グルコシルセラミドは、米などからつくられる保湿成分です。
バリア機能を保持したり、シワを改善することで美肌をキープします。
この記事では、グルコシルセラミドの化粧品成分としての特徴やはたらき、効果、メリット、安全性に迫ります。
また、どんな化粧品に配合されるのかを取り上げます。
さらに、おすすめのグルコシルセラミド配合のクレンジング料をご紹介します。
CONTENTS
1.グルコシルセラミドをエイジングケアに使いたいあなたへ
グルコシルセラミドという名前を聞いたことはあるでしょうか?
「セラミド」と名前がついているので、大きな意味ではセラミドの1種です。
しかし、厳密にいえばセラミドとは違っていて、特徴や効果なども違う点があります。
また、セラミドは、人が元から持つセラミドと化粧品成分とに分かれることから、理解が難しい成分です。
同じように、グルコシルセラミドも人の肌にあるとともに、化粧品成分としても存在します。
だから、スキンケアやエイジングケアに詳しい方、エイジングケア化粧品に詳しい方でも、セラミドをちゃんと理解するのは難しいのです。
そこで、この記事では、グルコシルセラミドとは何か?
グルコシルセラミドの化粧品成分としての特徴やはたらき、効果、安全性、メリットやデメリットをできるだけわかりやすくご紹介します。
また、どんな化粧品に配合されるのかを取り上げます。
さらに、おすすめのグルコシルセラミド配合のクレンジング料をご紹介します。
「グルコシルセラミドって何?特徴や効果を教えて!」
「グルコシルセラミドとセラミドってどう違うの?同じなの?」
「グルコシルセラミド配合のエイジングケア化粧品の効果は?保湿以外もあるの?」
「グルコシルセラミドのデメリットは?安全性は問題ないの?」
「グルコシルセラミドを食べ物やサプリメントで摂る方法は?」
などに興味がある方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。
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- グルコシルセラミドとは、スフィンゴ糖脂質の一種で、セラミドとグルコースが結合したものです。人のお肌にもある成分です。
- グルコシルセラミドは、ターンオーバーの過程でセラミドがつくられる前に、表皮の顆粒層に存在します。つまり、セラミドの原料です。
- 化粧品成分としてのグルコシルセラミドは、コメ、コメヌカ、こんにゃくなどの植物から抽出された保湿成分で、植物性セラミドです。水に溶けやすく化粧水などでも使いやすい成分です。
- グルコシルセラミドには、他のセラミドと同じく保湿効果やエイジングケアによい効果が期待されます。また、バリア機能の保持やシワを改善する効果が期待できます。
- グルコシルセラミドは、食べ物やサプリメントでも補うことが可能です。こんにゃくやひじきなどに豊富に含まれます。
- グルコシルセラミドのメリットは、安全性が高くどんな肌質でも使いやすいこと、化粧水に使いやすいこと、価格が安いことです。敏感肌でも使える有用な化粧品成分です。
- グルコシルセラミドのデメリットは、ヒト型セラミドと比べると保湿効果が若干低いことです。
2.グルコシルセラミドの前にセラミドを理解しよう!
