今や男性もスキンケアやエイジングケアが大切!肌の特徴と実践法

日本皮膚科学会認定 皮膚科専門医/日本医師会認定 産業医
【所属学会】日本皮膚科学会 会員/日本美容皮膚科学会 会員/日本皮膚悪性腫瘍学会 会員/日本美容外科学会(JSAS) 会員
【診療外実績】アラガン・ジャパン株式会社 ボトックスビスタ® 認定医
東京医科大学病院 皮膚科勤務を経て、大手美容外科の院長となる。

男性でもスキンケアを行う方が増加しています。
従来は20代の若い方中心でしたが、最近ではメンズのエイジングケア化粧品の登場もあり、40代以上の方にも浸透しつつあります。
そこで東中野皮フ科クリニック院長の加藤雄一郎先生から男性のスキンケアやエイジングケアのメッセージを頂きました。
また、ナールスからも男性の肌の特徴からスキンケアの実践法まで幅広く解説します。

男性にもスキンケアが大切な時代になった|加藤雄一郎先生のメッセージ

私のクリニックに来られる患者さんも男性が約20%おられます。
治療は、シミ取りであったり、ボトックス注射、医療脱毛などさまざまですが、印象を変えたい、若々しくみられたいというニーズの方々が多いようです。
自分に自信が持てるようになって、仕事で成果を上げたり、プライベートが充実してきたなどのお声をいただきます。
そんな今の時代、美容医療とまではいかなくても、男性もスキンケアやエイジングケアを意識すべき時代になったのではないでしょうか。

男性の肌は女性と比べて、下記のような特徴があります。

  • 水分量が、女性の60~70%程度と少ない →  乾燥しやすい
  • 皮脂の分泌量が、女性の2倍前後多い   → テカリで悩むことが多い
  • 髭剃りで日常的に肌ダメージを受けている → 肌荒れのリスクが高い

このように男性にも肌トラブルの原因となる要素があります。
また、女性同様に年齢とともに肌は衰えていきます。
だからこそ、男性も正しいスキンケアやエイジングケアが必要なのです。

しかし、正しい知識が無いと間違ったスキンケアで一層、肌にダメージを与えることもあります。
たとえば、ゴシゴシ擦る洗顔、無防備に紫外線を浴びる、40代を超えてもアルコール配合の化粧品を使うなどです。

男性も女性と同じく次の3つが大切です。

  • 優しい洗顔
  • 適切な保湿ケア
  • 十分な紫外線対策

ぜひ、男性の皆様も、正しいスキンケアやエイジングケアで、いつまでも若々しさをキープしていただければ幸いです。

<関連記事>

男性の肌の特徴は?女性の肌の違い

肌の基本構造は男女とも同じ男性も女性も同じです。
お肌は、表皮・真皮・皮下組織の3つから成り立っています。

<皮膚の構造>
皮膚の構造

しかし、その特徴には差があります。
加藤雄一郎先生のメッセージにもあったとおり、大きな違いは2点です。

男性は皮脂が多い

男性の肌は女性に比べ、皮脂の分泌量が多いことが特徴です。
だから、男性のお肌は脂性肌に傾きがちで、キメが粗くなります。
そのため、額や鼻が脂ぎることが多く、毛穴の黒ずみが目立つことがあります。
理由としては、男性ホルモンが多く分泌されることが挙げられます。
男性ホルモンには、皮脂腺のはたらきを活発化して、皮脂分泌を促進するはたらきがあるのです。

<毛穴と皮脂腺>
毛穴と皮脂腺の断面図

女性では、20代をピークに30代、40代と年齢を重ねるにつれて皮脂分泌が少なくなりますが、男性は女性ほど年齢による変化がなく、40代や50代でも皮脂の分泌が多いのです。
そして、皮脂はそのままの量を60歳くらいまで保ち続け、その後、減っていきます。

<年齢と皮脂分泌量の関係>
年齢と皮脂量

男性の肌は乾燥しやすい

男性のお肌は、皮脂の量が女性より多い一方で、角質層の水分量は女性より少ない傾向にあります。
女性に比べると、男性のお肌の水分量は6~7割程度と考えられています。

皮脂分泌が多いのは、少ない水分がお肌から蒸散するのを防ぐためとも考えられていますが、保水力に関わる角層細胞面積が女性より少ないという特徴もあります。
そのために、男性のお肌は水分量が少なく、かつ、水分蒸散量が多いという報告もあります。
だから、男性のお肌はかたく、カサつきがちで、乾燥肌になりやすいのです。
こうした男性のお肌の特性から、男性にとっても乾燥肌対策やエイジングケアが大切なのです。

男性にスキンケアが大切な理由!

