60代のエイジンググケアのために〜まだまだキレイな素肌でいられる!

医療法人容紘会高梨医院副院長 皮膚科・美容皮膚科医師
東京医科大学医学部医学科を卒業後、麻酔科学講座入局。
麻酔科退局後、明治通りクリニック皮膚科・美容皮膚科勤務。
院長を務め、平成24年より医療法人容紘会高梨医院皮膚科・美容皮膚科を開設。院長として勤務しています。

この記事では、医療法人容紘会高梨医院皮膚科・美容皮膚科 院長吉岡容子先生から「60代のエイジングケア」についてのメッセージをいただきました。
また、ナールススタッフが、60代のエイジングケアの考え方や実践方法に関して詳細に解説します。
さらに、60代のエイジングケアにおすすめの化粧品から美容医療までご紹介します。

60代のエイジングケアのための吉岡容子先生からのメッセージ

60代になると、以前に比べて、体やお肌全体に老化を感じることが多くなります。
特に気になるのは、お肌の乾燥とたるみです。
老化が進むと、真皮のコラーゲンやエラスチンなどの弾性物質が減少します。 また、ヒアルロン酸や角質の水分量も減ってしまいます。そのため、肌は乾燥しやすくなります。また、たるみやほうれい線、しわが目立ち始めます。

老化が進行し、たるみやしわが重度になると、どんな高価なエイジングケア化粧品を使っても、エイジングサインが大きく改善することはありません。

しかし、正しい保湿ケアやエイジングケアを行うことで、老化によるエイジングサインが進むのを防ぐことは可能です。

近年、化粧品に使用されている美容成分は肌への浸透もよく、効果が格段に進化しています。
ヒト型セラミドなどの高保湿成分、ナールスゲンなどの大学で研究が進められた成分、肌のターンオーバーを促すヒト幹細胞培養上清液などの成分も登場しています。

60代はご自身に合うエイジングケア化粧品を使って、スキンケアを楽しみましょう。

より効果を実感したい!即効性を求めたい!とお考えの方は美容医療がおすすめです。信頼できる美容医療のかかりつけ医がいると安心ですね。

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60代の肌老化の進み具合は?

60代のエイジングケアの前に、肌状態について確認しておきましょう。

エイジングインデックスで見る60代のお肌

ナールスでは独自の指標「エイジングインデックス」を考案し、年代別の肌状態を8つの要素で可視化できるようにしました。

8つの要素とは以下のとおりです。

  • エストロゲン量
  • お肌の水分量
  • お肌の皮脂分泌量
  • セラミド量
  • エラスチン量
  • コラーゲン量
  • ヒアルロン酸量
  • お肌のターンオーバー(新陳代謝)周期

これらのバランスによって、お肌の状態が左右されます。
それをレーダーチャート化したのがエイジングインデックスのグラフです。

このレーダーチャートでは、各項目の指標として以下を用いました。

  • お肌全体のエイジングの指標は、「ターンオーバー」「エストロゲン量」
  • 表皮のエイジングの指標は、「水分量」「皮脂分泌量」「セラミド量」
  • 真皮のエイジングの指標は「コラーゲン量」「エラスチン量」「ヒアルロン酸量」

それぞれのピークを100として、年代ごとに相対的に表しています。
エイジングケアを考える前に、60代のエイジングインデックスを理解しておきましょう。

<お肌のエイジングインデックス>
エイジングインデックスのグラフ

60代になると、どんな方でもからだの機能や免疫力などは低下するので、「老化」が進みます。
一方、今までの生活習慣やからだのお手入れで、個人差がより大きくなる年代です。

だから、実際の年齢以上に健康状態や肌状態に差がつきます。
まず、ここでは60代の平均的な肌老化の進み方をエイジングインデックスで紹介します。

<60歳のエイジングインデックス>
60歳のエイジングインデックスのグラフ

<65歳のエイジングインデックス>
65歳のエイジングインデックスのグラフ

<参考記事>

60代の肌で感じる衰え

60代になるとからだの老化も進みます。 まず、60代では女性ホルモンであるエストロゲンの欠乏の影響で、骨、粘膜、血管、肌が50代以上に弱くなっていく傾向にあります。 また、高血圧、糖尿病などの生活習慣病、骨粗鬆症になる女性の比率が増えますし、尿もれ(60代の3~4人に1人)で悩む女性も増えます。

肌の老化に関しては、エイジングインデックスからもわかるとおり、60代になると表皮や真皮のあらゆる指標が低下していきます。

そのため、60代では次のように感じることが多くなります。

  • 顔のたるみ、首のしわが目立ってきた
  • マリオネットラインやゴルゴラインなどが目立つことも
  • 目元、目の下のしわが色濃くなってきた
  • 顔の中で凹部と凸部があって、老け顔が進む
  • シミが濃くなり、老け具合が進んでしまった
  • くすんだ肌色のため、不健康にみられてしまう
  • 肌に水分がないためか顔も体もカサカサな状態である

