便秘の原因で最も代表的なものは、食物繊維や乳酸菌の不足で腸内環境が悪化することです。
腸内環境の悪化は、肌荒れなどを招き美肌から遠ざかってしまいます。
そのため、エイジングケア化粧品を使ってエイジングケアを一所懸命に行うより前に、食べ物で食物繊維や乳酸菌を十分に摂ることが大切なのです。
この記事では、食べ物やサプリメントで食物繊維や乳酸菌を十分に摂る方法をご紹介します。
- 腸内環境を整えると便秘が予防・解消できます。そんな健康な腸の状態が美肌を作ります。
- 腸内環境を整える栄養素の代表は、食物繊維や乳酸菌です。これらを含む食べ物を上手に取り入れることが便秘対策であり、美肌作りにつながります。
- 食物繊維には、水溶性と不溶性の2種類があります。どちらもバランス良く摂ることで腸内環境が整います。水溶性食物繊維が多い食べ物は、ニンニク、ゆず、ゆりね、ごぼう、納豆など。不溶性食物繊維が多い食べ物には、豆類、おから、あずき、しその実、くり、パセリ、味噌、納豆などがあります。
- 乳酸菌は発酵によって糖から乳酸をつくる嫌気性の微生物です。ヨーグルト、乳酸菌飲料、納豆、漬物などに豊富で、腸内環境の改善に役立ちます。
- 食物繊維や乳酸菌以外にもビタミンなどをバランスよく摂取することで、便秘予防やからだ全体の健康や美肌が維持できます。また、適度な運動や十分な睡眠なども腸内環境を整えるために大切です。
安元悠二 先生
大学時代のライター経験を生かし、消化器内科医師
として働きながらも医療関連記事を執筆している。
医療だけでなく、美容やサプリメントの監修や
美容クリニックの記事執筆などさまざまな執筆活動
を行っている。
○日本内科学会所属
○日本消化器内科学会所属
CONTENTS
1.食物繊維や乳酸菌で美肌になりたいあなたへ
「腸内環境を食物繊維や乳酸菌が豊富な食べ物で整え便秘解消で美肌!」をお届けします。
健やかなお肌のためには、エイジングケア化粧品よりからだの内側の内側から健康を維持することが大切です。
なかでもお肌と関係の深いのが腸の健康です。
腸が健康なら美肌をキープしやすく、腸が不健康なら肌荒れなどの肌悩み、さまざまな肌老化の原因になることもあります。
そんな腸で最もよく耳にする病気といえば、多くの女性が経験する便秘ですね。
詳しくは、「便秘は肌荒れのもと!原因から改善の対策・治療を知ろう!」で取り上げていますが、その原因はさまざまあります。
中でも代表的なのは、「便秘からくる肌荒れの予防や解消は食事の方法の見直しから」でも取り上げたとおり、「バランスの悪い食生活」です。
日本人の食生活も欧米型が定着して久しく、肉食ばかりでは動物性たんぱく質ばかり摂る傾向にあり、食物繊維が不足する原因となっています。
日本人にとって1日に必要な目標食物繊維摂取量は20g程度ですが、実態としては、野菜や果物、豆類などの摂取が不足しがちです。
食物繊維が不足すると、便に含まれる水分量までが足りなくなってしまい、便秘になりやすくなります。
便秘が続くと腸内には悪玉菌が大量に増えてしまい、腸内環境が悪化し、腐敗物がたまる結果発生する有害物質によって、肌荒れが引き起こされます。
また、便秘の予防や改善で大切なのは、乳酸菌やビフィズス菌など、腸によいはたらきをする腸内細菌を増やすことです。
したがって、乳酸菌やビフィズス菌などを含む食べ物を摂ることも、腸内環境を改善して美肌になるための方法の1つなのです。
そのほかにも、ビタミンやたんぱく質などバランスよく栄養素を摂ることが大切です。
この記事では、悪玉菌を増やさないよう、便秘解消に役立つ食物繊維や乳酸菌が豊富な食べ物をご紹介します。
「便秘にはなぜ食物繊維や乳酸菌がよいの?理由は?」
「食物繊維を豊富に含む食べ物は?教えて?」
「乳酸菌を豊富に含む食べ物は?知りたい!」
「ほかにどんな栄養素で便秘を防ぐと美肌になれるの?」
「サプリメントで食物繊維や乳酸菌を摂るのはよいこと?美肌になれる?」
などが知りたい方は、ぜひ、続きをお読みくださいね。
なお、便秘のときはいつも市販の便秘薬に頼っている、という方もいるかもしれません。
しかし、腸は食べ物の通り道なので、食べた物の影響を強く受けます。
便秘薬を飲む前に、食事など便秘の原因となる根本の部分を改善するようにしましょう。
市販の便秘薬は短期間だけ、便が出なくてお腹が張るなど、どうしてもつらい時に補助的に使うぐらいにしましょう。
もし、便秘が長期間続くようなら、必ず病院を受診するようにしましょう。
<参考記事>
*本当にキレイになれる!動画「ナールス60日間美肌プログラム」とは?