男性の肌のほうがトラブルを受けやすい理由として、次の3つが挙げられます。
そのため本来は、男性もスキンケアが大切なのです。

ひげ剃りによる肌ダメージ

毎日のひげ剃りによる刺激は、お肌にダメージを与える大きな原因になっています。
角質層には、水分以外にも角質細胞、天然保湿因子(NMF)、細胞間脂質があります。これらには肌を守る役割(バリア機能)がありますが、角質層が傷つくと、そのすき間から異物が混入しやすくなります。
その結果、外部からの刺激を受けやすくなり、ヒリヒリする、赤みがでるといった肌荒れの原因になるのです。

角質層の断面図

紫外線ダメージ

紫外線には、おもにシミや日焼けの原因になるUVBとしわ、ほうれい線、たるみなどの原因となるUVAがあります。特にUVAは、知らず知らずのうちにお肌を老化させます。

<さまざまな太陽光線と波長>
紫外線を含む太陽公選の種類

紫外線によるお肌の老化を光老化といいますが、これは活性酸素によるお肌の酸化でもあるのです。
まだ、日焼け止めを使う男性は少数派であるため、紫外線ダメージは大きくなります。
また、メイクをしない分、むき出しの状態で外出する男性のほうが紫外線ダメージは深刻です。

<参考記事>

洗顔への意識の低さ

男性では、未だに普通にゴシゴシとこするような洗顔をする方もいます。
また、石けんをたくさん使ったり、泡立てないで使う方もいます。
実はこれらが、お肌のダメージになることを知らない方が多いのではないでしょうか。

若い間は少々のダメージは回復できても、年齢とともに男性のお肌も刺激に弱くなるため、誤った洗顔を続けているとお肌は乾燥しやすくなったり、老化が促進します。

このように今まで無意識で肌にダメージを蓄積させてきている男性ほどスキンケアが必要なのです。

スキンケアの基本は3つ

先ほどもお伝えした通り、男性のスキンケアの基本は、次の3つです。

  • 優しい洗顔
  • 適切な保湿ケア
  • 十分な紫外線対策

これらについて解説します。

優しい洗顔

洗顔の目的は、顔に付いた水溶性と油溶性の汚れをしっかりと洗い流すことです。洗顔でお肌を清潔に保つことによって、ターンオーバーが整い、後につけるエイジングケア化粧品の浸透がよくなります。
しかし、洗顔は界面活性剤という成分を使うため、やり方を誤ると肌の負担となって、乾燥の原因やバリア機能の低下などでお肌のトラブルの原因になってしまいます。
そのため、肌に合う洗顔料を使って、優しい洗顔を心がけることが大切です。

<おすすめの洗顔法>

□洗顔前に手を清潔にする
□洗顔のスタートは、ぬるま湯で顔をすすぐ
□洗顔料は、しっかりと泡立てる
□手ではなく、泡でやさしくなでるように洗顔する
□洗顔料が顔に残らないようにすすぐ
□タオルでやさしく拭く
□洗顔は1日2回までを基本として、1回の所要時間は1分程度をめやすにする

<NG洗顔法>

□冷水で顔を洗っている
□熱いお湯で顔を洗っている
□洗顔料を充分に泡立てていない
□1日3回以上洗顔している
□泡ではなく、手でゴシゴシと擦って洗っている
□洗顔後、顔をタオルで擦るように拭いている

<参考記事>

適切な保湿ケア

男性の保湿ケアの目的は、肌のバリア機能を守ることとターンオーバーを正常化することです。
つまり、肌の表皮の角質層を健やかな状態にすることです。

<ターンオーバーの構図と年代別ターンオーバーの目安>
ターンオーバーの仕組み

その具体的な方法論として注目されているのが、「コルネオ(角質)セラピー」です。
これは、角質層の回復とバリア機能を改善することを目的として、古くから皮膚科学の専門医によって唱えられてきた理論です。

