紫外線対策の基本のアイテムである日焼け止めには、大きく分けて紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2種類があります。
この2つの種類の特徴や違いは何でしょうか?
また、それぞれのメリットとデメリットは?
この記事では、日焼け止めの紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いと選び方の基本をご紹介します。
また、紫外線散乱剤だけでつくったおすすめの日焼け止めをご紹介します。
- 日焼け止めには、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2種類があります。紫外線吸収剤はケミカル、紫外線散乱剤はノンケミカルと呼ばれます。
- 紫外線吸収剤のメリットは、防御力の高さや使い勝手のよさです。一方、デメリットは、肌への負担が大きいことや時間経過とともに日焼け止め効果が下がる光劣化です。
- 紫外線散乱剤のメリットは、肌への負担が小さく紫外線の幅広い波長に防御力を発揮できることです。一方、デメリットは、白浮きすることやべたつくこと、紫外線吸収剤と比べると防御力が低いことです。
- 2種類の日焼け止めは、いずれもメリットとデメリットがあるので上手に使い分けすることが大切です。基本的には、日常生活では紫外線散乱剤を、スポーツやレジャーなどでは紫外線吸収剤を使うことをおすすめします。
- いずれの日焼け止めも正しく使うこと、必要に応じてこまめに塗りなおすことが大切です。正しく使うことが紫外線をブロックするためのコツです。
京都大学農学部卒医薬品業界歴30年以上の専門家の執筆記事
ナールスエイジングケアアカデミーには月間数十万ページのアクセスがあります。
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CONTENTS
1.日焼け止めの種類や効果、選び方を理解したい方へ
「日焼け止めは紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2種!効果と選び方は?」をお届けします。
紫外線対策の基本といえば、まず日焼け止め。
サンバーン(日光皮膚炎)とサンタンを防ぐためには、表皮に強いエネルギーでダメージを与えるUVBと真皮まで届くUVAの両方をブロックすることが大切です。
最近では、マスク生活が当たり前となってますが、日焼け止めマスクで覆われたパーツも必要です。
もちろん、若い世代であってもエイジングケア世代でも、紫外線対策のために正しく日焼け止めを使うことは大切です。
また、季節や生活シーン、肌質や肌状態に合わせて、自分に合う日焼け止めを選ぶことも大切です。
紫外線ダメージを放置すれば、シミやソバカス、さらに光老化が進んで、顔のたるみによるほうれい線やシワが早く目立ってしまいます。
そんな肌老化を防ぐためには、日焼け止めでしっかり紫外線対策を行いましょう。
日焼け止めには、大きく分けて紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2種類があります。
製品により、どちらかのみを配合している場合と、両方配合している場合があります。
それぞれ特徴があるので、上手に選ぶことが大切です。
この記事では、紫外線吸収剤と紫外線散乱剤のそれぞれのメリットやデメリット、違いと選び方の基本をご紹介します。
また、紫外線散乱剤だけでつくったおすすめの日焼け止めをご紹介します。
「紫外線吸収剤って何?その特徴は?メリットやデメリットは?」
「紫外線散乱剤って何?その特徴は?メリットやデメリットは?」
「それぞれの日焼け止めの選び方の基本は?ポイントが知りたい!」
「紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の使い分けってどうすればよいの?」
「日焼け止めの使い方の基本は?注意する点を教えて!」
などが知りたい方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。
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2.紫外線吸収剤とそのメリット・デメリット
1)紫外線吸収剤とは?
