あなたは、しわの原因についてご存知でしょうか?
実は、目立つ原因は1つではないのです。
また、顔のパーツによっても異なることもあります。
肌悩みの上位になっているしわですが、その原因まで深く理解されている方は少ないのが現状。
この記事では、そんなしわの原因やしわができるメカニズムに深く迫ってみます。
しっかり理解してしわを消す対策、改善する方法を実践しましょう。
- しわの原因は、エイジング以外にもたくさんあります。1つひとつの原因とその相互関係を理解しましょう。
- しわの原因を突き詰めれば、表皮と真皮の機能の低下による構成成分の不均一化です。内部の要因と外部からの要因で肌が衰えることが問題となります。
- しわの種類によって原因が異なることもあります。浅いものは肌の乾燥で、深いものは真皮や表情筋の衰えによるものです。
- 肌質がしわの目立ちやすさに影響を与えます。たとえば、脂性肌は目立ちにくく、乾燥肌は目立ちやすい傾向があります。
- しわは顔のパーツやボディのパーツとで少し原因が異なることもあります。だから、パーツごとの肌の特徴を理解することも大切です。
- しわ対策は、その原因を考えて行うことが大切です。なぜなら、対策が異なるからです。
- どんな原因のしわもスキンケアやエイジングケアが大切です。まずは正しい保湿、紫外線対策、正しい洗顔を行いましょう。
京都大学農学部卒医薬品業界歴30年以上の専門家の執筆記事
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CONTENTS
1.しわの原因を知って改善したいあなたへ
「しわが目立つ7つの原因と5つのプロセスを知ろう」をお届けします。
年齢を重ねるにしたがって、しわが気になるという人は多いですよね。
「エイジングケアといえばしわ対策」というくらいお肌悩みの中でも代表的なものです。
だから、しわを消す対策はエイジングケア世代なら誰もが知りたいところ。
とくに、40代に差し掛かると気になる方が増えてきます。
しわがある人とない人では、見た目の印象が大きく異なります。
もちろん、誰もが目立たない美肌でいたいですね。
では、しわができる人とできない人は、何が違うのでしょうか。
また、しわはパーツによってできやすい場所とそうでない場所がありますが、なぜでしょうか?
しわには、その原因から大きくわけて「小じわ」、「真皮じわ」、「表情じわ」の3つがあります。
個々のしわの種類ごとの原因については、「しわの種類(小じわ・真皮じわ・表情じわ)とエイジングケア」で解説しました。
そこで、この記事では、しわがどんな原因でできるのか、またメカニズムを総括してみます。
しわは、若い間に目立つことはあまりないので、エイジング(加齢)によるお肌の老化が関係していることは誰もがおわかりだと思います。
しわの原因はお肌の老化や外部刺激などの問題が関係しあっています。
つまり、1つの原因でできることは少ないのです。
しかも、お肌の老化は、さまざまな原因で起こります。
だから、しわの対策を考えるには、原因と原因の関係にも注目することが大切なのです。
「しわが目立つのはなぜ?」
「種類によって原因は違う?同じ?」
「年齢以外のしわの原因は?」
など、「しわの原因すべて」や「原因と原因の関係」を知りたい方、「しわを防ぐエイジングケア」にご興味のある方は、ぜひ、続きをお読みくださいね。
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2.しわは肌だけでなくからだ全体の問題
1)しわとは?
しわとは、お肌の老化によって、肌表面の構成成分が健やかな時に比べて「不均一」になり、それがお肌の表面に現れている状態です。
組織学的にいえば、お肌の表面の面積が大きくなって、折れ曲がったり、波打っている状態なのです。
しわが目立つお肌は、お肌の透明感もなく、美肌から遠い状態です。
2)しわの原因は複雑?
