トコフェロール(ビタミンE)は、抗酸化力に優れた成分。
美肌によいため化粧品としても利用されます。
この記事では、トコフェロール(ビタミンE)の化粧品成分としての特徴や効果、安全性をご紹介します。
また、どんな化粧品に配合されるのかを取り上げます。
さらに、トコフェロール配合のオススメのエイジングケア化粧品を2つご紹介します。
- ビタミンE(トコフェロール)は、油溶性のビタミンで、その抗酸化作用から「若返りのビタミン」と呼ばれます。20世紀に前半に発見された成分です。
- ビタミンEは、健康増進や美肌などの効果が期待されます。そのため、医薬品やサプリメント、化粧品などに幅広く応用されています。
- ビタミンEは、化粧品の全成分表示ではトコフェロールと表記されます。黄色または黄褐色の透明のやや粘性のある液体です。
- トコフェロールの化粧品成分としての効果は、酸化の予防や肌荒れの予防などです。そのため、エイジングケア化粧品などにも配合されます。
- トコフェロールは、刺激性がなく安全性が高い成分です。そのため乾燥肌や敏感肌を含め、どんな肌質でも使うことができます。
京都大学農学部卒医薬品業界歴30年以上の専門家の執筆記事
ナールスエイジングケアアカデミーには月間数十万ページのアクセスがあります。
この記事(1章から3章、6章から7章)の監修者
pluskampo株式会社代表
薬剤師
笹森有起(ささもり ゆうき)さん
「日常を彩る、新しい漢方の可能性の追求」をミッションに
オンラインで漢方処方を行う「+kampo(プラス漢方)」、オリジナル漢方製品の企画開発を行っております。
+kampo公式サイト
+kampoのアドバイザー医師:新見正則先生
新見正則医院ホームページ
<メッセージ>
化粧品はさまざまな成分が配合されて開発されています。
化粧品の効果は、個人の肌質や健康状態によって異なる結果になることがあります。つまり、化粧品の効果は個人差があるため、全ての人に同じ結果が得られるわけではありません。
また、新しい化粧品成分を使用する際には、パッチテストを行うなど安全に使えるように留意することも大切です。
化粧品成分を正しく理解して上手に化粧品を使いましょう。
メーカー営業、エステティシャンを経て、現在、ナールスゲン入りエイジングケア化粧品「ナールス」の公式サイト「ナールスコム」の店長として、ナールスブランドに関わる業務全般を担当。
<保有資格>
コスメコンシェルジュ
◆化粧品検定1級
◆日本エステティック協会認定エステティシャン
◆日本エステティック業協会上級認定エステティシャン
◆ソワンエステティック協会認定ビューティーセラピスト
CONTENTS
1.トコフェロール(ビタミンE)の化粧品の効果で美肌になりたいあなたへ
「トコフェロール(ビタミンE)化粧品で美肌になる5つの効果とは?」をお届けします。
トコフェロールとは、一般的にビタミンEのことです。
ビタミンE(vitamin E)は、脂溶性ビタミンの1種です。
つまり、油に溶けやすく水に溶けにくいのです。
ビタミンEは、医薬品、食品、サプリメント、飼料などに使われるほか、疾病の治療、栄養の補給、食品添加物の酸化防止剤として生活のさまざまな場面で活用されています。
もちろん、化粧品の成分として、エイジングケア化粧品などに配合されています。
なぜなら、トコフェロールには、健康やアンチエイジング、美肌になるためのよい効果があるからです。
たとえば、体内の脂質の酸化を防ぐことによって、動脈硬化をはじめとする生活習慣病の予防効果が期待されています。
また、トコフェロールの血流改善効果でターンオーバーの正常化や肌荒れ改善が期待できます。
アンチエイジングやエイジングケアを実践する上では、ビタミンの理解はとても大切です。
今回の記事では、トコフェロールの特性や化粧品としての効果や安全性をご紹介します。また、どんな化粧品に配合されるかを取り上げます。さらに、トコフェロール配合のおすすめのエイジングケア保湿クリームやフェイスマスクもご紹介します。
「ビタミンEってそもそもどんな化粧品成分?特徴は?」
「トコフェロールにはどんな効果があるの?肌悩みにもよいの?」
「トコフェロール配合化粧品はエイジングケアによいの?教えて!」
「安全性には問題ないの?使い方で気をつけることは?」
「トコフェロール配合のエイジングケア化粧品でおすすめは?」
などに興味がある方はぜひ、続きを読んでくださいね。
<オススメのエイジングケア保湿クリーム>
*トコフェロール&ナールスゲン配合エイジングケア保湿クリーム「ナールス ユニバ」
<おすすめのフェイスマスク>
*トコフェロール&ヒト幹細胞培養液配合フェイスマスク「ナールス リジェ パーフェクトマスク」
2.トコフェロールの効果・はたらき
化粧品成分としてのトコフェロールの前に、一般的なトコフェロールの効果やはたらきを簡単にまとめます。