紫外線吸収剤は、文字通り紫外線を吸収する性質を持った日焼け止めです。
「紫外線を吸収して大丈夫?」と心配になる方がいるかもしれませんが、紫外線吸収剤は、吸収した紫外線を肌に浸透させるわけではありません。
皮膚の表面で紫外線を吸収した後、化学的にエネルギーに変えて放出するものです。
この化学反応で熱を放出するものもありますが、それほど大きなものではありません。
しかし、その熱や化学反応、化学反応で変化した物質が肌に刺激になる場合があります。
紫外線吸収剤は、有機系素材であり化学合成された成分なので、「ケミカル」の日焼け止めとも呼ばれます。
成分としては、オキシベンゾン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸オクチル、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)、t-ブチルメトキシジベンゾイルメタンがあります。
また、最近開発されたテレフタリリデンジカンフルスルホン酸は、波長の長いロングUVAにも対応可能な紫外線吸収剤です。
ほかにも、UVA・UVBの両波長を吸収する「オキシベンゾン-3」がありますが、女性ホルモンのような作用があるので、バリア機能が不十分な幼児への使用は避けるべきです。
さらに、この成分はオクチノキサートともにサンゴ礁に悪影響を与えることから、海外では使用を禁止する動きがあります。
<紫外線吸収剤の紫外線ブロックのメカニズム>
<主な紫外線吸収剤の種類と特徴>
成分 | 特徴 |
メトキシケイヒ酸エチルヘキシル | 50年以上にわたって、広く使用されている。 UVBの吸収効果が高い。 |
t-ブチルメトキシジベンゾイルメタン | UVAの吸収効果が高い。 メトキシケイヒ酸エチルヘキシルと一緒に配合されることが多い。 |
オキシベンゾン | 1~9までの9種類あって、その数値で得意な吸収域が違う。 単独では紫外線吸収効果は低い。 配合されることが減っている。 |
パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル | 50年以上にわたって、広く使用されている。 UVBの吸収効果が高い。 |
ドロメトリゾールトリシロキサン | 配合禁止 |
<オキシベンゾン類の違い>
成分名 | UVAカット | UVBカット | 医薬部外品の場合の名称 |
オキシベンゾン-1 | ◎ | ジヒドロキシベンゾフェノン | |
オキシベンゾン-2 | ◎ | 〇 | テトラヒドロキシベンゾフェノン |
オキシベンゾン-3 | ◎ | ◎ | オキシベンゾン |
オキシベンゾン-4 | ◎ | ヒドロキシメトキジベンゾフェノンスルホン酸 | |
オキシベンゾン-5 | 〇 | ヒドロキシメトキジベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム | |
オキシベンゾン-6 | ◎ | 〇 | ジヒドロキシジベンゾフェノン |
オキシベンゾン-9 | 〇 | ジヒドロキシジベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム |
2)紫外線吸収剤のメリットは?
紫外線吸収剤のメリットは主に3つあります。
①肌内部への紫外線の侵入を防ぐ
紫外線吸収剤は、一旦紫外線を吸収した後エネルギーとして放出するので、肌の内部に紫外線が浸透するのを防ぐというメリットがあります。
紫外線吸収剤の多くは、肌の奥深くに到達し、シミを引き起こす原因となるUVAをブロックすることが得意です。
また、波長の長いロングUVAへの効果が期待できる紫外線吸収剤もあります。
レジャーシーズンなど、心強い味方といえます。
②防御力が高い
紫外線吸収剤は、UVBのような強い紫外線を防ぐ力が強いことも利点です。
SPF50やPA++++などの高い紫外線防御指数を持つ日焼け止めの多くは、紫外線吸収剤です。
紫外線に対する防御力が高いので、レジャーやスポーツなどさまざまなシーンに使えて便利です。
③使いやすい
紫外線吸収剤は油状物質であり、きしみながくなめらかな使い心地で無色透明という特徴を持っています。
白浮きする心配がないので、テクスチャーや見た目もよいことがメリットです。
また、ムラなく塗り拡げることができるので、均一な分散が簡単にできるという利点もあります。
3)紫外線吸収剤のデメリットは?