そのためには、水分と水性及び油性の保湿成分をバランスよく補うことが重要です。
特に、ひげそり後の保湿ケアは念入りに行う必要があります。
なぜなら、ひげそりの際に肌表面の角層も一緒にそられてしまい、肌のバリア機能が低下することがあるからです。
その場合、アルコール(化粧品成分の表示名称:エタノール)は刺激になるので、アルコールフリーの保湿アイテムがおすすめです。

<参考記事>

十分な紫外線対策

地上に届く紫外線のうち、紫外線A波(UVA)は主にシワやたるみの原因になります。
一方、紫外線B波(UVB)は、シミやソバカスの原因になります。
また、短期的には日焼けや炎症の原因になります。

 UVAとUVBの違い

そんな紫外線対策の基本は、さまざまな手段で紫外線をブロックすることです。
帽子や日傘、衣類による紫外線対策、サングラスによる紫外線対策、日焼け止め(サンスクリーン製剤)を使います。

また、環境省の「紫外線環境保健マニュアル 2020」においても、その基本として6つのポイントが挙げられています。

①紫外線の強い時間帯を避ける
②日陰を利用する
③日傘を使う、帽子をかぶる
④衣服で覆う
⑤サングラスをかける
⑥日焼け止めを上手に使う

この6つが、紫外線対策の基本なのです。

<参考記事>

メンズのスキンケアのステップ

男性も女性もスキンケアの順番は同じです。
洗顔→保湿→日焼け止め順番です。
男性はメイクをする方は少ないので、その場合、夜のスキンケアでメイク落としをする必要はりません。

保湿ケアは、洗顔後に化粧水でスタートするのが基本です。
それで肌の調子が良いなら他のアイテムを使う必要はありません。
しかし、年齢が高い場合や季節、肌質によっては、化粧水だけでは油分が不足してしまうことがあります。その場合は、ジェルや美容液、乳液、クリームなどの油分を含んだアイテムを使いましょう。
また、鼻や額は皮脂が多くべたつきやすいので、使うアイテムを少なくしたり、量を減らしましょう。一方、頬などの乾燥しやすいパーツには、量を多めに使ったり、美容液や乳液、クリームを塗るなど、調整することも大切です。

 皮脂が多い部位と乾燥しやすい部位

<参考記事>

メンズのコスメの選び方5つの視点

肌質・肌悩みに合わせて選ぶ

メンズのスキンケアアイテムの選び方は、肌質に合ったものを選ぶことと肌悩みのケアができる成分が入ったものを選ぶことです。
ここではその参考に成分とはたらきの表をお示します。

目的・肌悩み 化粧品成分
保湿 ナールスゲン、コラーゲン、ヒアルロン酸、プロテオグリカン、セラミド、アミノ酸、グリセリンetc
肌荒れ・炎症 アラントイン、ナイアシンミド、グリチルリチン酸2K、グリチルレチン酸etc
皮脂やニキビ対策 ビタミンC誘導体、ライスパワーNo.6、アゼライン酸、レチノールetc
毛穴 ビタミンC誘導体、グリシルグリシン、レチノール、アーチチョーク葉エキスetc
シミ・ソバカス アルブチン、プラセンタエキス、コウジ酸、トラネキサム酸、アルブチン、ハイドロキノンetc
シワ レチノール、ナイアシンミド、ニールワン、トコフェリルリン酸ナトリウム、ネオダーミル、ナールスゲンetc

続けられる価格のものを選ぶ

スキンケアは続けることが大切です。毎月、使い続けることができる価格の範囲のアイテムを選びましょう。

使い心地の良いものを選ぶ

使い続けるためにはスキンケアアイテムの使い心地やテクスチャーも大切です。
自分が使ってみて、心地よいものを選びましょう。

エイジングに合わせて機能性を重視

男性の肌はエイジングで老化します。30代や40代とエイジングが進むにつれて、機能性の高い成分が含まれたエイジングケア化粧品がおすすめです。

刺激成分を避ける

男性のスキンケアも刺激を避けることが大切です。
アルコールは清涼感があって男性には使用感を好む方も多いですが、配合濃度が高いと刺激になったり乾燥肌の原因になることもあります。
また、香料や着色料の中には、刺激あるものも。
男性のスキンケアアイテムもできるだけ肌の刺激にならないものがおすすめです。

