アラントインは、抗炎症作用や組織修復作用などを持つ成分です。
だから、肌荒れなどを防いで美肌をサポート。
エイジングケアのための保湿クリームをはじめ、さまざまな化粧品に配合されます。
また、湿疹・かぶれなどの軟膏、ニキビ治療薬などにも配合されます。
そんなアラントインの効果と副作用をご紹介します。
また、よく配合される化粧品を取り上げます。
さらに、アラントイン配合のオススメの保湿クリームもご紹介します。
pluskampo株式会社代表
薬剤師
笹森有起(ささもり ゆうき)さん
「日常を彩る、新しい漢方の可能性の追求」をミッションに
オンラインで漢方処方を行う「+kampo(プラス漢方)」、オリジナル漢方製品の企画開発を行っております。
+kampo公式サイト
+kampoのアドバイザー医師:新見正則先生
新見正則医院ホームページ
<メッセージ>
化粧品はさまざまな成分が配合されて開発されています。
化粧品の効果は、個人の肌質や健康状態によって異なる結果になることがあります。つまり、化粧品の効果は個人差があるため、全ての人に同じ結果が得られるわけではありません。
また、新しい化粧品成分を使用する際には、パッチテストを行うなど安全に使えるように留意することも大切です。
化粧品成分を正しく理解して上手に化粧品を使いましょう。
ナールスコム店長 村上清美
メーカー営業、エステティシャンを経て、現在、ナールスゲン入りエイジングケア化粧品「ナールス」の公式サイト「ナールスコム」の店長として、ナールスブランドに関わる業務全般を担当。
<保有資格>
コスメコンシェルジュ
◆化粧品検定1級
◆日本エステティック協会認定エステティシャン
◆日本エステティック業協会上級認定エステティシャン
◆ソワンエステティック協会認定ビューティーセラピスト
CONTENTS
1.アラントインをエイジングケアに活かして美肌になりたいあなたへ
アラントインという名前の成分を聞いたことあるでしょうか?
アラントインは、保湿クリームやハンドクリームなどの化粧品から医薬品まで幅広く使われる成分です。
アラントインがこうした使われ方をするのは、肌荒れやニキビなどの肌の炎症を防ぐはたらきがあるからです。
また、アレルギーの刺激を抑える力もあることから、敏感肌対策の化粧品にも使われます。
もちろん、エイジングケア化粧品に配合される場合もあります。
そんな美肌をサポートするアラントインですが、意外にも知名度が低い成分です。
この記事では、そんなアラントインの3つの効果と副作用をご紹介します。また、どんな化粧品に配合されるかを取り上げます。さらに、アラントイン配合のオススメの保湿クリームもご紹介します。
「アラントインってどんな化粧品成分?特徴を教えて!」
「医薬品としても使われるの?何の治療に使うの?」
「アラントインの効果やはたらきを教えて!」
「副作用はないの?どんな肌質でも使えるの?」
「アラントイン配合のおすすめのエイジングケア化粧品は?」
などが気になる方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。
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アラントイン&ナールスゲン配合のエイジングケア保湿クリーム「ナールス ユニバ」
- アラントインは、19世紀頃に牛の羊膜の分泌液から発見された成分です。近年では化学合成でつくられ、医薬品、医薬部外品、化粧品として使われています。
- アラントインは、化粧品成分として保湿クリーム、ハンドクリームなどに幅広く使われる成分です。とても汎用性が高い有用な成分です。
- アラントインには、抗炎症作用、組織修復賦活(ふかつ)作用、抗刺激作用の3つの効果があります。このはたらきで健やかなお肌をサポートします。
- アラントインは、化粧品で使う濃度の範囲では刺激性などは認められていません。だから、安全性が高く敏感肌でも使える成分です。
- アラントインは、ターンオーバーを正常化することでメラニンの排出を促進し、シミを防ぐ効果も期待できます。
2.アラントインとは?