しわの原因が、たくさんあることを既にお話しました。
直接的な原因は、大きく分けると「表皮の問題・機能低下」と「真皮の問題・機能低下」によるものです。
それをもたらす主な原因が、お肌の「乾燥」と「老化」なのです。
だから、当然ですが、「乾燥肌の予防や改善」と「お肌の老化の原因をつくらない」ことが、しわの原因をつくらないことになります。
また、表情のクセもしわの原因の1つで、これもお肌の老化と重なることでしわが顕在化します。
最初は無表情なら元に戻ったしわも、次第に無表情の時でも目立つようになってきます。
加えて、表情をつくる筋肉である表情筋の老化や衰えが重なると深く刻まれます。
さらに、それ以外の日常生活などもしわに関わっています。
なぜなら、バランスの悪い食生活、よくない生活習慣、間違ったスキンケアやエイジングケアは、すべてお肌の乾燥や老化の原因になるからです。
このようなメカニズムを考えると、しわの原因がお肌だけの問題ではないことがわかると思います。
しわのエイジングケアが、スキンケアだけに留まらないことを理解しましょう。
3.皮膚の構造としわの関係
しわの原因を考える上で、皮膚の構造を理解することは大切です。
ここで皮膚の構造を復習しましょう。
お肌、つまり皮膚は3つの層でできています。
肌表面から順に「表皮」、「真皮」、「皮下組織」にわかれます。
1)表皮と小じわ
表皮の厚さはたった0.2mm前後で、その最上層の角質層は0.02mmです。
表皮は、角質層以外に「顆粒層(かりゅうそう)」「有棘層(ゆうきょくそう)」「基底層(きていそう)」の3つの層に分かれています。
小じわの原因は、主に表皮の問題です。
ただし、表皮の奥の基底層の膜、つまり、基底膜はⅣ型コラーゲンでできています。
これがダメージを受けると、大きなしわになることもあります。
2)真皮と真皮じわ
真皮は、表皮の約10倍の1.5~2mmの層です。
真皮は、お肌の表面に近い方から、乳頭層、乳頭下層、網状層の3つの層から成り立っています。
このうち、乳頭層は表皮との境目にある結合組織です。
真皮でも乳頭層は表皮の支配を受けているので、ここまでのしわは、ピーリングや外用薬などでも改善が可能だと考えられています。
(Dermatology Year Book 2016-2017 What’s New in 皮膚科学「しわの組織学」)
ただし、それ以外の真皮の層が老化すると、深いしわになります。
真皮の機能低下は、真皮を構成する線維芽細胞、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、プロテオグリカンなどの細胞外マトリクスと関係しています。
中でも70%程度は、コラーゲンです。
主にⅠ型コラーゲンですが、肌の柔らかさをもたらすⅢ型コラーゲンもあります。
お肌の老化によって、真皮のはたらきが衰え、皮膚の構造も劣化することで深いしわが目立つ原因です。
3)皮下組織の問題なら、たるみ
さらにその奥にある皮下組織は脂肪の層です。
皮下組織は、頭部や顔では2mm前後で、それ以外は数mmから9mm程度です。
皮下脂肪や表情筋にまで老化の影響が及ぶと「顔のたるみ」の原因になってしまいます。
皮下組織が衰えるとしわというよりたるみになって、たるみ毛穴、ほうれい線、ゴルゴライン、マリオネットラインが目立つこともあります。
もちろん、たるみもしわを目立たせる原因になることがあるので、たるみの予防や改善も大切です。
たるみとしわの関係については、
を参考にしてください。
4)肌理(キメ)としわ
さて、表皮の機能低下は、主にお肌の肌理(キメ)と関係しています。
肌理は、皮溝(ひこう)と皮丘(ひきゅう)でできますが、乾燥などで肌理が乱れるとしわが目立ってしまいます。
ただし、肌理(キメ)が粗くなってしわになるのではありません。
なぜなら、肌理(キメ)は指紋と同じでしわそのものにはならないからです。