1)抗酸化作用
細胞膜は不飽和脂肪酸でおおわれています。不飽和脂肪酸は酸化しやすく、ストレスなどで体内に活性酸素が増えると、その影響で過酸化脂質に変化します。
これが細胞の酸化であり、からだや肌の老化の原因となります。また、肌荒れの原因にもなります。
関節節炎、ガン、白内障、糖尿病、アルツハイマー病などは、すべて酸化が原因の1つです。
トコフェロールは、酸化した不飽和脂肪酸を安定した物質へと変化させ、酸化が進まないようにするはたらきがあります。
つまり、酸化による老化や病気の予防効果が期待できるのです。
<参考記事>
2)動脈硬化など生活習慣病の予防
酸化した悪玉コレステロールが増えすぎると、血管内に溜まってしまい動脈硬化の原因になります。
トコフェロールは、抗酸化作用によって、悪玉コレステロール(LDL)の酸化を防ぎます。
その結果、血管のしなやかさを保つことができるのです。
つまり、トコフェロールには、動脈硬化を予防するはたらきがあるのです。
血管の老化や動脈硬化は、高血圧や心筋梗塞、脳卒中などとも関係があります。
だから、トコフェロールには、これらの生活習慣病の予防や改善の効果が期待できるのです。
3)貧血の予防
赤血球の膜も不飽和脂肪酸でおおわれています。
だから、活性酸素で赤血球の膜が酸化すると、溶血性貧血を起こすリスクが高まります。
トコフェロールには、抗酸化作用により膜の酸化を防ぐはたらきがあります。
つまり、貧血を予防するはたらきが期待できるのです。
4)血流の改善
トコフェロールは、血管の収縮を促す神経伝達物質の生成を抑えて毛細血管を広げる作用を発揮します。
そのはたらきで、血流を改善する効果が期待できます。
その結果、肩こり、腰痛、冷え性、頭痛、しもやけ、痔など、末梢血管の流れの障害から起こる症状を改善します。
<参考記事>
5)生殖機能の維持
トコフェロールは副腎や卵巣にも蓄えられています。
そして、女性ホルモンの生成や分泌の調整をする脳下垂体によい影響を与え、生殖機能の維持をサポートします。
また、月経前のイライラ、生理痛、生理不順などの予防や改善をサポートします、
もちろん、女性だけでなく男性の生殖機能の維持にもはたらきます。
3.化粧品成分としてのトコフェロール
1)化粧品成分としてのトコフェロールの基本情報
化粧品成分としては、天然ではなく合成のトコフェロールです。
油溶性成分なので、水には溶けませんが油分とはよく馴染みます。
また、アルコール(エタノール)にも溶けます。
においはなく、黄色または黄褐色の透明のやや粘性のある液体です。
化粧品の全成分表示の名称は、トコフェロールです。
一方、医薬部外品の場合は、成分の違いによってdl-α-トコフェロール、dl-β-トコフェロール、dl-γ-トコフェロール、dl-δ-トコフェロール、d-α-トコフェロール、d-β-トコフェロール、d-γ-トコフェロール、d-δ-トコフェロール、天然ビタミンEと表示されます。
なお、トコフェロールを改良して水溶性の性質を持たせた成分が、両親媒性ビタミンE誘導体トコフェリルリン酸ナトリウムです。
最近、トコフェリルリン酸ナトリウムは、医薬部外品名称「dl-α-トコフェリルリン酸ナトリウムM」として、従来の「肌荒れ改善」に加えて「シワ改善」の効能を取得しました。
<参考記事>
安定化ビタミンE誘導体VEP-Mは4番目のシワ改善の医薬部外品
2)トコフェロールの効果や役割
①血行促進作用
トコフェロールには、お肌の末梢血管を拡張して血行を促進するはたらきがあります。
そのため、お肌のターンオーバーを促進するのでキメが整い、肌荒れの予防が期待できます。
また、お肌のカサカサ感を改善したり、肌のツヤやハリが出るといった効果も期待できます。
②抗酸化作用
トコフェロールには、優れた抗酸化作用があります。
紫外線ダメージによる活性酸素を除去することで、シミやくすみの予防美容に役立ちます。
また、紫外線のダメージで起こるお肌の酸化を防ぐので、次のような肌悩みの予防につながります。
ただし、化粧品成分としては、この効果を謳うことはできません。
③炎症抑制作用
トコフェロールには、抗炎症作用があります。
そのため、乾燥によるかゆみ、炎症をともなう肌荒れ、ニキビ、大人ニキビなどの予防に役立ちます。
④保湿効果
トコフェロールは、バリア機能に発揮する上で細胞間の結合に必要なタイトジャンクションの正常化をサポートすることが大きなメリットです。
その結果、表皮の角質層にある角質細胞間脂質であるセラミドなどを増やします。
さらに、お肌のバリア機能が高まることで外部の刺激から肌を守る力も向上し、お肌が保湿された状態へと導きます。
⑤製品の酸化防止
トコフェロールは、化粧品に配合される成分の酸化防止剤としてもはたらきます。
つまり、化粧品の品質維持のはたらきもあるのです。
3)トコフェロールは安全性に問題はないの?