1)アラントインの基本情報
アラントインは、植物が新陳代謝をすることによって生成される物質です。
もともと、成分そのものは19世紀頃に牛の羊膜の分泌液から発見されました。
そのため、名前が羊膜を表す「アラントイス」に由来しています。
アラントインは、今では穀物の胚芽やタバコの種子、コンフリー(和名 ヒレハリソウ)の根などから採取可能です。
アラントインの知名度はまだ低いですが、最近では美容意識の高い韓国でカタツムリクリームなどが流行ったことから、美容に関心が高い人に名前が知られるようになってきました。
カタツムリに傷ができてもすぐ治ることに注目した南米の研究者によって、カタツムリの粘液の中に天然のアラントインが含まれていることが確認されたのです。
なお、カタツムリの分泌液の中には、アラントイン以外にも美肌に有効な成分が多数含まれています。
天然素材であるアラントインですが、近年では合成品も開発されています。
現在、アラントインは、尿素から合成した粉末状のものが流通しています。
無味無臭であり、白くて柔らかいことが特徴的です。
2)医薬品・医薬部外品で何が違うの?
名称は、医薬品としても医薬部外品としても、さらに化粧品の全成分表示でも同じく「アラントイン」です。
アラントインは、医薬品として外用痔疾用薬、しもやけ・あかぎれ用薬、 鎮痛・鎮痒・収れん・消炎薬(パップ剤を含む)、点眼薬として用いられます。
医薬部外品としては、肌荒れや手荒れ用の薬用化粧品ほか、さまざまなものに用いられます。
配合濃度の上限は、100gに対して、次のように決まっています。
- 薬用石けん・シャンプー・リンス等、除毛剤 0.50g
- 育毛剤 0.20g
- その他の薬用化粧品、腋臭防止剤、忌避剤 0.20g
- 薬用口唇類 0.20g
- 薬用歯みがき類 0.20g
浴用剤 0.20g
3)化粧品成分としてのアラントイン
アラントインは、化粧品成分として健やかな皮膚を保つ目的で、さまざまな化粧品に配合されます。
洗顔料、クレンジングジェルなどのクレンジング料、保湿化粧水、保湿美容液、乳液、フェイスクリーム、フェイスマスク、オールインワンゲル、ハンドクリーム、口紅やリップグロスなどの唇ケア用品、ボディケア用品、シャンプーやリンス、ヘアムースなど頭皮ケア用品などに使われます。
また、日焼け止めにも配合されます。
さらに、入浴剤やファンデーション、化粧下地などメイク用品にも使われます。
最近では、エイジングケア化粧水やエイジングケア美容液などにも配合されるようになっています。
化粧品の場合も配合濃度の上限は、100gに対して、次のように決まっています。
- 粘膜に使用されることがない化粧品のうち洗い流すもの 0.50g
- 粘膜に使用されることがない化粧品のうち洗い流さないもの 0.30g
粘膜に使用されることがある化粧品 0.20g
3.アラントインの3つの効果とは?
アラントインには主に3つの効果が確認されています。
1)抗炎症作用
アラントインには、肌荒れやアトピー性皮膚炎の場合の炎症を抑え、細胞の分裂を正常な状態に整える作用があります。
ニキビ治療薬に配合されていることもあり、全成分表示に「アラントイン」と記載されます。
だから、ニキビでお悩みの方はご存知の方もいるでしょう。
ニキビの炎症がひどかったり、同じ場所でニキビを繰り返すと、皮膚組織が損傷してしまい傷跡として残ってしまうことがあります。
ニキビの軽い段階でケアして治せば、跡として残るリスクが減ります。
抗炎症作用があるアラントインが配合された薬を使うことで、ニキビ跡のないキレイな肌に戻ることが期待できるのです。
また、ニキビ跡だけでなく、火傷跡の治療にも用いられています。
アラントインは、このように傷を目立たなくしてくれる抗炎症作用があるのです。
2)組織修復賦活(ふかつ)作用
アラントインは、お肌の組織を修復し、活性化させる作用があります。
肌の新陳代謝を促進し、新しい表皮細胞を増やしてくれるので、角質などの古い細胞が自然と剥がれ落ちやすくなり、肌のキメ(肌理)を整えてくれるのです。