2.なぜ腸内環境が整うと美肌になるの?
腸内環境は、肌のコンディションと密接に関係しています。
腸内で吸収した栄養素は、血管を通して全身の細胞へと運ばれます。
そして、肌の新陳代謝を促し、新しい細胞をつくります。
そのため、腸内が酸性に保たれ、アルカリ性を好む悪玉菌の増殖が抑えられている健やかな腸内環境が整えば、肌にも十分な栄養が届き、真皮のコラーゲンやエラスチンなどを作るのを助けることができます。
また、表皮のターンオーバーも正常になります。
さらに、肌表面の皮膚常在菌のバランスも保たれるのです。
逆に、腸内環境が悪化して悪玉菌が増えると、免疫が下がってからだや肌にさまざまなトラブルを引き起こします。
また、皮膚常在菌のバランスを乱してしまうこともあります。
<参考記事>
*美肌づくりに欠かせない「美肌菌」!増やすためのプログラムとは?
*敏感肌では皮膚常在菌の1つ表皮ブドウ球菌が少ない!改善法は?
*発見!季節や年齢肌で皮膚常在菌に違い。お肌でどんな変化が起こってる?
3.便秘解消で美肌に役立つ食物繊維
1)食物繊維には2種類ある!
便秘の解消や改善の代表選手として有名なのが「食物繊維」ですよね。
厚生労働省では、健康な生活を維持するために、女性18g以上、男性20g以上(ともに18~69歳の場合)を1日の食物繊維摂取の目標量と定めています。
この食物繊維にも、水に溶けない「不溶性」と、水に溶ける「水溶性」の2種類があることはご存知でしょうか?
「食物繊維を大量に摂っているのに、お腹が張って苦しいのはなぜ?」と思った経験はありませんか?
もし心あたりがあるなら、「不溶性」の食物繊維ばかりを摂っていて、水分が吸収されてしまって便が硬くなり、排便しにくい状態になっていることが原因かもしれません。
便秘の方は、まず便の水分を増やす『水溶性の食物繊維』を意識的に摂るようにすると、スルッと出やすくなります。
つまり食物繊維は、不溶性のものだけではなく、水溶性のものもバランスよく摂ることが、便秘の改善のために大切なのです。
①不溶性食物繊維とは?
先にご紹介した通り、水に溶けない食物繊維です。
水分を吸って大きく膨らみ、便のカサを増やすことで腸のぜんどう運動を促し、有害物質を排出させるはたらきがあります。
②水溶性食物繊維とは?
水に溶ける食物繊維です。
水を含むとゲル状になり、便の水分を増やしてやわらかくしてくれるはたらきがあります。
また、食べ物を包み込むことで、腸からの吸収にかかる時間が長くなり、コレステロールの吸収を抑制するなどのはたらきがあります。
全般的に、不溶性の食物繊維を含む食材のほうが多いため、水溶性の食物繊維は意識しないと十分に摂れないことが多いのです。
2)食物繊維が多い食べ物
◎水溶性食物繊維が多い食べ物には、ニンニク、ゆず、ゆりね、ごぼう、納豆、きんかん、アボカド、オクラ、サツマイモなどがあります。
たとえば、蒸したサツマイモ100g中の不溶性は2.8gで水溶性は1gです。
◎不溶性食物繊維が多い食べ物には、豆類、おから、あずき、しその実、くり、パセリ、味噌、納豆、とんぶり、エリンギ、レタスなどがあります。
たとえば、レタスは100g 中の不溶性が1g、水溶性は0.1gです
それでは、便秘の方が特に意識して摂る必要のある「水溶性の食物繊維」を多く含む食材について、いつくかをもう少し詳しくご紹介します。
①アボカド
栄養価の高さで知られるアボカドは、水溶性の食物繊維が豊富な食べ物です。不飽和脂肪酸(油分)も多く含むので、便の潤滑油にもなります。
②納豆
不溶性2:水溶性1と理想的な食物繊維バランスを持っています。
納豆に含まれる納豆菌は、腸内の善玉菌を増やすはたらきもあるため、腸内環境改善や便秘改善にとてもよい食材です。
納豆以外にも、きなこ・おからなどの大豆製品、インゲン豆・あずき・えんどう豆などの豆類にも食物繊維が豊富に含まれています。
③海藻
昆布やわかめ、もずくといった海藻類にはヘミセルロースという水溶性の食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維は野菜に含まれることが多く、また野菜にはビタミンやミネラルなどさまざまな栄養素が含まれます。
そのため、便秘の予防、アンチエイジングや健康、美肌のためにはとても大切な食べ物です。
野菜や果物についての詳しい情報は、「野菜の食べ方で美肌に差がつく!?エイジングケアによい野菜」や「フルーツで美肌になる!栄養素と美容効果と食べ方」をご覧ください。
4.便秘解消で美肌に役立つ乳酸菌
1)乳酸菌って何?
