで、血行が良くなり健康や美肌のなる効果が期待できます。
特に、エイジングが進むと筋肉が硬くなるので、30代以降では特におすすめです。

しかし、これらの運動が苦手やなかなか時間が取れないといった場合もありますね。
そんな方は、少しでも歩くことを意識しましょう。慣れると長い時間あるけるようになってきます。

ナールススタッフの運動体験と効果

ナールスの代表の富本充昭は、定期的な筋トレとストレッチ、毎日のウォーキングを行っています。
特に、ウォーキングがこの4年間1日の平均歩数が1万歩以上を続けています。
もともとは高血圧の治療の一環として開始したのですが、これを続けと体調も良く健康やアンチエイジングに役立っていると実感しています。
50代までそれほど歩く習慣はなかったのですが、慣れるとそれほど負担ではありません。
ぜひ、皆様も何らかの運動習慣を身につけてはいかがでしょうか。

まとめ

田園調布 長田整形外科 院長長田夏哉先生から、美肌には心身全体のウェルネスが大切であるとのメッセージをいただきました。また、ナールスからも運動と美肌や健康への効果について紹介しました。
化粧品を使ってスキルやエイジングケアを行うことは美肌のための手段の1つですが、これだけでは不十分なことがよくあります。
そのために毎日の生活習慣が大切です。その1つが運動です。エイジングケア世代を迎えると、代謝は筋力が低下します。だからこそ一層意識的に運動することが大切です。
ぜひ、美肌と健康のために筋トレや有酸素運動、ストレッチを生活習慣に取り入れていただければ幸いです。

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