5)表情筋の衰えもしわを深くする
このように、しわの原因を考える場合は、おもに「表皮」と「真皮」に関係するものが対象になります。
なぜなら、冒頭でもお伝えしたとおり、ほとんどのしわは表皮の機能低下または真皮の機能低下によって発生するからです。
さらに、エイジングで表情筋が衰えると、しわがもとに戻りにくくなります。
つまり、表情筋の衰えもしわの原因の1つです。
4.しわが目立つメカニズムとプロセス
ここでは、目立っていなかったしわがだんだん目立つメカニズムやプロセスを考えてみます。
しわの原因によって、その種類が異なることをお伝えしましたが、それらははっきりと分けられるものではありません。
いくつかが絡み合いながら、年齢の経過とともにしわはだんだん深くなり、定着していくのです。
1)若くてしわが目立たない素肌
20代ではしわが目立つことはまれです。
肌の乾燥が原因の小じわが目立つ場合がないわけではありませんが、基本的には表皮も真皮も健やかな状態です。
2)表情の変化でしわが目立つがもとに戻る状態
笑ったり、顔をしかめたりすると、少ししわが目立つ状態です。
20代後半から30代前半では、徐々にお肌の老化が進むので、20代前半に比べると表情の変化でしわが目立つこともあります。
しかし、表情がもとへ戻れば、しわは目立ちません。
3)表情が元へ戻っても少ししわが目立つ状態
40代になるとお肌の老化はさらに進みます。
もちろん、人それぞれなのですべての方に当てはまるわけではありませんが、表情が元へ戻っても少ししわが目立つ場合が多くなります。
真皮の衰えがお肌の表面に現れてきたことを物語っています。
4)しわが深く刻まれていつでも目立つ状態
40代後半から50代になると、更年期を迎えて女性ホルモンが激減し、よりお肌の老化が進みます。
そのため、真皮の衰えは進み、表情筋や皮下組織も衰えます。
そうなると、普通の表情でも深いしわが目立ってきます。
5)顔中にしわが一杯の状態
60代、70代、80代と年齢を重ねると、しわはさらに増え、また1つ1つのしわは深くなっていきます。
特に、紫外線を浴び続けてきた方ほど、しわが目立ちます。
<参考記事>
*エイジングインデックスはエイジングケアの道しるべ!肌老化を数値化
*お肌の老化指標「エイジングインデックス」|動画でエイジングケア
*4月8日は『シワの日』!60代以上女性に聞く気になる美容意識調査
5.しわが目立つ7つの原因
ここからは、しわの原因の1つひとつを詳しく説明します。
1)お肌の乾燥は、小じわの原因
お肌の乾燥は、主に小じわ・ちりめんじわの原因で、直接的には表皮に影響を与えます。
先ほども触れましたが、20代のしわの原因は多くが乾燥によるものです。
お肌が乾燥すると、浅くて細かいしわである小じわができやすくなります。
お肌が乾燥すれば、表皮の角質細胞に含まれる「アミノ酸」などからなるNMF(天然保湿因子)や、セラミドを50%程度含む「角質細胞間脂質」が減少することによって、保湿力が失われます。
その結果、角質の水分量が減って、お肌は潤いがなくなります。
そして、肌理の荒いお肌になり、小じわが目立つのです。
目じりや口の周りにできる小じわは、乾燥が原因でできるしわの代表ですが、目元や口元のお肌が薄くて乾燥しやすいことが影響しているのです。
乾燥によるしわを防止するには、お肌の保湿ケアをこまめに行うことが大切です。
また、お肌の中の保水力を維持することも同じく大切で、エイジングケア化粧品などの基礎化粧品でケアが可能です。
お肌の乾燥の原因については、
「乾燥肌とは?原因は12の要素!メカニズムを知ることで対策」
をご覧ください。
また、お肌の乾燥対策は、
をご覧いただければ、さまざまな方法を詳しく紹介していますので、ぜひ、参考にしてください。
<参考記事>
*角層細胞が顔のたるみ、シワの形を決めていることがわかった!