トコフェロールには、皮膚への刺激性はほとんどありません。
また、アレルギーもほぼありません。
また、眼刺激性はまったくないわけではありませんが、最小限と考えられています。
これらからトコフェロールは、安全性の高い化粧品成分であるといえます。
したがって普通肌や脂性肌だけでなく、乾燥肌や混合肌、敏感肌、乾燥性敏感肌、インナードライ肌など、どんな肌質の方でも使うことが可能です。
だから、40代からのエイジングケア化粧品の美容成分としてもオススメです。
また、高齢の方の乾燥肌対策や子供の乾燥肌対策にも使える成分です。
しかし、どんな成分でも誰にでも安全とはいえませんし、肌荒れなどになる可能性を100%否定することはできません。
つまり、化粧品かぶれ(接触皮膚炎)のリスクがまったくないわけではないのです。
アトピー性皮膚炎がある方や肌が弱いなどで気になる方は、パッチテストをすることをおすすめします。
4)トコフェロールはどんな化粧品に配合されるの?
なんと、この成分を配合したスキンケアアイテムやコスメは、2万種以上あります。
トコフェロールは、油溶性成分なのでどちらかといえば、オイルやクリームなどに配合されるケースが多いのですが、化粧水に配合されることもあります。
具体的には、洗顔料、クレンジングジェルやクレンジングオイルなどのクレンジング料、保湿化粧水、保湿美容液、乳液、保湿クリーム、フェイスマスク、オールインワンゲル、ハンドクリーム、ボディオイルなどからだの乾燥肌ケアアイテム、日焼け止めや化粧下地、ファンデーションなどのメイクのためのアイテムなどに配合されます。
ほかにも、アイシャドウやマスカラなどアイメイク用アイテム、リップグロスや口紅などの唇ケアのアイテム、マニキュアなどのネイルケアのアイテムなど幅広く利用されています。
最近では、エイジングケア美容液やエイジングケ保湿クリームなどにも配合されるようになっています。
4.オススメのトコフェロール配合のエイジングケア保湿クリーム
トコフェロール配合のオススメのエイジングケア保湿クリームは、「ナールス ユニバ」。
私たちの保湿クリームランキングでは、第1位です。
1)ナールス ユニバの開発のコンセプト
ナールス ユニバとは、QOS(Quality Of Skin=お肌の質)の向上、つまり、「細かく整ったキメ」、 「お肌の内側からのハリと弾力」 、「健やかな肌の透明感」 、「表皮のバリア機能」、「十分な潤い」を実現すべく、攻めと守りのエイジングケアをサポートする成分をバランスよく配合した高機能な保湿クリームです。
成分は濃厚、でも使い心地は軽く、すごく伸びがよいクリームです。
2)ナールス ユニバのトコフェロール以外の配合成分のポイント
ナールス ユニバは、トコフェロールを配合することで、肌荒れの予防や肌の酸化予防を目指しました。
ほかにも、さまざまなエイジングケア化粧品成分を配合しました。
ナールス ユニバには、トコフェロール配合以外に次のような特徴があります。
①ナールスゲン推奨濃度配合
ナールスゲンは、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチン、ヒートショックプロテイン(HSP)47、ヒートショックプロテイン(HSP)70を増やします。
また、肌の酸化を防ぐ成分であるグルタチオンを増やします。
②ビタミンACE配合
トコフェロール以外に抗酸化作用や美白作用がある持続型ビタミンC誘導体VC-IPとターンオーバーの改善や小じわを改善するビタミンA誘導体レチノイン酸トコフェリルを配合しています。
つまり、ナールスユニバには、ビタミンA誘導体、ビタミンC誘導体、ビタミンE誘導体の3つを配合しているのです。
これは、ビタミンACEを同時に配合することでエイジングケア効果が高まるからです。
なぜなら、ビタミンCには、ビタミンEの抗酸化作用をより高めるはたらきがあります。
また、ビタミンAは、ビタミンEとビタミンCの効果を持続させます。
さらに、ビタミンEには、ビタミンAの酸化を防ぐはたらきがあります。
こうしたはたらきがあるので、ビタミンACEを一緒に使うことのメリットは大きいのです。
また、VC-IPは、ナールスゲンとの相乗効果でコラーゲンをより増やすサポートをするのです。
③3種のヒト型セラミドを配合
