ポリソルベート-20は、安全性の高い非イオン界面活性剤です。
乳化剤として化粧水や美容液などスキンケア化粧品、エイジングケア化粧品に広く使用されています。
また、食品の添加物としても使用されています。
この記事では、ポリソルベート-20の特性や安全性をご紹介します。
また、ポリソルベート-20配合のオススメのエイジングケア美容液についてもご紹介します。
- ポリソルベート-20は、ソルビトールという多糖類からつくられる非イオン界面活性剤の1つです。つまり、水に溶けても親水基はイオン化しません。
- ポリソルベート-20など非イオン界面活性剤は、どんなイオン性の成分とも自由に組わせることができます。つまり、使い勝手の良い成分です。
- ポリソルベート-20など非イオン界面活性剤は、マイルドな洗浄成分として使われます。また、増粘剤としても使われる用途が広く、有用性の高い成分です。
- ポリソルベート-20には、乳化作用があることから、食品や化粧品の乳化剤として配合されます。また、精油や香料など水に溶けない物質の可溶化剤としても使われます。
- ポリソルベート-20は、皮膚刺激性が小さく基本的には安全性が高い成分です。そのため、低濃度配合でかつ刺激を感じないなら、乾燥肌や敏感肌の方でも安心して使うことができます。
京都大学農学部卒医薬品業界歴30年以上の専門家の執筆記事
ナールスエイジングケアアカデミーには月間数十万ページのアクセスがあります。
この記事(1章から3章、5章)の監修者
pluskampo株式会社代表
薬剤師
笹森有起(ささもり ゆうき)さん
「日常を彩る、新しい漢方の可能性の追求」をミッションに
オンラインで漢方処方を行う「+kampo(プラス漢方)」、オリジナル漢方製品の企画開発を行っております。
+kampo公式サイト
+kampoのアドバイザー医師:新見正則先生
新見正則医院ホームページ
<メッセージ>
化粧品はさまざまな成分が配合されて開発されています。
化粧品の効果は、個人の肌質や健康状態によって異なる結果になることがあります。つまり、化粧品の効果は個人差があるため、全ての人に同じ結果が得られるわけではありません。
また、新しい化粧品成分を使用する際には、パッチテストを行うなど安全に使えるように留意することも大切です。
化粧品成分を正しく理解して上手に化粧品を使いましょう。
メーカー営業、エステティシャンを経て、現在、ナールスゲン入りエイジングケア化粧品「ナールス」の公式サイト「ナールスコム」の店長として、ナールスブランドに関わる業務全般を担当。
<保有資格>
コスメコンシェルジュ
◆化粧品検定1級
◆日本エステティック協会認定エステティシャン
◆日本エステティック業協会上級認定エステティシャン
◆ソワンエステティック協会認定ビューティーセラピスト
CONTENTS
1.ポリソルベート-20に興味がある方へ
「ポリソルベート-20は非イオン界面活性剤!はたらきと安全性は?」をお届けします。
ポリソルベート-20(Polysorbate 20)は、植物界に存在するソルビトールという多糖類からつくられる成分です。
安全性の高い非イオン界面活性剤で、ドレッシングやケーキミックスなどの食品の乳化剤としても使われます。
また、ポリソルベート-20には、乳化作用や分散作用を利用して、化粧水、美容液などの乳化剤や分散剤としても使われます。
低濃度であれば安全性が高いことから、敏感肌化粧水などの敏感肌化粧品、エイジングケア化粧品にも配合されることがあります。
正しいエイジングケアのためには、ポリソルベート-20をはじめ、さまざまな化粧品成分について理解することが大切です。
この記事では、ポリソルベート-20の特性、効果、安全性について詳しくご紹介します。また、ポリソルベート-20配合のオススメのエイジングケア美容液についてもご紹介します。
「ポリソルベート-20のはたらきは?非イオン界面活性剤って何に使うの?」
「界面活性剤って悪い成分って聞くけど?本当なの?」
「ポリソルベート20の安全性や刺激性はどうなの?教えて!」
「ポリソルベート-20はどんなコスメに使われるの?種類が知りたい!」
「ポリソルベート-20配合のオススメの化粧品は?」
などが気になる方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。
<オススメのポリソルベート-20配合エイジングケア美容液なら>
2.ポリソルベート-20は非イオン性界面活性剤
まず、ポリソルベート-20は、界面活性剤の1つで非イオン性界面活性剤に分類されます。
ポリソルベート-20をご紹介する前に界面活性剤について簡単にふれておきます。
1)界面活性剤の基本
界面活性剤とは、物質と物質の境界面、つまり界面に作用して、性質を変化させる物質のことです。
界面活性剤は、お肌に刺激のあるものから優しいものまでさまざまな種類があります。
界面活性剤が、水と油のように混じり合わないものを混ぜ合わせることができるのは、1つの分子内に水になじみやすい「親水基」と、油になじみやすい「親油基(疎水基)」の2つの構造を持っているからです。
界面活性剤には、次の3つの作用があります。
- 浸透作用
- 乳化作用
分散作用
このはたらきを利用して、医薬品、化粧品、クレンジング料、洗顔料、シャンプーなどの洗浄剤、台所用や洗濯用の洗剤、食品などの乳化剤としても広く使われています。
2)非イオン性界面活性剤とは?