こうした肌悩みの背景にあるのは、エイジングインデックスの低下です。 つまり、肌全体の老化です。

衰えた肌と若々しい肌

ただし、個人差も大きく、60代でも肌悩みの少ない方や美肌をキープされている方もいます。

一方、お肌や体の内面に対してあまりエイジングケアをしてこなかった場合、70代に見えるほど老け込む方もいます。

このように、60代になるとこれまでの生活習慣やエイジングケアのあり方を反映した肌状態になります。

<参考記事>

60代のエイジングケアの基本的な考え方

60代であっても何歳になっても、エイジングケアの基本はいたってシンプル。 次の3つのことを実践するだけです。

<エイジングケアの3つの基本>

  • 肌を清潔に保つこと→洗顔やクレンジング
  • 保湿で肌を潤す→スキンケア化粧品の使用による保湿ケア
  • 日焼けを防ぐ→日焼け止めの使用をはじめとする紫外線対策

この3つの基本を毎日正しく行うことが、年齢に応じたお手入れ、つまり、60代のエイジングケアを行うということなのです。
60代以前も以降も基本は変わりません。

具体期には、60代の肌を考えて刺激が少なく優しい洗顔料やクレンジング料を使うこと、また、化粧水をはじめとする保湿化粧品を正しく選ぶこと、そして肌に合う日焼け止めを選ぶことが第一歩です。
そして、それらを正しく使えば良いのです。
今までうまくスキンケアやエイジングケアができていたなら、60代も継続すれば良く、そうでないならアイテムを見直しましょう。

<参考記事>
<エイジングケアに大切なことを詳しく知りたいなら>

エイジングケアの実践のポイントは?

60代のエイジングケアは、50代と大きく変わることはありません。
まずは、自分のお肌に足りない成分や抗酸化作用のある成分を配合したエイジングケア化粧品を選択するのが大切です。

60代のエイジングケアの基本は、「保湿」です。
これは、どの年代でも第一に挙げられるほどに大切なスキンケアの基本ですが、60代は骨の衰えや脂肪の減少などが進むため、顔のたるみや凹凸が目立つようになります。
肌老化はスキンケアやエイジングケアで大きな改善は見込めませんが、今のお肌の状態をキープすることを目指しましょう。

洗顔・クレンジング

洗顔もクレンジングも正しく行うことが大切です。
洗顔料やクレンジング料は、アミノ酸系洗浄成分配合の弱酸性のものがおすすめです。
一方、ミネラルオイルのクレンジング料や拭き取り式のクレンジング料、スクラブ洗顔などは控えましょう。
ただし、60代では角質肥厚が進むこともあるので、その場合は酵素洗顔を使うことをおすすめします。

保湿とエイジングケア

60代は高保湿で低刺激な成分であるセラミド、プロテオグリカン、ヒアルロン酸に加えて、コラーゲンを増やすナールスゲン、ネオダーミル、ナイアシンミド、レチノール、ビタミンC誘導体などを配合したエイジングケア化粧品を使うと良いでしょう。

また、油分を補うためにおすすめしたいのは、シアバターやワセリン、スクワランなどを配合した保湿クリームです。
さらに、ビタミンE誘導体などのコラーゲン分解を防ぐ成分もおすすめです。

なお、レチノールやナイアシンアミド、ビタミンE誘導体は、医薬部外品として抗しわ効果が認められています。

紫外線対策

60代も紫外線対策はエイジングケアの要の1つです。
年間を通して紫外線ダメージを受けないようにしましょう。
日傘、帽子、衣類、UVカットサングラスなどを上手に使いまししょう。
また、日焼け止めは肌に優しいノンケミカル処方がおすすめです。
なお、紫外線は免疫を低下させるので、60代では夏の炎天下は外出を控えることをおすすめします。

60代におすすめのナールスエイジングケア化粧品の組み合わせ

わたしたちナールスがおすすめする60代のエイジングケア化粧品をご紹介します。
ナールスのエイジングケア化粧品は、基本的にはどの年代でも使えます。また、インナードライ肌や敏感肌でも使えます。 しかし、同じ60代でも個人差があるので、ご自身の肌状態や肌質に合わせて、最適な組み合わせを考えて下さいね。

分類 化粧水 美容液 クリーム UV下地 クレンジング 酵素洗顔 パック
商品名 ピュア ネオ ユニバ ヴェール エークレンス フォーム リジェ
60代

特に、医師監修アミノ酸系洗浄成分配合・ダブル洗顔不要のクレンジングジェル「ナールス エークレンズ」やナールスゲン配合のノンケミカル処方の日焼け止め「ナールス ヴェール」がおすすめです。 さらに、エイジングケア保湿クリーム「ナールス ユニバ」は60代に特におすすめです。