紫外線吸収剤のデメリットは主に以下の3つです。
①肌への負担が大きい
防御力が高い反面、お肌への負担が大きいというデメリットがあります。
吸収剤を代表する成分はいずれも化学物質であり、体質に合わない場合、アレルギーによるかぶれ(接触皮膚炎)やかゆみなどの肌荒れを起こすことがあるので注意が必要です。
特に、インナードライ肌や敏感肌の肌質・肌状態などで、バリア機能が低下している場合には注意が必要です。
また、吸収した紫外線を熱エネルギーとして放出する際に、お肌に本来必要な水分まで奪ってしまい、乾燥肌や乾燥性敏感肌を助長する懸念があります。
②時間とともに効果が下がる
紫外線を吸収して放出するごとに紫外線吸収剤の効果は下がります。
また、分子構造が不安定なので光に当たると分解が進むという特徴があります。
塗った直後は防御力が高いですが、時間の経過とともに紫外線で劣化してSPFやPAが下がるので気をつけましょう。
効果を持続させるためには、こまめに塗り直すことが必要です。
<参考記事>
4)進化する紫外線吸収剤
最近では紫外線吸収剤の成分の研究が進んできたため、肌への刺激が小さなタイプも登場しています。
ジェルタイプや化粧水のようにさらさらしたテクスチャーの紫外線吸収剤もあります。
だから、こうしたタイプを選べばデメリットを小さくすることが可能です。
上手に紫外線吸収剤を選びましょう。
3.紫外線散乱剤とそのメリット・デメリット
1)紫外線散乱剤とは?
肌の上に皮膜をつくって紫外線を跳ね返すのが紫外線散乱剤です。
つまり、皮膚へ紫外線が入るのを反射で防ぐのです。
ほかには、酸化鉄、酸化セリウムも紫外線散乱剤です。
紫外線散乱剤は、無機系の素材でノンケミカルの日焼け止めと呼ばれます。
一般的には、無機系の素材は紫外線を吸収する作用は強くありませんが、金属の励起(れいき)作用によって、紫外線吸収剤としての効果を発揮するケースもあります。
<紫外線散乱剤の紫外線ブロックのメカニズム>
<主な紫外線散乱剤の種類と特徴>
成分 | 特徴 |
酸化チタン | イルメナイトが原料。 290〜350nmが対応波長でロングUVAには対応できない。 本来、白浮きしやすいがナノ化技術で改良が進んでいる。 |
酸化亜鉛 | 亜鉛鉱石が原料。 290〜400nmが対応波長でロングUVAに対応できる。 酸化チタンより低濃度で防御効果が高い。 |
酸化鉄 | 鉄が酸化した物質で主に顔料として使われる。 紫外線散乱剤を補助し防御効果を高める。 ブルーライトをブロックするはたらきがある。 |
酸化セリウム | レアアースの一種で280〜1100nmとブルーライトを含む幅広い波長に対応できる。 白浮きしにくい。 |
2)紫外線散乱剤のメリットは?
まずは紫外線散乱剤のメリットを3つご紹介します。
①肌への負担が少ない
紫外線散乱剤は紫外線を反射させても熱や刺激が生まれにくく、お肌への負担が少ないことが大きなメリットです。
「低刺激」を売りにしている日焼け止めは、ほぼ紫外線散乱剤といえます。
普通肌や脂性肌はもちろん、乾燥肌、混合肌、敏感肌でも使いやすい日焼け止めです。
②幅広い波長に対応
紫外線は波長の長いほうからA波・B波・C波に分かれています。
波長の長いUVAは、肌の奥まで浸透し、シミやシワの発生に大きく関わっています。
UVBは、肌が赤くなる日焼けの主な原因と考えられています。
UVC は地表には到達しません。
日焼け止めを塗るなら、UVAもUVBも両方防ぎたいですよね。
紫外線散乱剤は、UVB~UVAと幅広い波長の紫外線に対応できる優れものです。
使い勝手がよく、日常生活で使う日焼け止めとして重宝します。
<参考記事>
③効果が長持ち
紫外線散乱剤は、紫外線吸収剤と違って化学変化を起こさないので、汗で落ちたりタオルで拭ったりしない限り塗り直す必要はありません。
効果が長持ちする点は嬉しいポイントの一つです。
また、ウォータープルーフの日焼け止めの多くは、紫外線吸収剤が配合されています。
3)紫外線散乱剤のデメリットは?