界面活性剤は、大きく分けて2つのタイプが存在します。
水に溶けた時に、電離してイオン(電荷をもつ原子または原子団)となるイオン性界面活性剤とイオンにならない非イオン性界面活性剤です。
イオン性界面活性剤は、水に溶けた場合のイオンの種類によって、3種類に分かれます。
- アニオン(陰イオン)界面活性剤
- カチオン(陽イオン)界面活性剤
- 両性(陰イオンと陽イオンの両方をあわせ持つ)界面活性剤
非イオン性界面活性剤は、水に溶けたとき、イオン化しない親水基をもっている界面活性剤です。
さらに、結合の違いで、エステル型、エーテル型、エステル・エーテル型およびそのほかに分かれます。
非イオン性界面活性剤は、水の硬度や電解質の影響を受けにくく、ほかのすべての界面活性剤と併用できることがメリットです。
また、浸透性、乳化・分散性、洗浄性などの性能面でイオン性界面活性剤に劣らず、静電気を発生しないというメリットもあります。
だから、乳化剤、増粘剤、可溶化剤、マイルドな洗浄剤として使われます。
そのため、非イオン性界面活性剤は、アニオン界面活性剤とならぶ主力界面活性剤になっています。
ポリソルベート-20は、そんな非イオン性界面活性剤の一種です。
ミリスチン酸ポリグリセリル-10、ラウリン酸ポリグリセリル-10、ペンタステアリン酸ポリグリセリル-10、オレイン酸ポリグリセリル-10、PEG-60水添ヒマシ油、ステアリン酸ソルビタン、PPG-4セテス-20なども同じ非イオン界面活性剤です。
3.ポリソルベート-20の特徴や効果・安全性を詳しく知ろう
1)ポリソルベート-20の基本特性とはたらき
ポリソルベート-20は、高級脂肪酸のラウリン酸にソルビタンとポリエチレングリコールを結合させた非イオン性界面活性剤です。
色は無色または薄黄色で、性状は液体です。
ラウリン酸や油溶性成分、ソルビタンとポリエチレングリコールは水溶性成分で、ポリソルベート-20は親水性が高いことが特徴です。
ポリソルベート-20は、主に化粧品の乳化剤として使われます。また、精油や香料など水に溶けない物質の可溶化剤としても使われます。
しかし、クレンジング料や洗顔料の洗浄成分としてはほとんど使われることはありません。
化粧品としての全成分表示は、「ポリソルベート-20」です。
一方、医薬部外品では、「モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.)」と表記されます。
英名では、「Polyoxyethylene (20) Sorbitan Monolaurate」または「Polysorbate 20」と表記されます。また、「Tween 20」と呼ばれることもあります。
なお、ポリソルベート-20によく似た成分として、ポリソルベート-60、ポリソルベート-65、ポリソルベート-80があります。
これらはよく似た化学構造を持ちその性質も似ていますが、「ポリソルベート-」に続く数値が高くなるにつれ親油性が高くなり、低いほど親水性が高くなります。
だから、ポリソルベート-20はこれらの中で、最も親水性が高く水になじみやすいのです。
2)ポリソルベート-20の安全性
ポリソルベート-20は、濃度依存的に皮膚刺激が強くなる性質があります。
だから、濃度が高ければ、皮膚刺激が懸念されます。
しかし、実際には化粧品に配合される場合は微量であることがほとんどです。
もし、化粧品の全成分表示の2~3行目以内に「ポリソルベート-20」の表記があれば、要注意です。
一方、それ以降の記載であれば、濃度は低いので皮膚刺激性の心配はそれほどありません。
また、眼刺激性や皮膚アレルギー性、光感作性の報告はなく、特に問題はありません。
それでも、まれに刺激が生じる可能性がありますが、基本的には安全性に問題のない成分と考えられます。
したがって、肌質は普通肌、脂性肌だけでなく、混合肌、乾燥肌や敏感肌、インナードライ肌などの肌タイプでも使うことが可能です。
しかし、どんな成分でも誰にでも安全とはいえませんし、かゆみがでたり肌荒れなどになる可能性を否定することはできません。