肌ツヤや肌のハリもキープできるので、エイジングケアにも効果があると言えます。
肌本来の力を高め、ナチュラルな状態を取り戻すサポートをしてくれる点が魅力的です。
顔だけでなくデコルテのエイジングケア、手肌のエイジングケア、かかとのエイジングケアなどにも使えます。
日焼け後のほてりを防ぐスキンケアアイテムなどに使われていることもあります。
抗炎症作用と組織修復賦活作用があるので、日焼けのダメージを受けた肌の炎症を抑えて修復を促すことが可能です。
成分名を聞いたことがなかった人も、手持ちの化粧品をチェックしてみると、意外とアラントインが配合されていることもありますので、一度見てみるとよいでしょう。
3)抗刺激作用
抗刺激作用があるので、刺激を抑える効果があります。
肌荒れを予防してくれる効果も期待できる成分です。
この作用によって、アラントインは化粧品に配合されているだけでなく、目薬、湿疹用の軟膏などにも用いられています。
アレルギー反応を抑制するはたらきもありますので、アレルギー肌の人にも使用可能です。
また、敏感肌の人にも使えます。
敏感肌とは、肌を守ってくれるバリア機能が低下して、少しの刺激でもかゆみやピリピリ感などを感じやすい状態の肌のことです。
敏感肌には2種類あり、生まれつきの肌質によるタイプと間違ったスキンケアなどが原因で敏感肌を招いているタイプがあります。
生まれつきの場合は、もともと肌が薄く少しの刺激で過剰に反応しやすいのです。
だから、低刺激の優しい化粧品成分がオススメです。
アラントインは、生まれつきの敏感肌の人にも使いやすい成分です。
刺激の強い洗顔やクレンジングなど、間違ったスキンケアが原因で敏感肌を招いているタイプの場合は、まず、それを見直すことが大切です。
また、生理前や寝不足などの不規則な生活習慣が続いて、一時的に敏感肌(ゆらぎ肌)なってしまうこともあります。
そんな場合でも、しっかり保湿を行うとともに、アラントイン入りの化粧品などを使って肌の状態の改善を目指しましょう。
もちろん、同時にスキンケアや生活習慣を見直すことも大切です。
4.アラントインに美白効果や育毛効果はある?
1)アラントインに美白効果があるの?
アラントインには、美白効果があるという紹介のされ方をすることもあります。
アラントインには、実際に美白効果はあるのでしょうか?
紫外線ダメージなどを受けると肌を守るためにメラニンが増殖しますが、もしそのメラニンが上手く排出されないとシミとなります。
そんなシミを防ぐのが、美白化粧水などの美白成分が配合された薬用化粧品(医薬部外品)です。
アラントインには、ビタミンC誘導体やプラセンタエキスなどのようなメラニン色素を抑える直接的なはたらきがあるわけではありません。
そのため、厚生労働省でも美白成分として認められていません。
つまり、アラントインには直接的な美白効果はないのです。
ただし、アラントインには、肌の新陳代謝を促す作用があり、メラニンを含む古い細胞を、ターンオーバーの正常化によって排出してくれます。
だから、結果的に色素沈着によるシミやくすみの予防をサポートしてくれるのです。
アラントインは、美白効果を期待するというより、ターンオーバーの正常化で透明感のあるお肌をもたらす成分なのです。
2)アラントインに育毛効果はあるの?
育毛剤の中にアラントインが配合されていることもありますが、育毛効果があるわけではありません。
育毛のためには健やかな頭皮環境が必要ですが、乾燥肌などの頭皮トラブルがおきているために、上手く育毛成分が頭皮に浸透しにくい人もいます。
そこで、頭皮の新陳代謝を促すことで、頭皮を健康的に保つ効果が期待できるアラントインを配合し、頭皮を正常に戻す効果を加えている育毛剤があるのです。
頭皮が健康であれば、若々しいコシのある強い髪が生えやすいので、アラントインは頭皮ケアの成分としてもオススメできます。例えば、女性の薄毛の予防も期待できます。
5.アラントインの副作用や安全性は?