続いて、紫外線散乱剤のデメリットを見ていきましょう。
①使用感が悪い
酸化亜鉛も酸化チタンも白色の粉末であるため、配合量を増やすと白浮きすることがあります。
また、色むらをはじめ、メイクとの相性が悪いものやベタつきがあるなど、使用感が悪いものが少なくありません。
②紫外線防御効果があまり高くない
使用感の問題で酸化亜鉛や酸化チタンの配合量を上げることは難しいこともあり、紫外線吸収剤と比べると紫外線防御効果が低くなることがデメリットの1つです。
③光触媒作用
比較的お肌への負担が少ない紫外線散乱剤ですが、成分である酸化チタンや酸化亜鉛の光触媒作用によってお肌に刺激を与えてしまう可能性があります。
光触媒作用とは、紫外線が当たることで発生した活性酸素が菌や有機物を分解する化学変化のことです。
お肌にまったく負担がないとは言い切れないことを理解しておきましょう。
4)進化する紫外線散乱剤
紫外線散乱剤も進化し続けています。
酸化チタンや酸化亜鉛などがナノサイズにされるなどで、デメリットである白浮きやべたつきなどが改善された使いやすい紫外線散乱剤も登場しています。
真皮へ吸収されるのではないかとの懸念もありましたが、そのリスクはありません。
また、表面をコーティングして光触媒活性を下げることで、光触媒作用のリスクも下がっています。
そのため、酸化のリスクは大きく下がっています。
そんな進化した紫外線散乱剤なら、従来のデメリットも軽減されます。
さらに、最近では酸化セリウムのようなブルーライトをかなりカットできる成分も登場しています。
上手に紫外線散乱剤を選びましょう。
4.紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の選び方の基本
ご紹介したように紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の日焼け止めはどちらもメリットとデメリットがあります。
どちらか一つがよく、もう一つは悪いというわけではなく、特徴や違いを理解して使い分けることが大切です。
何点かのポイントに着目して選ぶことをおすすめします。
日焼け止めの選び方については、「日焼け止めの使い分けと選び方は、年齢・季節・利用シーンで!」でもご紹介していますが、ここでは散乱剤と吸収剤の選び方や使い分けの視点でポイントをお示しします。
1)使用場所・場面で日焼け止めを選ぶ
日焼け止めを選ぶ際に重要なのが使用場所・場面です。
紫外線を防ぐ効果の高いアイテムは、どうしてもお肌への負担が大きくなります。
日常生活で使うなら、お肌への負担が少ない紫外線散乱剤がよいでしょう。
反対にレジャーで海や山などに行くときは、よりしっかりと紫外線を防いでくれる紫外線吸収剤などの防御力の強い日焼け止めがおすすめです。
使用場所や場面、使用頻度などを考えて、どちらかを選びましょう。
2)SPFとPA
SPFやPAの値も参考になるでしょう。
①SPF
SPFとは、「Sun Protection Factor」の略のことです。
紫外線のうち、主にUVBをカットする指標をさします。
理論的には100までありますが、実際に意味があるとされるSPFは50までです。
測定して50以上ある場合は50+と表されます。
SPFは保護力の強さではなく、持続効果の指標です。
誤解している人がいますが、SPFが低くてもこまめに塗れば日焼け止め効果を得られます。
たとえば、素肌が日に当たると20分程度で赤くなる人がSPF20の日焼け止め使用した場合、20×20=400分(6時間40分)は計算上赤くならずに済むのです。
SPF50であれば、20×50=1000分(16時間40分)は持ちます。
ただし8時間を超えてしまうので、1日の日照時間や日焼け止めが必要な時間を考えると、日常生活の範囲ならそこまで必要とはいえないことがわかりますね。
②PA
PAは、「Protection Grade of UVA」の略です。
その名のとおり、UVAをカットする指標にあたります。
以前は「PA+」「PA++」「PA+++」の3つのみでしたが、2019年以降は「PA++++」が加わり、4段階表示となっています。
+の数が多いほどカット効果が高くなります。
UVAは雲や窓ガラスを通過しますので、油断は禁物です。
日焼け止めを塗らないと、光老化のリスクが高くなります。
ただし、曇りや部屋の中なら、「PA++」くらいがあれば十分でしょう。
<参考記事>
*紫外線ブロックの指標SPFとPAを知って正しく日焼け止めを選ぼう!