ここでは、グルコシルセラミドの詳しい説明の前に、セラミドについてのお話を進めます。
1)セラミドとは
①人のお肌にあるセラミド
セラミドは、お肌の表皮の角質層にある角質細胞間脂質の約50%を占める成分です。
角質細胞間脂質とは、細胞と細胞の間を埋める成分です。
セラミドは、油分なのですが親水基も持っていて、人のお肌の中で水と油分が層状になったラメラ構造をつくります。
この水―油―水と重なるラメラ構造によって、高い保湿力でお肌のバリア機能を保っているのです。
人の持つセラミドは、11種あると言われていますが、現在、9種が見つかっています。
それらは、番号が付けられていますが、最近では英語の略号で表記される方向へと変化しています。
セラミド1=セラミドEOP
セラミド2=セラミドNS
セラミド3=セラミドNP
セラミド4=セラミドEOH
セラミド5=セラミドAS
セラミド6=セラミドAP
セラミド7=セラミドAH
セラミド8=セラミドNH
セラミド9=セラミドEOS
実はセラミドはもっと細かな分類ができるといわれていますが、ここではこれ以上の説明は省略します。
詳しくは、「保湿成分セラミドのはたらきとエイジングケア効果とは?」をご覧ください。
②セラミドはとても大切な成分
人のお肌のセラミドは、年齢とともに減っていきます。
セラミドが減るとバリア機能が低下し、乾燥肌や敏感肌になるリスクが増えます。
また、皮脂欠乏性湿疹(皮脂欠乏性皮膚炎)、老人性乾皮症、アトピー性皮膚炎などの皮膚の病気では、セラミドが不足しています。
このことから、お肌にとってセラミドはとても大切な成分であることがおわかりいただけますね。
③化粧品成分としてのセラミド
化粧品成分としてのセラミドは、大きく合成由来のセラミドと天然由来のセラミドに分かれます。
合成由来のセラミドには、ヒト型セラミドと合成セラミドがあります。
天然由来のセラミドには、馬などの動物由来のセラミドと植物性セラミドがあります。
このうち、化粧品の全成分表示で「セラミド」と表記できるのでは、「ヒト型セラミド」だけです。
グルコシルセラミドは、このうちの植物性セラミドの1つです。
2)セラミドとスフィンゴ糖脂質
セラミドだけでも理解がなかなか大変ですが、グルコシルセラミドを理解する上で避けて通れないのが、スフィンゴ糖脂質を理解することです。
狭い意味で「セラミド」といった場合は、スフィンゴシンに脂肪酸がくっ付いたものだけを指します。
その約60%が、フィトスフィンゴシンです。
一方、スフィンゴシンに脂肪酸とそれ以外のものがくっ付けば、「スフィンゴ糖脂質」と呼ばれますが、広い意味では、スフィンゴ糖脂質もセラミドと呼ばれることがあります。
「スフィンゴ糖脂質」とは、セラミドに糖が結合したもので、次のように呼ぶのです。
- セラミドに糖が1個(単糖)結合したものを「セレブロシド」
- 糖がガラクトースの場合は「ガラクトシルセラミド」
糖がグルコースの場合は「グルコシルセラミド」
<スフィンゴ糖脂質の分類>
<セラミドとスフィンゴ糖脂質の構造>
3.グルコシルセラミドとは?
1)人の肌にあるグルコシルセラミド
これで、グルコシルセラミドがスフィンゴ糖脂質の一種で、セラミドとグルコースが結合したものであることがわかりましたが、これは人のお肌にあるのでしょうか?
実は、グルコシルセラミドも人のお肌にあります。
グルコシルセラミドは、表皮の角質層の下にある、基底層から顆粒層に存在します。
一方、セラミドは、表皮の一番上の角質層にあるのです。
ではなぜ、セラミドとグルコシルセラミドが違う場所にあるのでしょうか?
セラミドは、基底層でできた細胞が角質層まで上がってきて、最後にお肌から剥がれるプロセスであるターンオーバーの際に生成されます。
セラミドが顆粒層にあるときは、まだ「セラミド」ではなく「グルコシルセラミド」と「スフィンゴミエリン」という成分として存在するのです。
顆粒層にあるグルコシルセラミドが、角質層まで来てセラミドになるのです。
つまり、お肌のグルコシルセラミドは、セラミドの原料なのです。
2)グルコシルセラミドは食物に中にある!