2)加齢による真皮の衰え
真皮の衰えは、主に真皮じわの原因です。
30代を超えると真皮の衰えがしわの原因になることが増えてきます。
お肌の老化は、もちろん、表皮にも影響を与えますが、しわとの関係でいえば、真皮への影響が大きいのです。
お肌は、何も対策をしないと、加齢にともなって肌内部の弾力構造が失われていきます。
お肌にハリをもたらしているのは、コラーゲンやエラスチンなどのたんぱく質です。
これらは、年齢を重ねると同時にだんだんと減少していくのです。
真皮の70%程度がコラーゲンなので、そのコラーゲンが減ることで、真皮は薄くなります。
さらに、コラーゲンを支えてハリをもたらしているエラスチンが減るため、皮膚の厚さだけでなく、お肌が持つ本来の弾力性も減ってしまうのです。
その結果、真皮じわができるのです。
3)紫外線や有害光線による光老化
①紫外線ダメージ
紫外線ダメージは、活性酸素でお肌を酸化させて光老化をもたらします。
光老化は、年齢による老化以上にコラーゲンやエラスチンを破壊します。
そのほかに、老化にともなう女性ホルモンの分泌量の低下も、真皮のしわの原因になります。
なかでも、エストロゲンは、コラーゲン分泌を増やしたり、お肌の潤いをもたらすサポートをしますが、これが減ってしまうことでしわができやすくなるのです。
お肌の乾燥も表皮のダメージを通して、真皮の老化の原因になります。
今、あげた以外にも、紫外線は糖化や血管、リンパ管の老化の原因となります。
これらもしわの原因です。
紫外線の中でも、特にUVAやロングUVAは真皮の老化を進めます。
真皮が原因のしわは、スキンケアやエイジングケアだけでは対策することができません。
このようなしわの改善には美容医療や美容整形などが必要になります。
だからこそ、お肌の老化によるしわを防ぐには、まず紫外線対策、そして全身の健康を考えたエイジングケアが大切なのです。
<参考記事>
*毛細血管のゴースト化でコラーゲンも老化!美肌を取り戻す方法
*注目の新発見!コラーゲンの「カルバミル化」は顔たるみの原因
②ブルーライトや近赤外線
最近では、太陽光の中の近赤外線やブルーライト、高エネルギー可視光線(HEV)が、しわの原因となるリスクであることがわかってきました。
4)表情のクセもしわの原因
表情のクセは、主に表情じわの原因です。
日常的に行う癖によって、しわができることがあります。
例えば、よく頬づえをつく人や、眉間にしわをつくるなど表情にクセがある人は、その部分に表情じわができやすくなるのです。
頬づえをつく人は口元にしわができやすくなりますし、目をよくこする人は、目の周りにしわができやすくなります。
また、目を見開くクセがある人は、おでこに表情じわができることも多いです。
20代などの若い間は、クセがあってもお肌も若いので、すぐにしわとしてあらわれない場合も多く、そのため、特に気にせず、クセを矯正しないままで放置する方もいると思います。
しかし、30代、40代となってそのクセを続けていると、真皮の老化と相まって、しわの原因になってしまうのです。
こうしたしわの原因になってしまうクセは、早めに矯正しましょう。
5)バランスの悪い食生活
主に小じわや真皮じわの原因です。
健康なお肌のためには、バランスのよい食事が欠かせません。
偏った食生活は、お肌の乾燥や老化をもたらし、しわの原因となります。
また、酸化や糖化をもたらすこともあるのです。
だから、からだをつくる3大栄養素である「たんぱく質」、「脂肪」、「炭水化物」をバランスよく食事から摂取するようにしましょう。
また、ミネラルやビタミンも欠かせません。
ポリフェノールやビタミンCなど、抗酸化作用のある成分を積極的に摂ることもおすすめです。
食生活が原因となるしわでもう1つ注意したいのが急激なダイエットです。
①1カ月に2キロ以上減量する急なダイエットを行う
②3回の食事の量を減らして、おやつ、デザート、ジュースでカロリーを摂る
③たんぱく質を摂らない
④脂肪を摂らない
⑤運動をせず食事制限だけを行う
などで急激に痩せると、皮膚がたるんでしわができるリスクが大きくなります。
食べ過ぎなどで太る際には、皮膚と脂肪は同時に広がります。
しかし、やせる際には、脂肪が減っても、同時に皮膚は縮まないのです。
食生活によるしわの予防には、何といってもさまざまな栄養素をバランスよく食べることです。
しわの原因をつくらない栄養素については、
「スーパーフードはアンチエイジング・美容・ダイエットに効果!」
を参考にしてください。
<参考記事>
*アーモンドを食べる習慣のある人は顔のシワが少ない?研究結果発表!