*SPF値だけで決めてはダメ?! UVケアを完璧にする日焼け止め選びとは?
3)日焼け止めの使い心地
特に夏の間は頻繁に使用する日焼け止め。
ほぼ毎日使うものだからこそ、使い心地も重要なポイントです。
自分にとって使いやすいアイテムを選ぶことをおすすめします。
一般的なタイプをまとめました。
①クリームタイプ
乾燥肌や敏感肌用の日焼け止めに多いのがこのタイプです。
伸びるので使いやすいですが、油分が多いものだとニキビの原因になることもあるので気をつけましょう。
②ミルクタイプ
UV化粧下地としても用いられるタイプです。
ミルクと聞くと肌によさそうなイメージがありますが、必ずしも肌に優しいとは限りません。
水分が多く、サラッとして使い心地がよい反面、界面活性剤を多く含んでいる場合があるので要注意です。
③ジェル・ローションタイプ
ベタつかないジェル・ローションタイプは、男性用日焼け止めとしても重宝されています。
だから、メンズにもエイジングケアとして使っていただきたいタイプです。
多くは紫外線吸収剤です。
ただし、サラッとしているため、肌に密着しにくく高いUVカット効果を期待するのは難しいといえます。
<参考記事>
*男性も紫外線対策は重要!老け顔を防ぐ日焼け止めとエイジングケア
④スプレータイプ
広い範囲に一気に使えるスプレータイプ。
手軽に使える半面、塗りムラが発生しやすいので注意しましょう。
どのタイプも一長一短があるので、一概にどれがよいとはいえません。
自分にとって使いやすいものを選ぶことが大切です。
レジャーなど強い日差しの中で過ごす時間が長いときはクリームタイプ、日常生活ではサラッとして使いやすいジェルやローションタイプを選ぶ方法が一般的といえます。
スプレータイプは、頭皮の紫外線対策にも使える日焼け止めです。
なお、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤を使わないタイプの飲む日焼け止めや貼る日焼け止めなどもあります。
5.紫外線散乱剤配合のおすすめの日焼け止め&UV化粧下地
エイジングケア世代の女性の紫外線対策にオススメの日焼け止め・UV化粧下地として、ナールス ヴェールをご紹介します。
1)ナールスヴェールの特徴
「ナールス ヴェール」は、京都大学と大阪市立大学で共同開発されたエイジングケア化粧品成分「ナールスゲン」を推奨濃度で配合した紫外線散乱剤だけのノンケミカルタイプのUV化粧下地です。
紫外線散乱剤のみの配合ですが、SPF50+・PA++++という高いUVカット力を実現しています。
だから、春や夏の季節の外出でも十分な紫外線対策が可能です。
また、乾燥肌でも使える日焼け止めで敏感肌、インナードライ肌でも使える、エイジングケア世代の女性のための優しいタイプの日焼け止め&UV化粧下地です。
さらに、独自処方により、つけているのを忘れるほど軽いテクスチャーであることも大きな特徴です。
今まで、肌に合う日焼け止め・UV化粧下地が見つからなかった、という方にもおすすめです。
ナールス ヴェールの特徴を整理すると、次のとおりです。
- SPF50+&PA++++でどの季節でも日常生活や外出時の紫外線をしっかりカット
- 敏感肌の方にもオススメのノンケミカル&ノンパラベンでお肌に優しい処方
- お肌になじみやすい独自処方の肌色で白浮きしない
- べとべとしないノンオイリー処方でとても軽いつけ心地
- 汗や水でもメイクが崩れにくいウォータープルーフ処方
- ナールスゲン&ビタミンC誘導体配合でエイジングケアもできる
<全成分表示>