グルコシルセラミドは、小麦や米、トウモロコシ、大豆、こんにゃく芋などに多く含まれています。
そんなグルコシルセラミドは、植物性セラミドと呼ばれます。
これらの食物が、化粧品成分としての植物性セラミドやグルコシルセラミドの原料として使われるのです。
また、「食べ物でセラミドを摂る」とは、これらの食物を食べることなのです。
食べ物でグルコシルセラミドを摂ることもお肌によい影響を与えますが、必要な1日の摂取量(600マイクログラム)を摂るのは難しいと考えられています。
たとえば、白米ならお茶碗25杯も必要で、含有量の多い生芋こんにゃくでも100g必要です。
最近では、グルコシルセラミドを高濃度で配合したサプリメントも登場しているので、それを活用するのもよい方法です。
4.グルコシルセラミドの化粧品成分としての効果と特徴
1)化粧品成分としてのグルコシルセラミド
化粧品成分としてのグルコシルセラミドは、水溶性の成分です。
商品名としては、「水溶性セラミドRC」が代表的な成分です。
全成分表示では、「グルコシルセラミド」の他にその成り立ちから、「α-グルカン」と表記されるケースもあります。
このグルコシルセラミドは、コメ由来なので植物性セラミドの1つです。
2)植物性セラミドとグルコシルセラミド
グルコシルセラミド以外にも植物性セラミドがあります。
「水溶性セラミドRC」以外の植物性セラミドもグルコシルセラミドですが、全成分表示では違う名称となっています。
そこが化粧品成分を理解するのが難しい点です。
植物性セラミドとしては、次のようなものがあります。
- 加水分解コンニャク根 こんにゃく芋から抽出されたセラミド
- トウモロコシ胚芽抽出物 トウモロコシの胚芽から抽出されたセラミド含有植物油
- コメヌカスフィンゴ糖脂質 米ぬかから抽出されたセラミド
- ユズセラミド(ユズ果実エキス) ユズ果実から抽出されたセラミド
これらもグルコシルセラミドの1種です。
他では、ポーラ化成工業が米胚芽からグルコシルセラミドを取り出し、酸化されやすい不純物を取り除いて純度を高めた「DF-セラミド」があります。
また、東洋新薬の「米由来グルコシルセラミド」、フナコシの「天然植物性セラミド」もあります。
3)グルコシルセラミドの効果
①保湿効果
グルコシルセラミドは角質細胞同士を密着させて保湿することで、角質層の水分量を高めたり、バリア機能を改善してお肌の潤いをもたらします。
つまり、グルコシルセラミドは、乾燥肌対策に効果的で、乾燥を防ぐことでさまざまな肌悩みや肌老化の予防に役立つのです。
たとえば、乾燥によるくすみの改善や肌荒れ防止などの効果も期待できます。
こうしたはたらきから、潤いを残してツッパリ感を軽減するために、洗顔料やクレンジング料にグルコシルセラミドを使うことも増えつつあります。
②目尻の小じわを改善する効果
グルコシルセラミドが、目尻の小じわを改善することが試験で示されています。
他のパーツの乾燥による小じわの改善も期待できます。
また、乾燥で目立つほうれい線を消すことも期待できます。
③セラミドやヒアルロン酸を増やす効果
グルコシルセラミドには、セラミドを増やすはたらきがあります。
また、真皮の線維芽細胞が生み出すお肌のハリや潤いに大切な成分であるヒアルロン酸を増やすはたらきが認められています。
④シミの改善効果
グルコシルセラミドは、試験でシミを改善する効果も認められています。
ただし、厚生労働省で認可された美白成分ではないので、グルコシルセラミドを配合しても美白化粧品や美白化粧水を名乗ることはできません。
⑤アトピー性皮膚炎の予防や緩和に期待
肌の保湿効果のほか、バリア機能を高めることでアトピー性皮膚炎の症状の緩和が期待されます。
5.グルコシルセラミドの安全性とメリット・デメリット
ここで、グルコシルセラミドや植物セラミドと他のセラミド成分との比較でメリットとデメリットを整理します。
1)グルコシルセラミドのメリット
グルコシルセラミドは水溶性成分なので、保湿化粧水やエイジングケア化粧水の成分として使いやすい成分です。
天然セラミドやヒト型セラミドは油溶性成分のため、セラミド配合美容液やセラミド配合クリームとしてはよいのですが、化粧水への配合にはやや不向きです。
セラミド化粧水には、グルコシルセラミドがオススメです。
2)グルコシルセラミドの安全性もメリット
グルコシルセラミドや植物セラミドは、ほかのセラミド同様、基本的には低刺激でアレルギーのリスクも低く、安全な成分です。
肌質を選ばず、普通肌、脂性肌、乾燥肌、インナードライ肌、混合肌、乾燥性敏感肌、敏感肌のいずれでも使えます。
その点からも、敏感肌化粧水に配合したい成分の1つです。
また、赤ちゃんや子供の乾燥肌対策、高齢の方の乾燥肌対策でも使えます。
さらに、天然セラミドやヒト型セラミドと比較して価格が安いこともメリットの1つです。
3)グルコシルセラミドのデメリット
グルコシルセラミドや植物性セラミドのデメリットには、ヒト型セラミドや天然セラミドと比べると、若干、保湿効果が低い点があげられます。
また、可能性が低いとはいえ、アレルギーを完全に否定できないこともデメリットです。
つまり、化粧品かぶれ(接触皮膚炎)のリスクがまったくないわけではないのです。
6.グルコシルセラミドが配合される化粧品は?