乳酸菌とは、発酵によって糖から乳酸をつくる嫌気性の微生物のことです。
これは総称なので、さまざまな種類の乳酸菌が存在します。
乳酸菌は、腸内で悪玉菌の繁殖を抑え、腸内環境を整えるといった、人体や腸の健康に役立つことから、「善玉菌」として分類されます。
また、コレステロールの低下、免疫力アップによるがん予防など、便秘を改善する以外にも健康やアンチエイジングによいはたらきがあることが明らかになりつつあります。
たとえば、腸内でビタミンB群(B1・B2・B6・B12・K・ニコチン酸・葉酸)を産生するので美肌にも役立ちます。
さらに、最近では、胃がんの原因であるピロリ菌を除去することができる乳酸菌の研究も始まっています。
乳酸菌など腸内環境を整える微生物のうち、生きて腸に到達できるものをプロバイオティクスと呼び、オリゴ糖などプロバイオティクスの栄養素となって、その増殖を助けるものをプレバイオティクスと呼びます。
2)乳酸菌はもともと人の腸にある
「腸内フローラを整え便秘解消!肌荒れを改善して美肌へ」で詳しく説明していますが、腸内には、およそ1000種類で約100兆、重さにして1.5Kgも細菌が棲んでいます。
これらは、腸内細菌と呼ばれ、大きく善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つに分かれます。
この3つは、健康な腸では、「善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7」の割合で生息しています。
これらの菌は互いに密接な関係があり、腸内の健康状態でそのバランスが変わります。
このバランスを「腸内環境」と呼びますが、善玉菌である乳酸菌やビフィズス菌、善玉菌を増やすオリゴ糖や食物繊維を十分に摂ることが大切です。
一方、悪玉菌は、たんぱく質や脂質が過多な食生活、過度のストレス、睡眠不足、便秘などが原因で増えてしまいます。
だから、食生活をはじめアンチエイジングを意識したよい生活習慣は、腸内環境を整え乳酸菌などの善玉菌を増やす上でとても大切なのです。
3)乳酸菌など善玉菌を増やす方法は?
腸内で乳酸菌などの善玉菌を増やす方法の1 つは、善玉菌を含む食べ物を摂ることです。
ヨーグルト、乳酸菌飲料、納豆、漬物などが善玉菌を含む食べ物です。
善玉菌は生きたまま大腸まで到達すれば高い効果を発揮しますが、仮に途中で善玉菌が死んでも善玉菌の身体をつくる成分が大腸に届くと、ある程度の効果があると考えられています。
また、オリゴ糖や食物繊維を食べると善玉菌の栄養源となるので、乳酸菌やビフィズス菌が増えます。
食物繊維は、先ほど紹介した食べ物に含まれますので、乳酸菌を含む食べ物とオリゴ糖を含む食べ物をご紹介します。
①乳酸菌を豊富に含む食べ物
乳酸菌を摂ると大腸内で善玉菌が増えて、腸内環境が整います。
便秘が解消したり、改善することで美肌が期待できます。
乳酸菌は胃液に弱いとされているため、胃酸が薄まっている食後が乳酸菌を摂るのによいタイミングといわれていでます。
さらに、乳酸菌のはたらきを実感するためには、毎日続けて摂ることがポイントです。
- ヨーグルト
ヨーグルトは腸内環境を整えてくれるので、便秘解消によいとされています。
プレーンヨーグルトに乳酸菌のエサとなるオリゴ糖をプラスして食べたり、グルコン酸を含むハチミツをかけて食べるのもオススメです。
- 漬物
ぬか漬けなどの漬物に含まれる植物性乳酸菌は、日本人の腸に合うといわれています。
またキムチは、アミエビを使っているものを食べましょう。動物性乳酸菌がはたらきます。
- チーズ
チーズには、動物性乳酸菌が豊富です。チーズはヨーグルトより活発に乳酸菌がはたらいて熟成が進みます。
また、チーズにはアミノ酸の1つであるグルタミン酸が豊富です。
②オリゴ糖を豊富に含む食べ物
オリゴ糖は、大豆・たまねぎ・ごぼう・ねぎ・にんにく・アスパラガス・バナナなどの食品にも多く含まれています。
オリゴ糖の1日の摂取量の目安は2~10gですが、一気にたくさん摂取すると下痢やお腹の張りの原因になることがあります。
そのため、1日の量を2~3回に分けて摂取したり、体調やお腹の調子をみながら量を増減するなど工夫をしましょう。