シクロペンタシロキサン、水、酸化亜鉛、ジメチコン、BG、ポリグリセリル-3ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、(ジメチコン/ビニルジメチコン)クロスポリマー 、(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマー、リンゴ酸ジイソステアリル、水酸化Al、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、ハイドロゲンジメチコン、ステアリン酸、イソステアリン酸、グリセリン、ジイソステアリン酸ポリグリセリル-2、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、スクワラン、ジステアルジモニウムヘクトライト、カルボキシメチルフェニルアミノカルボキシプロピルホスホン酸メチル(*)、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、セラミドNP、ヒアルロン酸Na、グリチルリチン酸2K、ヒメフウロエキス、イザヨイバラエキス、マグワ根皮エキス、トコフェロール、EDTA-3Na、フェノキシエタノール、酸化チタン、酸化鉄
(*)ナールスゲン
なお、ナールス ヴェールに関しては、下記の記事も参考にしてください。
*UV化粧下地「ナールス ヴェール」モデル白山真希さんインタビュー
*飯塚美香さんがUV化粧下地ナールス ヴェールの使用感をレビュー!
*UVケア化粧下地の選び方の5つのコツ~エイジングケアのために~
2)ナールス ヴェールはブルーライトもカットする
「酸化鉄配合の日焼け止めでブルーライトはカットできる?検証結果!」でご紹介していますが、ナールス ヴェールがブルーライトをカットすることがわかりました。
ブルーライトは、380nm〜500nmの波長の光線です。
このグラフに示すように、波長の短いブルーライトの場合、ほとんど透過しません。
真ん中あたりだと15%程度透過、つまり85%程度をカット、最も長い500nmなら25%程度透過、つまり75%カットしています。
これは平均で84.8%のカット率です。
完全に十分とはいえませんが、ノンケミカルで敏感肌でも使えるタイプの日焼け止めなのに、ここまでブルーライトをカットできるなら、とても良い検証結果です。
6.日焼け止めの使い方もマスターしよう!
1)思っているより多く日焼け止めを使おう
日焼け止めは、選び方と合わせて重要なのが使い方です。
どんなに自分に合った日焼け止めを入手したとしても、使い方が間違っていると十分な効果が得られません。
ポイントとなるのは塗る量です。
あまり知られていませんが、日焼け止めのSPF値には、使用量の規定が存在します。
皮膚1平方センチメートル当たり2ミリグラム使用することとなっているのです。
十分な量がないと、表書きで表示されているとおりのSPF効果は得られません。
あなたがもし、顔全体に日焼け止めを塗るとしたら、だいたい500円玉くらいの量を使用することが標準です。
500円玉くらいの量と聞いて多いと感じるでしょうか?
実際に出してみるとかなりの量であることがわかります。
そのため、多くの人は必要な量の1/3もしくは1/4程度しか日焼け止めを使っていないといわれているのです。
塗る量が十分でなければ当然効果は不十分。
少ない量しか使用してないにもかかわらず、「日焼け止めを塗っているから」と油断していると、後々シミが発生してしまうことがあるので気をつけましょう。
日焼け止めの効果を十分に得るためにも、使用説明書や容器・チューブの裏面に記載されている使用量をしっかり守ることが大事です。
なお、日焼け止めの使用量についての詳しい情報は、次の記事を参考にしてください。
2)日焼け止めの塗り方
紫外線吸収剤でも紫外線散乱剤でも、日焼け止めは必要十分な量を手に取ったら、顔もしくはからだにしっかり伸ばしましょう。
ムラがあるとその部分が日焼けする可能性があります。
均一に塗るポイントとしては、手のひらではなく指の第2関節くらいまでを使って塗り広げていくことです。
手のひらを使うとこすり取られてしまう危険性があるので控えましょう。
塗るというより乗せるとイメージしたほうが、上手にムラなく日焼け止めを塗ることができます。
また、塗り直しも忘れないようにしましょう。
屋外で作業している場合は、だいたい2時間おきくらいに塗り直しをすることが必要です。
室内で働いている場合も、外出をしたなら帰ってきた後にこまめに塗り直しをすることをおすすめします。
なお、日焼け止めの塗り方の詳しい情報は、次の記事を参考にしてください。
*日焼け止めは正しい塗り方と使い方が大切!紫外線をカットするコツ
3)日焼け止めの使用期限は?