グルコシルセラミドは、さまざまな化粧品に配合されます。
洗顔料、クレンジングジェルなどのクレンジング料、保湿化粧水、保湿美容液、乳液、保湿クリーム、フェイスマスク、オールインワン化粧品、ボディローションなどのボディの乾燥肌対策のアイテム、ハンドクリーム、シャンプーやコンディショナーなどの頭皮ケアのアイテムなどに使われます。
また、UV化粧下地、日焼け止め、ファンデーション、コンシーラー、アイライナーなどのメイク用のアイテムにも使われます。
エイジングケア化粧水、エイジングケア美容液、エイジングケア保湿クリームなどにも配合されるようになっています。
7.おすすめのグルコシルセラミド配合のクレンジング料
エイジングケア世代の方にオススメのグルコシルセラミド配合クレンジングジェル「ナールス エークレンズ」をご紹介します。
水性のオイルフリーのクレンジングジェルで、アミノ酸系界面活性剤であるラウロイルグルタミン酸Naが主な洗浄成分です。
ナールス エークレンズは、皮膚科医監修で、グルコシルセラミド配合以外に次のような特徴があります。
- アミノ酸系界面活性剤により、お肌に負担の少ない優しいクレンジングが可能です。
- 粘りのあるジェルがお肌に密着し、汚れをしっかり落としながらも、優しく洗い上げます。
- タナクラクレイ(軟質多孔性の海泥)が毛穴の汚れを吸着し、クリアな素肌をサポートします。
- アーチチョーク葉エキス配合で、毛穴のたるみ、開き、詰まり、イチゴ鼻、ザラつきなどの毛穴の悩みにアプローチし、毛穴の目立ちにくいお肌をサポートします。
- ナノサイズまで小さくした「金コロイド」を配合。永続する抗酸化効果で、お肌の老化の原因となる活性酸素を除去し、お肌の酸化を防ぎます。
- ユズ果実エキスの効果で、バリア機能の改善をサポートします。
- 肌荒れ予防成分のカワラヨモギ花エキス、シソ葉エキスが、デリケートなお肌を優しくいたわり、肌荒れを感じさせない健やかな美肌へと導きます。
- 10の無添加(無香料、無着色、無鉱物油、オイルフリー、アルコールフリー、パラベンフリー、フェノキシエタノールフリー、石油系界面活性剤フリー、PG・DPGフリー、旧表示指定成分フリー)を実現しています。
- マツエクもOKのクレンジング料。
<全成分表示>
水、BG、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ペンチレングリコール、グリセリン、ラウロイルグルタミン酸Na、ヒアルロン酸Na、加水分解ヒアルロン酸、グルコシルセラミド、金、タナクラクレイ、カワラヨモギ花エキス、シソ葉エキス、ユズ果実エキス、アーチチョーク葉エキス、ダマスクバラ花油、α-グルカン、PEG-60水添ヒマシ油
8.まとめ
最近、注目が集まっているグルコシルセラミドについて、その特徴、化粧品成分としての効果、ほかのセラミドとの比較などを幅広くご紹介しました。
また、どんな化粧品に配合されるのかを取り上げました。
さらに、おすすめのグルコシルセラミド配合のクレンジング料をご紹介しました。
いかがだったでしょうか?
グルコシルセラミドは、スフィンゴ糖脂質の一種で、セラミドとグルコースが結合したものです。
人のお肌にあるセラミドの原料としても使われる成分であるとともに、化粧品成分としても保湿効果やバリア機能の保持、シワの改善効果などお肌の老化予防に効果を発揮します。
また、刺激もなく安全で使いやすいこともメリットです。
ぜひ、グルコシルセラミドを上手にエイジングケアに取り入れてくださいね。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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