<参考記事>
*ヨーグルトは夜に食べるのが効果的!おすすめの食べ方と乳酸菌の効果
5.便秘解消と美肌のためのそのほかの栄養素とオススメメニュー
食物繊維や乳酸菌以外にもビタミンなどをバランスよく食べることで、からだ全体の健康や美肌が維持できます。
食べ物については、「美肌をもたらす食べ物と飲み物は?その種類から栄養素まで」や「美肌のための食事のとり方とアンチエイジングへの効果は?」で詳しくご紹介していますが、ここでは主なビタミン類やたんぱく質などをご紹介します。
1)各栄養素の作用と、多く含まれる食べ物
①ビタミンAを含む食べ物
ビタミンAは、お肌のターンオーバーを促進する作用があります。ターンオーバーが鈍ると、古い角質が残って、くすみやニキビ、肌荒れの原因となります。
だから、とても大切な栄養素の1つです。
◎ビタミンAを多く含む食べ物には、人参、鶏レバー、うなぎ、ホウレン草、モロヘイヤなどがあります。
②ビタミンCを多く含む食べ物
ビタミンCは、コラーゲンの産生を促す作用があります。
お肌のハリのアップやカサつきの改善に効果的です。
また、活性酸素を除去してお肌の酸化を防ぐ効果もあるので、お肌の老化予防にもよいとされています。
ビタミンEと一緒に摂取すると、相乗効果が得られます。
◎ビタミンCを多く含む食べ物には、レモン、アセロラ、ゆず、ピーマン、パセリ、キウイ、芽キャベツなどがあります。
③ビタミンEを多く含む食べ物
お肌の血行促進効果があり、新陳代謝を活性化して、お肌の老廃物を排泄するのに効果があります。
だから冷え性の予防にも役立ちます。
また、たんぱく質と一緒に摂取すると、からだの隅々までビタミンEを届けるのに役立ちます。
◎ビタミンEを多く含む食べ物は、すじこ、いくら、たらこ、明太子、かぼちゃ、モロヘイヤ、うなぎ、うに、いか、アーモンドなどのナッツ類です。
<参考記事>
*アーモンドを食べる習慣のある人は顔のシワが少ない?研究結果発表!
*アーモンドミルクの日は5月30日!人気秘密はスゴイ美肌効果
④ビタミンB1、B2を多く含む食べ物
ビタミンB1は、炭水化物の代謝を手助けします。
皮脂が過剰に分泌されるのは、体内で炭水化物が上手く代謝できていない場合が多くあります。
また、ビタミンB2には、皮脂の分泌量を調整する効果があります。
◎ビタミンB1を多く含む食べ物は、豚肉、たらこ、うなぎ、鶏レバー、落花生、ごま、ニンニクなどです。
◎また、ビタミンB2を多く含む食べ物には、豚レバー、鶏レバー、納豆、まいたけ、ぶり、さば、カマンベールチーズなどがあります。
⑤たんぱく質を多く含む食べ物
たんぱく質が不足すると、お肌のターンオーバーが正常にはたらかなくなるため、十分に保湿されたうるおいに満ちたツヤのあるお肌を保つには必要です。
就寝中に成長ホルモンの分泌を促すので、夕食にはなるべく摂りたい栄養素です。
◎たんぱく質を多く含む食べ物は、大豆、魚、肉、乳製品などです。
2)便秘を解消!美肌メニュー
食物繊維や乳酸菌を含む食べ物を紹介してきましたが、それらの食材を使った、献立例をご紹介します。
①玄米のごはん
玄米は白米の6倍もの食物繊維を含んでいますので、1日3回食べれば、1日に必要な量の半分を摂取することができます。
②焼き魚
食物繊維は多く含みませんが、肉に比べてカロリーが低く、たんぱく質が含まれます。
たんぱく質は身体をつくる大切な栄養素なので、意識して摂るようにしましょう。
③ごぼうとにんじんのきんぴら
ごぼうもにんじんも食物繊維をたくさん含みます。
特にごぼうは水溶性食物繊維をたくさん含んでいます。
④さつまいもの味噌汁
温かい食べ物は気持ちがホッと和むので、副交感神経のはたらきを高めることができます。
また、汁物にすることで食物繊維が豊富な野菜をたくさん摂ることができます。
⑤ヨーグルトのプルーン添え
ヨーグルトは乳酸菌やビフィズス菌が豊富で、プルーンは水溶性食物繊維も不溶性食物繊維も同じくらい含むバランスのよいフルーツなので、この組み合わせはおすすめです。
このように普段の食事に少しだけ気を配ることで、食物繊維や乳酸菌をたくさん摂ることが可能です。
6.サプリメントや健康食品もプラスアルファで!