メンズのスキンケアにおすすめのナールス

メンズのエイジングケアはスキンケアの一部です。
ナールスコムでも何度も取り上げていますが、エイジングケアとは「年齢に応じた肌のケア」のことです。
男性の肌も年齢を重ねると老化するので、エイジングケアは男女問わず大切です。

そこでここでは、メンズにもおすすめのナールスのエイジングケア化粧品をご紹介します。

メンズのスキンケア&エイジングケアにおすすめのナールス

メンズの皮脂・角栓・毛穴ケアに週1~2回の酵素洗顔パウダー「ナールスフォーム」

ナールスフォーム

酵素洗顔パウダー「ナールスフォーム」は、男性の週1回~2回の皮脂ケアや角質ケア、毛穴ケアにおすすめです。

メンズの保湿&エイジングケアなら化粧水「ナールスピュア」

ナールスピュア

男性のスキンケアに大切な保湿&エイジングケアができるナールスゲンや皮脂ケアや毛穴ケアにおすすめのビタミンC誘導体配合の化粧水「ナールスピュア」。

どんな肌質のメンズにもおすすめ!日焼け止め「ナールスヴェール」

ナールスヴェール

低刺激なノンケミカルでありながら、紫外線ブロック力がSPF50+&PA++++(国内最高水準の数値)の日焼け止め「ナールスヴェール」。 男性の紫外線対策におすすめです。

一歩進んだスキンケアのための美容医療5選

男性もスキンケアに加えて美容医療でエイジングケアを検討してみてはいかがでしょうか?
ここでは初めての男性の美容医療におすすめの施術を5つご紹介します。

ヒゲ脱毛

男性のスキンケアを格段に楽にできる方法がヒゲ脱毛です。
ヒゲ脱毛を行うことで、髭剃りから解放されます。これによって肌のバリア機能低下のリスクが減ります。
ただし、脱毛期間中は適切なスキンケアを行うことが大切です。

<参考記事>

初めてならハイドラフェイシャル

ハイドラフェイシャルとは、水流を使って皮脂や角質を吸引しながら美容液導入を行う施術です。
同時に保湿成分や美容成分の導入を行い、肌を保護します。
毛穴の詰まり・開きの改善、ニキビの予防、オイリー肌の改善、くすみの改善、小じわの改善が期待できます。
ダウンタイムがなく刺激の小さな施術なのでスキンケア感覚で施術を受けることができます。
男性の初めての美容医療にもおすすめの施術で、ナールスの富本充昭も2回この施術を体験しています。
顔1回10,000円~20,000円くらいです。

ハイドラフェイシャル

<参考記事>

シミ取りレーザー

一旦シミが目立つとスキンケアで消すことはできません。
そんな場合は、シミ取りレーザーで治療することもおすすめです。
大きな濃いシミは1回の治療で取ることが可能です。

シミ取りレーザー「ハリウッドスペクトラ」
<提供>東中野皮フ科クリニック

<参考記事>

毛穴やニキビ痕ならダーマペン

毛穴の開きやニキビ痕で悩んでいる男性にはダーマペンがおすすめです。
ダーマペンとは、超極細の針で肌を傷つけることで肌本来が持つ自然治癒力を高め、毛穴の開きやニキビ痕を改善させる治療法です。

<ダーマペンの効果と針の長さ>
ダーマペンの効果と針の長さ

<参考記事>

エイジングケアにはハイフがおすすめ

ハイフとは、高密度の超音波を気になる部位に集中照射し、顔のたるみを引き締め、リフトアップやボディの痩身などの美容効果が期待できる施術です。
切らないたるみ治療として男性のエイジングケアにおすすめです。

ナールスの代表の富本充昭も3度体験しています。

ハイフの効果

<参考記事>

まとめ

東中野皮フ科クリニック院長の加藤雄一郎先生から男性のスキンケアやエイジングケアのメッセージを頂きました。
また、ナールスからも男性の肌の特徴からスキンケアの実践法まで幅広く解説します。
男性の肌は皮脂が多い一方で乾燥しやすい特徴があります。また、髭剃りでダメージを受ける機会も多くあります。
そのためスキンケアはとても大切です。
その基本となる洗顔や保湿、紫外線対策を正しく行うだけでも、5年後、10年後の肌状態は大きく変わります。
男性の正しいスキンケアやエイジングケアを実践しましょう。

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