セラミドの中でも浸透性に優れた3種のヒト型セラミド(2、AP、NP)で、お肌のバリア機能と高い保湿をサポート。
④保湿の王様シアバター&スクワラン配合
保湿の王様と呼ばれるシアバターを配合することで、スクワランとあわせてより滑らかなお肌に導きます。
⑤抗炎症成分アラントイン配合
炎症を鎮めるはたらきや組織賦活作用があるアラントインを配合することで、肌荒れを予防します。
また、パラベンフリー、フェノキシエタノールフリー、アルコールフリーで低刺激です。
ナールス ユニバは、トコフェロール以外にエイジングケア化粧品成分や保湿成分を豊富に配合した保湿クリームです。
5.オススメのトコフェロール配合のエイジングケアフェイスマスク
オススメのトコフェロール配合のフェイスマスク「ナールス リジェ パーフェクトマスク」をご紹介します。
1)ナールス リジェ パーフェクトマスクの開発コンセプト
ナールス リジェ パーフェクトマスクは、ヒト幹細胞培養液配合のバイオセルロース製のシートタイプのフェイスマスクです。
バイオセルロースとは、ナタデココの原料を主成分として、食用菌による発酵技術を用いてつくられた食物由来のナノ繊維のことです。
不織布のシートマスクと比べて、美容成分の浸透力が高いことが大きなメリットです。
2)ナールス リジェ パーフェクトマスクのトコフェロール以外の配合成分のポイント
ナールス リジェ パーフェクトマスクは、トコフェロールを配合することで、肌荒れの予防や肌の酸化予防を目指しました。
ほかにも、さまざまなエイジングケア化粧品成分を配合しました。
ナールス リジェ パーフェクトマスクは、トコフェロールやナールスゲン以外に、次のような配合成分の特徴があります。
- EGFやFGFなどの成長因子含むヒト幹細胞培養液
- リンパ管ケアのためのキュアパッション
- 高い保湿力のあるヒアルロン酸
- Ⅳ型コラーゲンを守り光老化を予防するヒメフウロエキス
- 糖化を防ぐカルノシン
- 酸化を防ぐはたきがあるビルベリー葉エキス
- 天然保湿因子(NMF)の元となる成分フィラグリンを増やすマンダリンオレンジ果皮エキス
- 美白作用のあるプラセンタエキス
- ターンオーバーを正常化するアロエベラ液汁
このように、予防美容のために大切な成分が配合されています。
1枚でなんと25mlという、美容液1本分もの美容成分が凝縮されたフェイスマスクです。
肌のキメを整え、ハリやツヤのある透明感に満ちたお肌に導きます。
また、次の肌悩みのエイジングケアにも役立ちます。
- むくみやくすみ
- 乾燥による小じわや乾燥によるほうれい線
- たるみ毛穴が気になった時
- 紫外線のアフターケア
などの対策としてお使いいただけます。
6.ビタミンEの基礎知識
1)トコフェロールの歴史
1820年にアメリカのマッティルらが、ラットを脱脂粉乳で飼育すると不妊症になって繁殖力が低下することを発見しました。
1922年、そのことを知っていたアメリカ合衆国のハーバート・エバンスとキャサリン・ビショップは、不妊症のラットにレタスや牧草を加えることにより改善することを発見しました。
二人は、その因子(成分)を因子Xと名付けましたが、これを後にビタミンEと改称したのです。
これが、ビタミンEの発見です。
その後、1936年にエマーソンらが小麦胚芽油などから最も活性のあるビタミンEを単離することに成功しました。
これが、トコフェロールと名付けられたのです。
その1年後の1937年には、別のトコフェロールが発見されました。
そして、最初のトコフェロールは、α(アルファ)-トコフェロール、その後に見つかったものは、β(ベータ)-、γ(ガンマ)-と名付けられたのです。
その後も、研究が進み現在では8種類のトコフェロールがあることがわかっています。
トコフェロール(tocopherol)という名は、発見の歴史からギリシア語に由来しています。
次のような意味があります。
- tocos = 子どもを産む
- phero = 力を与える、獲得する
- ol = 水酸基をもつ化合物(アルコール)
その後も研究が進み、抗酸化作用をはじめさまざまな効果があることがわかってきました。
そして、今では、ビタミンEは「若返りのビタミン」と呼ばれています。
2)ビタミンEとトコフェロール