1)アラントインは使いやすい成分
アラントインの原料である植物のコンフリーは、大量摂取すると肝障害を起こす可能性があることから食品としての販売を停止されています。
そのため、「アラントインも危険なのではないか?」と考える人がいるかもしれませんが、現在までアラントインが人体に対して毒性を持っているということは確認されていません。
つまり、アラントインは、安全性が高い成分と言えるのです。
アラントインが配合されたものは、乳液などの化粧品以外にも多く販売されています。
また、副作用のリスクが少なく、万が一口に入れても安全であることから、唇ケアの製品やリップクリームなどに配合されていることも多いのです。
他にもヘアケア製品、入浴剤、ベビーパウダーなどの赤ちゃん関連商品などにも配合されています。
このようにアラントインは、安心して使うことができる使い勝手のよい成分と言えるでしょう。
つまり、普通肌、脂性肌、乾燥肌、インナードライ肌の4つの基本肌タイプに加え、混合肌や敏感肌にも使うことができるのです。
ただし、どんな化粧品成分でも100%安全とは言えません。肌に合わないこともあります。
人によっては、赤みやかゆみがでたり、刺激を感じるなどが起こる可能性も100%否定できません。つまり、化粧品かぶれ(接触皮膚炎)を起こす可能性がないとは言えないことにご留意ください。
2)アラントインで手作り化粧品をつくる場合は慎重に
アラントインは、比較的安価で手に入りやすいため、自家製コスメをつくる際に用いられることがあります。
アラントインは水溶性なのですが、沈殿しやすい特徴があり、つくる時は水の温度を30~40度に温め、溶かしやすくして配合する必要があります。
さらに、使用する時には、よく振ってから使うこともポイントとなります。
いくら安全な成分とされていても、医薬品にも使用される身体に影響のある成分であることに変わりはありませんので、もし手作りコスメなどに使う時は、配合量に十分注意しましょう。
たくさん入れればより効果的というわけではありません。あくまで適量が大切です。
なお、アラントインには弱酸性でないと効果を発揮しないという特徴もあるので気をつけましょう。
また、衛生的に扱うことも大切です。
手作りコスメもよいですが、衛生的な管理に自信がないなら、安全性などにも十分配慮された既成の化粧品を使うことをオススメします。
6.アラントイン配合のオススメの保湿クリーム
アラントイン配合のオススメのエイジングケア保湿クリームは、ナールスゲン推奨濃度配合の「ナールス ユニバ」。
エイジングケアと乾燥肌対策にオススメです。
アラントイン以外にはさまざまなエイジングケア化粧品成分を配合しています。
コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、HSP(ヒートショックプロテイン)47&70、グルタチオンを増やすナールスゲンの他に、次の保湿成分やエイジングケア化粧品成分を配合。
- 3種のセラミド(セラミド2、セラミドAP、セラミドNP)
- レチノールを改良したレチノイン酸トコフェリル
- 保湿の王様シアバター
- 美容オイル成分スクワラン
- 油溶性ビタミンC誘導体VCIP
べたつかないテクスチャーでよく伸びる保湿クリームです。
また、刺激性成分がほとんど配合されていないので肌質を選ばず、普通肌、混合肌、脂性肌、乾燥肌、インナードライ肌、敏感肌のどんなタイプでも使えます。
特に、冬の乾燥肌対策におすすめです。
7.まとめ
アラントインの効果と副作用をご紹介してきました。
また、医薬品、医薬部外品、化粧品としての使われ方の違いを取り上げました。
さらに、アラントイン配合のオススメの保湿クリームもご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
アラントインは、抗炎症作用、組織修復賦活作用、抗刺激作用の3つのはたらきで、肌荒れなどの肌悩みを改善します。つまり、肌の弱い方のお肌をサポートする成分です。
そんなアラントインを上手にエイジングケアやスキンケアに取り入れて、健やかな美肌を目指しましょう。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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nahlsエイジングケアアカデミーを訪れていただき、ありがとうございます。nahlsエイジングケアアカデミーでは啓発的な内容が中心ですが、ナールスコムでは、ナールスブランドの製品情報だけでなく、お客様にご参加いただいた座談会やスキンケア・エイジングケアのお役に立つコンテンツが満載です。きっと、あなたにとって、必要な情報が見つかると思います。下記から、どうぞ。ナールスゲン配合エイジングケア化粧品なら「ナールスコム」
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