食物繊維、乳酸菌、オリゴ糖など腸内環境を整え美肌をキープする栄養素は、普段の食生活を通して、食べ物で摂ることが基本です。
しかし、現代社会では仕事が忙しいなどで、規則正しい食生活を毎日続けることが難しい場合もあります。
そんなときに手軽に栄養素を補給できるのが、サプリメントや健康食品。
最近では、特定健康食品(トクホ)も種類が増え、その選択肢が広がっています。
あくまで食べ物が主体ですが、そのサポートとしてサプリメントや健康食品を取り入れることも便秘解消や美肌をキープする手段の1つとなります。
7.巣ごもり便秘や風邪にも注意
2020年は新型コロナウイス感染の流行から外出を控えざるを得ない状況になりました。
そんなことから巣ごもり便秘という言葉も生まれました。
自宅にずっといることで運動不足となって、ストレスが増えてしまうことが原因の便秘です。
特に、冬の寒い時期は、腸内環境を乱しやすく便秘になりやすいので要注意です。
なぜなら、冬は運動量が減って、腸の動きも鈍くなってしまったり、からだが冷えて血行がわるくなりやすいためです。
だから、室内で運動したりからだを温める食べ物を摂ることも大切です。
また、冬は風邪をひきやすい季節です。
薬で腸内環境を乱すこともあります。
今回、ご紹介した食物繊維や乳酸菌を食べ物で摂ることに加えて、これらの対策も大切です。
<参考記事>
*巣ごもり便秘が急増!新型コロナウイルスで外出自粛やテレワークの人は注意
*風邪に抗生物質(抗菌薬)はNG!腸内細菌を乱して肌荒れのリスクも
*新型コロナウイルスで外出控え!室内エクササイズと室外の紫外線対策
<参考書籍>
*美しい肌が生まれるところ ‐腸とこころをととのえる‐(山﨑まいこ 著、 ワニブックス)
*医者が教える最高の美肌術(小林暁子 著、株式会社アスコム)
8.まとめ
便秘による肌荒れを予防して美肌をキープするには、腸内環境を整えることが大切です。
そのための栄養素としては、食物繊維や乳酸菌、オリゴ糖などです。食物繊維には水溶性と不溶性があり、どちらか一方に偏るのではなく、両方バランスよく摂りましょう。
また、乳酸菌やビフィズス菌などが豊富なヨーグルトを摂取することなども、腸内環境を整えることができます。
また、それ以外にもビタミン類やたんぱく質などをバランスよく摂取することが必須となります。
普段から、食生活に気を配ることで健康な腸と美肌が得られるようになるでしょう。
もちろん、食事だけでなく、睡眠を十分にとったり、運動したり、リラックスした日常生活を送ることも、便秘にならないようにするには大切です。
その上で、自分に合ったエイジングケア化粧品を使えば、いっそう、健やかな美肌が手に入るでしょう。
便秘のことについてもっと知りたい、治療法や便秘によい食事、近くのお医者さんを探してみたいという方は、こちらも参考にしてみてくださいね。
この記事「腸内環境を食物繊維や乳酸菌が豊富な食べ物で整え便秘解消で美肌!」が、エイジングケア世代の皆様のお役に立てば幸いです。
*慢性便秘やおなかの病気に関する総合情報サイト 『おなかのはなし.com』
【参考文献】
1)小林弘幸.便活ダイエット ~便秘外来の医師が教える、排便力がアップする11のルール~.ワニブックス.2011.
2)厚生労働省.日本人の食事摂取基準(2015 年版).
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/eiyou/syokuji_kijyun.html
松生恒夫.「排便力」をつけて便秘を治す本―専門医が教える「便意リハビリ」.マキノ出版, 2012.
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 やすだともよ)
医学出版社、医学系広告代理店にて編集・ライターとして、医師向け、患者向けの情報提供資材や書籍等の記事の編集・執筆や、国内・海外医学会取材・記事執筆を行う。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
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