6)お酒の飲みすぎもしわのリスクに
お酒の飲みすぎもしわの原因の1つです。
アルコールが体内に入るとコルチゾールという副腎皮質ホルモンの分泌が増えます。
コルチゾールには、コラーゲンやエラスチンの代謝を低下させるはたらきがあります。
だから、過剰なアルコール摂取はしわをもたらすリスクになるのです。
美肌のためにはお酒は適量にとどめることを心がけましょう。
7)よくない生活習慣もしわの原因に
食生活以外でも、よくない生活習慣は、すべてのしわの原因になる可能性があります。
不規則な生活や、喫煙、睡眠不足、ストレスなど、よくない生活習慣がお肌の老化を早めてしまい、しわの原因になることがあります。
特にお肌の修復や、新しい肌細胞の生成は、夜眠っている間に行われます。
ですから、良質な睡眠をとることは、美肌づくりにとても重要なのです。
また、長時間のデスクワークの際の姿勢なども影響を与えます。
たとえば、顎を前に出す猫背の姿勢を続けると、首のほうへ顔の筋肉が引っ張られてしまいます。
その結果、しわやたるみをもたらすリスクが上がるのです。
最近では、スマホをよくない姿勢で見続けることでたるみやしわをもたらすリスクも指摘されています。
しわを防ぐには、日々の生活習慣にも気を配ることが大切です。
とはいっても、すべてに気を配るのは難しいのが現実。
しわの原因から考えて最もよくない生活習慣が「睡眠不足」と「喫煙」。
タバコを吸えばビタミンCが破壊されます。
だから、からだの抗酸化力が弱くなるのです。ほかにもタバコにはさまざまな有毒物質が含まれます。
喫煙習慣のある方は、中高年になると「スモーカーズフェイス」と呼ばれる老化が表情に現れた顔になってしまうのです。
もし、よくない生活習慣のある方は、次の2つだけでも実践してみてはいかがでしょうか?
- 喫煙習慣を止める
睡眠はしっかり取る
もう1つはストレスも問題。
睡眠不足以外でも、ハードワークや精神的な不安があるとストレスが増えます。
ストレスは肌荒れの原因になるとともに、活性酸素を増やします。
ストレスが長く続くとしわに原因になるのです。
<参考記事>
8)間違ったスキンケアやエイジングケア
間違ったスキンケアやエイジングケアは主に小じわや真皮じわの原因となります。
間違ったスキンケアやエイジングケアの多くは、摩擦や刺激の強いスキンケアアイテムを使ったり、手やコットンなどで肌を傷つけてしまうスキンケア方法です。
こうした間違ったスキンケアやエイジングケアは、まず、お肌の乾燥の原因になってしまいます。
さらに、間違ったスキンケアやエイジングケアを続けると、お肌の老化が早まり、真皮じわの原因にもなってしまうのです。
それでは、しわの原因になってしまう間違ったスキンケアややってはいけないエイジングケアの例をあげていきます。
①間違ったクレンジングや洗顔
まず、強力な界面活性剤の入ったクレンジング料は、セラミドを流し過ぎ、バリア機能を壊すリスクがあります。
その結果、お肌の乾燥が起こって、小じわの原因になってしまうのです。
また、1分以上の長すぎるクレンジングも同様にお肌の乾燥を助長するので、小じわの原因になる可能性があります。
洗顔料に関してもクレンジング料同様、洗浄力には注意が必要です。
擦り過ぎ、流し過ぎ、2分を超えるような長い洗顔は、小じわの原因になりますので、避けましょう。
さらに酵素洗顔は、上手な使い方をすれば表皮の新陳代謝「ターンオーバー」の正常化につながりますが、使いすぎたり間違った使い方をすれば、乾燥肌を招いてしわの原因になるリスクもあります。
②アルコール配合の化粧品もしわの原因?
保湿化粧水やエイジングケア化粧水ではアルコール配合のものは減ってきましたが、収れん化粧水や拭き取り化粧水の多くは、アルコールが配合されています。
エタノールは、刺激性や揮発性があるのでお肌の乾燥を助長してしまうリスクがあります。
エタノール配合の化粧品は、清涼感があって使えば気持ちよいのですが、使いすぎるとお肌が乾燥して、小じわの原因にもなるのです。
だから、年齢を重ねるとともに、しわのエイジングケアのためには、ノンアルコール化粧品やアルコールフリー化粧水を使うことをオススメします。
③美白化粧品の使い過ぎもシワのリスクに?