つまり、接触皮膚炎や化粧品かぶれの可能性がまったくないとはいえないのです。
だから、アトピー性皮膚炎などアレルギーのある方やお肌が弱い方は注意が必要です。
肌が弱いなどで気になる方は、パッチテストをすることをおすすめします。
3)ポリソルベート-20が配合される化粧品
ポリソルベート-20は、親水性が高く精油や香料など水に溶けない物質の可溶化剤として重宝されています。
また、水にオイルが溶けているO/W型エマルションをつくるのに適しています。
そのため、ポリソルベート-20は、さまざまな化粧品に配合され、3,000種類を超えています。
リーブオン製品(付けっぱなしの化粧品)、リンスオフ製品(洗い流す化粧品)のどちらにも配合されています。
また、その刺激性の少なさから赤ちゃんや子供向け化粧品にも使われます。
洗顔料、クレンジングジェルなどのクレンジング料、保湿化粧水、保湿美容液、乳液、保湿クリーム、フェイスマスク、オールインワン化粧品、ボディクリームなどボディの乾燥肌対策のアイテム、ハンドクリーム、頭皮ケア、デコルテケアのアイテム、唇ケアのアイテム、化粧下地やファンデーションなどのメイク用のアイテムに使われます。
エイジングケア化粧水、エイジングケア美容液、エイジングケア保湿クリームなどにも配合されるようになっています。
4.オススメのポリソルベート-20配合美容液は?
ポリソルベート-20配合のオススメのエイジングケア美容液がナールス ネオです。
美女が選ぶベスト美容液などでも高い評価を得ている目元・口元専用美容液です。
ナールスネオは、私たちの美容液ランキングの第1位です。
そんなナールス ネオは、2019年5月にリニューアルしました。
ポリソルベート-20は、乳化剤として配合しています。
1)ナールス ネオの開発コンセプト
目元のハリや口元のハリやツヤキープして、「目元・口元のエイジングサインへのファイナルアンサー」を目指して開発しました。
2)ナールス ネオの配合成分のポイント
ナールス ネオは、ポリソルベート-20を配合することで乳化の安定性を高め、よりよいテクスチャーを目指しました。
ポリソルベート-20配合以外には、次のような特徴があります。
①ナールスゲンを推奨濃度で配合
ナールスゲンは、コラーゲン、エラスチン、ヒートショックプロテイン(HSP)47を増やします。
また、からだや肌の酸化を防ぐ成分であるグルタチオンを増やします。
②ネオダーミルを推奨最高濃度で配合
ネオダーミルは、バイオテクノロジーによって生まれた細胞のエネルギー源で、Ⅰ型コラーゲン、Ⅲ型コラーゲン、エラスチンを強力にサポート。
2週間でシワの体積を13%減少、シワの深さを15%減少させる臨床データを有する成分です。
肌のハリや弾力をキープするための「攻めるエイジングケア」をサポートします。
③2種のビタミンC誘導体配合
ナールス ネオは、ビタミンC美容液です。
水溶性ビタミンC誘導体の中でも効果が高く刺激が少ないVCエチル(エチルアスコルビン酸)と、浸透性の高い両親媒性ビタミンC誘導体APPS(アプレシエ)を配合。
コラーゲン産生をサポートするとともに、皮脂をコントロールすることで毛穴ケアも期待できます。
④プロテオグリカン配合
ナールス ネオは、プロテオグリカン美容液です。
プロテオグリカンは、糖とタンパクが複合した「糖たんぱく質」で、お肌の細胞の増殖や、ヒアルロン酸、コラーゲンの産生をサポート。
また、ヒアルロン酸に匹敵する高い保湿力を持った成分です。
潤いのあるふっくらしたお肌をキープする「守るエイジングケア」をサポートします。
⑤ビタミンA誘導体配合
レチノールを改良したビタミンA誘導体レチノイン酸トコフェリル配合。
ターンオーバーを促進して、お肌のハリを取り戻します。
⑥6種のセラミド配合
セラミドの中でも保湿力に定評のあるヒト型セラミドを6種配合(NG、NP、NS、EOS、EOP、AP)したセラミド美容液です。
お肌のバリア機能を守ります。
⑦9種のアミノ酸配合