ビタミンEは、油溶性ビタミンなので油には溶けやすく水にとけにくい性質があります。
一方、アルコールやオイルによく溶ける性質を持っています。
また、熱、酸には強く、光、紫外線、鉄などには弱い性質を持っています。
ビタミンEは、トコフェロールとトコトリエノールの2種類に分けられます。
さらに、トコフェロールとトコトリエノールには、それぞれアルファ、ベータ、ガンマ、デルタの4種類があり、この8種類の総称がビタミンEです。
このうち、α(アルファ)-トコフェロールが、最も強い活性を持つ代表的なビタミンEです。
そのため、「日本人の食事摂取基準(2015年版)」のビタミンEの量として決められています。
3)体内のビタミンE
①α-トコフェロールは体内にあるビタミンEの90%
体内では肝臓、脂肪組織、心臓、筋肉、血液、副腎、子宮など、多くの組織の細胞膜に蓄えられます。
そんな体内のビタミンEは、α-トコフェロールが90%を占めています。
②欠乏でどうなる?
ビタミンEの1日の摂取量の目安は、6.5~7.0mgで、その上限は650mg(30~60代は700mg)です。
ビタミンEが体内で欠乏することはほとんどありませんが、長期間の脂質吸収障害があった場合や無β-リポタンパク血症 になるとビタミンEの吸収が減少して、欠乏症になることがあります。
また、屋外でスポーツをする機会が多い方やハードなスポーツをする方、ストレスが多い方、紫外線に当たる機会が多い方、喫煙習慣のある方は、積極的に摂ることをオススメします。
ビタミンEが不足すると血行不良による冷えや手足などのしびれや知覚異常などの神経症状、筋肉の萎縮などの原因になってしまうこともあります。
さらに、酸化が進むことで老化が促進して生活習慣病のリスクが高くなったり、女性の場合は不妊や流産の原因になってしまうこともあります。
お肌では、肌荒れ、シミ、顔冷えなどの肌悩みの原因になることがあります。
③過剰に摂るとどうなる?
ビタミンEの過剰症もそれほど心配はありません。
脂溶性のため体内に蓄積されますが、ほかの脂溶性ビタミンと比べて過剰症のリスクは少ないことが理由です。
それでもリスクがないわけではありません。
過剰摂取でビタミンEの過剰症になると、軽度の肝障害、下痢、吐き気、筋力低下の原因になってしまうこともあります。
また、過剰摂取は、血が固まりにくくなるので、出血しやすくなります。だから、抗凝固薬 (特にワーファリン)を服用している方は注意が必要です。
4)ビタミンEが豊富な食べ物
ビタミンEは、美肌に役立つ栄養素です。
ビタミンEは植物油や種実類をはじめとする多くの食品に含まれています。
植物油の中では、サフラワー油が最も多く、次いでコーン油、オリーブオイルの順です。
ほかにも、ひまわり油、ベニバナ油にも豊富です。
種実類では、アーモンドや落花生などのナッツ類に豊富です。
ほかでもビタミンEは、カボチャやホウレンソウ、ジャガイモなどの野菜、キウイフルーツやアボカド、マンゴーなどのフルーツにも豊富です。
さらに、魚介類では、ウナギやタラコ、ニジマス、アユ、イワシ、真鯛などに豊富です。
<参考記事>
7.まとめ
ビタミンEと化粧品成分トコフェロールの特徴や効果、安全性について幅広くご紹介しました。
また、どんな化粧品に配合されるのかを取り上げました。
ご理解いただけましたでしょうか。
さらに、オススメのトコフェロール配合のエイジングケア保湿クリームやフェイスマスクもご紹介しました。
トコフェロールには、化粧品成分として肌荒れの予防や抗酸化などのエイジングケアにとって有用なはたらきがあります。
また、成分の酸化を防ぐはたらきがあります。
そのため、20000種を超える化粧品で使用されています。
ぜひ、あなたのエイジングケアにトコフェロール配合の化粧品を上手に取り入れてくださいね。
この記事「トコフェロール(ビタミンE)化粧品で美肌になる5つの効果とは?」が、エイジングケア世代に皆様のお役に立てば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報をご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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