また、美白化粧品や美白化粧水に含まれる美白成分にも注意が必要です。
美白成分は、メラニンをつくりにくくする成分です。
メラニンは、黒くなる性質があり、シミとなるので美肌を目指す女性にとっては、嫌われ者です。
しかし、メラニンは紫外線によるお肌のダメージを防御し、バリア機能を守るために戦っているのです。
だから、過度に美白化粧品を使うことは、お肌のバリア機能にダメージを与えるリスクが上がるのです。
「美白化粧品でエイジングケア」と考えて、一生懸命になりすぎることがお肌の老化を早めるリスクを高めていることを知っておきましょう。
美白の基本は、何といっても日焼け止めなどでUVAとUVBを防ぐ紫外線対策なのです。
夏も冬もしっかり紫外線対策を行いましょう。
④間違ったマッサージ
そのほかでは、フェイスマッサージなどを自己流で行っている人は、しわの原因になるリスクがあるので要注意です。
よかれと思って行うマッサージも、正しくない方法で行うと、肌に過度の刺激を与え、余計な負担となって真皮じわの原因になってしまいます。
誤ったスキンケアによるしわをつくらぬように、まずはスキンケアやエイジングケア、化粧品の知識を身につけて、正しいスキンケアを実践することが大切です。
エイジングケアアカデミーでは、幅広くスキンケアやエイジングケアについて情報発信を行っていますので、気になる記事をチェックしてみてください。
<参考記事>
6.肌質としわの関係~しわの原因になる肌質って?~
ここでは、肌質としわの関係について考えてみましょう。
肌質は、水分量と皮脂の量の関係で大きく4つのタイプに分かれます。
<お肌の質・タイプの分類>
保湿能力が高い (しっとり・みずみずしい) | |||
表皮の皮脂量小 (カスカス) | 普通肌 ノーマルスキン | 脂性肌 オイリースキン | 表皮の皮脂量大 (テカテカ) |
乾燥肌 ドライスキン | 乾燥性脂性肌 インナードライ | ||
保湿能力が低い (肌荒れ・カサカサ) |
肌質(肌タイプ)は、主に次の4つがあります。
- 普通肌(ノーマルスキン)
- 乾燥肌(ドライスキン)
- 脂性肌(オイリースキン)
顔の中でも脂性肌と乾燥肌の現れている部位が違う混合肌もあります。
しわが目立つ原因の1つが乾燥ですから、普通肌や脂性肌以外の方は、しわが目立ちやすい傾向にあります。
一方、脂性肌の方は、本来、しわになりにくい肌質なのでその点では恵まれている肌質といえます。
しかし、脂性肌が生まれつきではなく、乾燥が原因でテカっている場合などもありえます。
なので「私は脂性肌」と思っていても、実はそうでないインナードライ肌の方やもともと脂性肌であっても皮脂の取り過ぎや加齢で皮脂が減ってきている場合は、乾燥が原因でしわが目立つリスクもあるのです。
このように、肌質としわの原因との関係も理解しておくことが大切です。
7.顔とボディの12パーツ別のしわの原因
しわの原因は、基本的には今、お伝えしたとおりです。
ただ、顔のパーツ別に知っておきたいしわの原因があるので簡単にご紹介します。
1)額(おでこ)のしわの原因
おでこのしわは、横ジワ、縦ジワ、ちりめんジワがあり、ほかの顔のパーツと同じ原因があります。
ここで気を付けておきたいのは、頭皮のたるみやまぶたのたるみがおでこのしわの原因になることです。
頭のたるみは、ほうれい線の原因にもなります。
2)下あごのしわ、梅干しジワの原因
下あごのしわは、「梅干しじわ」とも呼ばれますが、オトガイ筋と呼ばれる下唇のすぐ下から顎の先端の近くまで垂直に伸びている筋肉や骨格の問題が、しわの原因となります。
顔部分のほかのしわとは原因が大きく異なるので治療や対策は違ったものとなります。
3)まぶたや目の下のしわの原因
目の周りや目の下、まぶたは、顔のなかでもやや特殊な特徴があります。
皮下脂肪が薄く、皮脂腺も発達していません。
だから、まぶたは乾燥しやすいことや刺激によるダメージに弱いのです。
目の周りは全般にしわが目立ちやすいのですが、特にまぶたは少しの乾燥が原因でしわが目立ってしまいがちなのです。
その結果、目元のハリがなくなります。