ヒドロキシプロリンほかグリシン、アラニン、プロリン、セリン、アルギニン、リシン、グルタミン酸、トレオニンの9種のアミノ酸とその代謝物であるPCA-Naを配合してNMF(天然保湿因子)の構造に近い成分設計をしました。
アミノ酸は水分を吸着して保湿するヒューメクタントで、お肌のバリア機能を守ります。
⑧抗酸化成分を複数配合
半永久的に抗酸化作用を発揮する金コロイドとともに、強力な抗酸化成分であるコエンザイムQ10やエルゴチオネインを配合することで、お肌の酸化を防ぎます。
⑨お肌に不要な成分を無添加
無香料・無着色、旧指定成分は配合していません。
パラベン、フェノキシエタノールほか、アルコール性防腐剤の無添加化粧品です。
また、アルコールフリー化粧品です。
*フェノキシエタノール、パラベンが、キャリーオーバーとして微量含まれます。
3)新しいナールス ネオに追加された成分は?
そんなナールス ネオが、さらに「抗酸化」と「抗シワ」を強化して生まれ変わりました。
従来の成分はそのままに3つの成分を追加しました。
①レスベラトロール
レスベラトロールは、ポリフェノールの一種で高い抗酸化力を持っています。
間接的に長寿遺伝子を活性化することが研究でわかっています。
肌老化の予防、シミやくすみの予防、肌荒れや乾燥肌の予防が期待されています。
②ブドウ葉/種子/皮エキス
ブドウ葉/種子/皮エキスは、ポリフェノールを含み高い抗酸化力を持つことが大きな特徴です。
肌老化の予防、シミやくすみの予防、肌荒れの予防、アトピー性皮膚炎の予防などが期待できます。
③アセチルデカペプチド-3
アセチルデカペプチド-3は、アルギニン、メチオニン、グルタミン酸の3つのアミノ酸からつくられたペプチドです。
FGF(線維芽細胞増殖因子)に似たはたらきがあります。
FGFとは、細胞の増殖や分化を促す成長因子の1つで線維芽細胞を活性化させるはたらきがあります。
顔のたるみが原因のエイジングサインやシワ、ほうれい線の予防が期待されています。
これら3つの成分は、刺激性がなく、敏感肌をはじめどんな肌質でも使える成分です。
また、ボトルデザインがスタイリッシュになって、持ちやすく、出しやすく、1回に出す量の調節がしやすくなっています!
5.まとめ
ポリソルベート-20がどんな化粧品成分なのか、その役割や効果、安全性をご紹介しました。
また、ポリソルベート-20配合のオススメのエイジングケア美容液「ナールス ネオ」についてもご紹介しました。
いかがでしたでしょうか。
ポリソルベート-20は、非イオン界面活性剤でその使いやすさと安全性の高さから、化粧水や美容液をはじめさまざまな化粧品に使われています。
界面活性剤と聞くと、「危険では?」と考える方もいますが、一定濃度以下では安全に使える成分です。
だからこそ、たくさんのコスメに配合されているのです。
ぜひ、ポリソルベート-20配合の化粧品を上手にエイジングケアに取り入れてくださいね。
この記事「「ポリソルベート-20は非イオン界面活性剤!はたらきと安全性は?」が、エイジングケア世代の皆様のお役に立てば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト。
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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nahlsエイジングケアアカデミーを訪れていただき、ありがとうございます。nahlsエイジングケアアカデミーでは啓発的な内容が中心ですが、ナールスコムでは、ナールスブランドの製品情報だけでなく、お客様にご参加いただいた座談会やスキンケア・エイジングケアのお役に立つコンテンツが満載です。きっと、あなたにとって、必要な情報が見つかると思います。下記から、どうぞ。ナールスゲン配合エイジングケア化粧品なら「ナールスコム」
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