60代におすすめのエイジングケア美容医療

60代で気になるしわやたるみに効くおすすめの切らない美容医療を5つピックアップしてご紹介します。

プラセンタ注射

プラセンタ注射は更年期を超えた60代に有効です。
プラセンタとは「胎盤」のことで、ビタミン・ミネラル・たんぱく質・脂質・糖質といった5大栄養素が豊富です。
また、新陳代謝をサポートする成長因子と新陳代謝に必要な核酸が含まれています。

これらが、シミやたるみなどのお肌の老化の予防に効果的です。
また、内側からの美肌やアンチエイジング、体調の改善に効果があるのです。
料金もお手頃で、副作用などのリスクも小さいので、60代のエイジングケアにおすすめです。

<参考記事>

脂肪注入

60代を迎えると、上にあった脂肪がどんどん下に降りてくることがあります。
その影響で、顔のたるみが進み、ほうれい線が深くなったり、マリオネットラインが目立ちます。
また、骨の下の頬の部分がこけるなどで、顔の中で凹部と凸部分かれていく傾向にあります。
顔の凹んだ箇所には、脂肪注入がおすすめの施術です。
脂肪注入とは、自身から採取した脂肪を気になる深いしわやくぼみ・凹みに注入する施術で、コンデンスリッチフェイス法と呼ばれることもあります。

頬骨の下の部分とこめかみはコケることが多く、この部分に脂肪注入するだけで顔全体の印象に丸みを持たせて若く見せることが可能です。

60代で頬・こめかみがこけてきたなどお顔が全体的に痩せてきた方や、ダイエットなどで顔がやせて老け込んだ気がする方には脂肪注入がおすすめです。

糸リフト

糸リフトは、皮膚の組織に特殊な医療用糸を挿入し、顔のたるみをリフトアップする施術です。60代の気になるほうれい線やマリオネットラインなどの顔のたるみを改善できる施術です。また、小顔効果やハリ・ツヤ感アップも期待できます。即効性がある上にメスを使わずダウンタイムも短いこともメリットの一つです。

<糸リフトの施術部位>
糸リフトの施術部位

<参考記事>

ハイフ(HIFU)

ハイフとは、高密度の超音波を気になる部位に集中照射し、顔のたるみを引き締め、リフトアップやボディの痩身などの美容効果が期待できる施術です。

ハイフは唯一、皮膚の奥深くにある脂肪と筋肉の間にある「SMAS層」と呼ばれるたるみの原因の筋膜層に熱ダメージを与え、筋肉を縮ませて肌を引き締めます。その後、周辺の組織が修復しようとコラーゲンが再生・増殖し、リフトアップ効果を促します。

切らないたるみ治療として60代のエイジングケアにおすすめの治療の一つです。

ナールスの代表の富本充昭も3度体験しています。

ハイフの効果

<参考記事>

ピコレーザーによるシミ取り

60代になると大きなシミが目立つことがあります。
そんな場合は、ピコレーザーによるスポット照射「ピコスポット」がおすすめです。
ピコレーザーとは、レーザーをピコ秒(1兆分の1秒)で照射してメラニン色素を衝撃波で細かく粉砕する施術です。

ピコレーザーと従来のレーザーとの違い

ピコスポットとは、従来のレーザーよりも高いパワーを短時間照射し、比較的大きく濃いシミを治療する照射方法です。
熱がほとんど発生しないため、照射後にできるかさぶたは薄く剥がれやすいので、60代で初めてシミ取りの施術を受ける方にもおすすめです。

ピコスポットは、60代であるナールス代表の富本充昭が体験しています。

一方、小さなシミがたくさんあったり、くすみを改善したい場合は、ピコレーザーによるピコトーニングという照射方法がおすすめです。
ピコトーニングとは、肌に低出力のレーザーを照射し、メラニンを徐々に減少させる照射方法です。
シミやそばかすのほか、くすみや肌質の改善にもおすすめです。
また、従来のレーザーでは禁忌であった肝斑にも使えます。

ピコトーニングも、ナールス代表の富本充昭やナールスコム店長の村上清美も体験している施術です。

<参考記事>

まとめ

60代のエイジングケアのコツやポイントをご紹介しました。
この記事では、医療法人容紘会高梨医院皮膚科・美容皮膚科院長 吉岡容子先生から「60代のエイジングケアのために」というメッセージをいただいた上で、ナールスからの解説を加えました。
かつては、60歳といえば、還暦で長命のお祝いをする年齢でした。
しかし、60代は今では人生半ばは過ぎたとはいえ、まだまだ元気です。また、まだまだキレイな肌で過ごせる年代です。
しかし、若い時代と比べるとエイジングによって肌の老化が進み、肌悩みも増えることが多くなります。
それでも、良いエイジングケア化粧品で正しいスキンケアを行えば、その歩みを遅くすることは可能です。
また、化粧品によるスキンケアでは改善しない場合には、美容医療で対策する手段もあります。
スキンケアやエイジングケアと美容医療をうまく組み合わせ、60代も美肌を保ちましょう。
この記事が、60代の女性のエイジングケアに役立てば幸いです。

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