まぶたの乾燥の原因としては、睡眠不足やパソコンの使い過ぎによる瞬きの減少、過労などがあります。
これらが結果的に、まぶたのしわの原因になってしまうこともあります。
しわの目立ちやすい目元・目の下のしわ、まぶたのしわの原因や対策については、
「目元・目尻・目の下のしわの予防と改善対策のエイジングケア」
「目の下のたるみの予防と改善・解消!全てが学べる7つのポイント」
「まぶたのたるみやしわの3つの原因を避ける予防・改善の対策の全て!」
をご覧ください。
4)唇のしわの原因
唇は、粘膜に近い性質を持っています。
唇は、角質層がとても薄いこと、セラミドなどの角質細胞間脂質が非常に少ないことに加え、メラノサイトがない、皮脂線や汗腺がないといった顔のパーツとしては特殊なパーツです。
また、ターンオーバーも早いのです。
これは唇の見た目が顔の中で、まったく違うことからもわかりますね。
だから、唇のしわの原因として気を付けるのは乾燥と紫外線なのです。
また、喫煙もしわだけでなく、唇全体が紫色っぽくなってしまうので避けたいですね。
唇もエイジングケアを意識しましょう。
5)口元のしわの原因
口元のしわの原因は、表情のクセ、お肌の乾燥、肌の弾力の衰えですが、ほかにも気をつけたいのは、刺激です。
口元の皮膚は非常に薄く、乾燥しやすいためしわになりやすいのです。
また、その結果、口元のハリもなくなってしまいます。
また、口元や口の周りは、食事後にナプキンで拭いたり、歯磨きや手で触る機会も多いので肌荒れなどのリスクが高いパーツです。
これも口元のしわの原因です。
6)眉間のしわの原因
眉間のしわの原因も、表情のクセ、お肌の乾燥、肌の弾力の衰えです。
中でも最も多いのは、表情のクセです。
たとえば、視力が低い場合などに何かを見ようとして、眉間にシワを寄せてしまうことがありますね。
また、パソコンやスマートフォンの長時間の作業で目が疲れたときなどにも、眉間にしわが寄ることもあります。
眉間のしわは、無意識の表情クセの影響が大きいのです。
7)鼻の周りのしわの原因
鼻の周りのしわは3つの種類があって少し原因が違います。
①鼻の付け根の横ジワの原因
目と目の間の鼻の付け根あたりに刻まれる横ジワは、表情筋の一つである「鼻根筋」の収縮が原因です。
眉間に縦ジワを寄せるクセのある方は、要注意です。
②鼻筋に沿った縦ジワの原因
あまり多くはありませんが、鼻筋に沿った縦ジワが目立つ方がいます。
これは、自分で鼻や鼻のまわりをいじったりするクセで鼻筋のお肌にダメージ与えることが原因のしわです。
そこに乾燥などが加わると縦ジワが目立ってしまうのです。
③鼻の下の縦ジワの原因
鼻の下の縦ジワは、唇のまわりにある表情筋である「口輪筋」の衰えで肌がたるんで、弾力がなくなることが主な原因です。
鼻の周りや付け根のしわの原因と対策は、
をご覧ください。
8)首のしわの原因
首の皮膚は、汗腺が顔の2倍もあります。
だから、乾燥には比較的強いパーツです。
しかし、首の皮膚は薄く、たるみやすいのです。
首のシワの原因として気を付けるものは、紫外線、首の筋肉の衰え、枕の高さや睡眠時の首の姿勢などです。
とくに、姿勢が悪いと皮膚が薄く形状記憶しやすい首の大きなしわの原因になってしまうので、注意しましょう。
首のしわの原因と対策は、
「首のしわの原因と改善の対策はエイジングケアと美容医療で!」
をご覧ください。
9)デコルテのしわの原因
デコルテの皮膚は、真皮層が薄く、表皮の一番上にある角層が厚いこと、首から鎖骨にかけては、皮脂腺が少なく、皮脂が少ないこと、衣類による摩擦、外部からの刺激を受けやすいことが大きな特徴です。
それに加えて、デコルテは、頭部の負荷がかかってしまいます。
また、首のしわの原因と同じく紫外線や姿勢に加えて、乾燥もデコルテのしわの原因になってしまいます。
冷え性などで血行不良やリンパの流れが悪くなり、真皮に栄養が届かなくなってしまうこともデコルテのしわの原因になってしまいます、
デコルテのエイジングケアは、
をご覧ください。
10)手肌のしわの原因
顔のしわは気を付けても、手のしわまでは気が回らない方もいるのではないでしょうか?
手の甲や手のひらもしわができますが、手肌のしわで気を付けたい原因は、何といっても紫外線と乾燥です。
とくに、紫外線対策を怠たった場合、気付いたときには、しわしわの手になってしまうことも。
11)かかとのしわの原因
かかとの皮膚の特徴は、角質層がとても厚いこと、皮脂腺が少なく皮脂分泌が少ないことです。
また、立ったリ歩いたりする際に刺激や摩擦が大きくなることの多いパーツです。
だから、乾燥や刺激などがかかとのしわの主な原因です。
かかとのしわの原因やかかとのスキンケアやエイジングケアについては、
「かかとのエイジングケアは保湿!ガサガサから美しいかかとへ」
をご覧ください。
12)爪のしわの原因
爪もお肌の一部です。
爪は皮膚の角質が硬くなってできたもので、その主な成分は「硬ケラチン」というたんぱく質です。
爪にも、縦や横にしわのように見える線がでることがあります。
これらは、肌のシワとは別のものですが、原因はよく似ています。
爪の縦線は、乾燥と老化が原因です。
爪の横線は、爪の根元に何らかの刺激でダメージがあったり、栄養不足が原因だと考えられています。
横線のでこぼこは、爪の根元にダメージを与えたか、栄養不足が原因で健康的な爪がつくられなかった場合に表れます。
爪のエイジングケアや爪のしわの原因については、
「つめもエイジングケア!乾燥から守るハンドケアで手もネイルも美肌に」
をご覧ください。
8.しわの対策の基本
しわの対策については、「しわを取る、消す対策は本気で!10の改善方法と7の美容医療」で詳しく取り上げていますので、ここではポイントを取り上げます。
また、アンチエイジングを意識した生活習慣も取り入れてくださいね。
1)乾燥などが原因のしわならエイジングケア化粧品で対策
①エイジングケア化粧品で対策
しわの対策としては、乾燥肌など表皮が角質層の問題が原因であれば、基礎化粧品での改善が可能です。
まず、乾燥肌化粧水や乾燥肌美容液でしっかり保湿を行いましょう。
しわ対策の化粧品は、化粧水ランキングや美容液ランキングなどだけに頼るのではなく、エイジングケア化粧品成分などをしっかり理解して、自分の肌質、年齢、肌状態にあったものを選びましょう。
なお、しわ対策のためのエイジングケア化粧品に関する情報を知りたい方は、次の記事を参考にしてください。
*シワ対策のエイジングケア化粧水!選び方の3つのポイントと使い方
②オススメの成分なら?
しわ対策にオススメの成分としては、医薬部外品成分の純粋レチノール、ナイアシンアミド、リンクルショットなどがあります。
ほかでは、コラーゲンやエラスチンをサポートする成分であるナールスゲンやネオダーミル、ビタミンC誘導体、レチノイン酸トコフェリル、コエンザイムQ10もおすすめです。
さらに、最近では、ヒト幹細胞培養液をはじめ、EGFやFGFなどの成長因子を含む成分配合の化粧品も登場しています。
2)小じわの場合は、医薬品でも改善可能
ロスミンローヤルという飲む医薬品は、「小じわ」に効能・効果のある医薬品です。
これは、「第3類医薬品」といって、副作用のリスクは少ないとの判断から、薬局に限らずネットなどでも販売されています。
用法・用量を守って使えば、比較的安全に使える小じわ対策の医薬品です。
3)真皮の衰えが原因の深いシワの対策は美容医療
真皮の衰えが原因の深いしわは、医師しか処方できないトレチノインなどの医薬品による治療をはじめ、医薬品の注入、レーザーなどの機器を使った治療、切開による手術までさまざまです。
治療を受ける際は、信頼できる医師と相談しましょう。
9.まとめ
しわの原因について、幅広くご紹介しました。
いかがだったでしょうか。
また、顔やからだのパーツによって、しわの原因が異なることもおわかりいただけましたでしょうか?
しわといっても、さまざまな原因があります。
乾燥肌から化粧品の及ばない肌の奥までさまざま。
しわ対策はこれらの原因を1つずつ、なくしていくことが必要です。
だから、対策もスキンケアやエイジングケアだけにとどまりません。
自分のスキンケア方法や生活習慣を見直して、エイジングケアを行ってみてくださいね。
この記事「しわが目立つ7つの原因と5つのプロセスを知ろう」が、エイジングケア世代の皆様のお役に立てば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
ナールスエイジングケアアカデミー編集長京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
文部科学省後援日本化粧品検定1級。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト。
著作(共著)KOLドクターの的確な人選と良好な関係作りのコツ
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
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