一般的に記載がない場合、化粧品の未開封の使用期限は3年です。
日焼け止めでも同じです。
また、化粧品は開封すると劣化が始まり、約1年程度が使用期限の目安です。
日焼け止めの場合、紫外線吸収剤は光で劣化します。
そのため、光を通す容器に入っていたり、光に当たると劣化が早く進み、効果が落ちてしまいます。
紫外線散乱剤は吸収剤と比べれば、そのリスクは低いのですが開封すれば劣化します。
そのため、日焼け止めは開封後、半年から1年程度で使い切ることをおすすめします。
7.UVカットはエイジングケアの基本
1)紫外線カットが美肌や健康の基本
紫外線散乱剤や紫外線吸収剤といった日焼け止めを使用するだけでなく、紫外線対策はより幅広い視点で考えましょう。
UVカットは、しっかり行えばその見返りが十分あります。
肌老化を防ぐ最も効果的なエイジングケアでありアンチエイジングです。
UVカットをしっかりしている女性ほど、年齢を重ねてもシミやしわのない美肌を保つことができます。
シミ(老人性色素斑)やソバカスほか、エイジングサインを防ぎたいなら、毎日の小さな努力を忘れないことが大切です。
また、紫外線は免疫を低下させることがわかっています。
健康を維持する上でも、日焼け止めをはじめさまざまな方法で紫外線をカットすることが大切です。
<参考記事>
*紫外線によるシミがあると見た目が10歳も老ける!ケアや対策は?
2)日焼け後のアフターケアも大切
日焼け止めなどで肌は焼かないことが鉄則ですが、うっかり日焼けをしてしまった時は、早めに紫外線のアフターケアを行いましょう。
まずは、水で肌を冷やすほか、アラントインやグリチルリチン酸2K、グリチルレチン酸ステアリルなど、抗炎症作用のある成分を配合した化粧品や医薬部外品を使いましょう。
また、シミ対策として美白化粧水などの美白コスメを上手に取り入れることも選択肢の1つです。
ただし、なかには刺激性の高い美白成分もあるので注意が必要です。
日焼け後のアフターケアには、酸化を防ぐプラセンタエキスやビタミンC誘導体がおすすめです。
このように、紫外線吸収剤や紫外線散乱剤だけではなく、いくつかの手段を組み合わせて紫外線対策を行いましょう。
3)まだある!日焼け止め以外にできること
①日焼け止めにファンデーションも組み合わせる
春や夏だけでなく冬の紫外線対策も含めて、一年中UVカットを心がけることが大切です。
しかし、日焼け止めを毎日大量に使うことは肌にとって負担です。
日焼け止めだけでなくUVカット効果があるファンデーションと組み合わせるなど、工夫することが効果的といえます。
②ファッションで紫外線対策
メイクだけでなく、UVカット効果がある衣服や帽子などのファッションアイテムを取り入れることも有効です。
紫外線散乱剤にしても紫外線吸収剤にしても、日焼け止めを過信しすぎず、適度に使いこなすようにしましょう。
③目は日焼け止めが使えない
目の紫外線は、角膜がダメージを受けたり、白内障や加齢黄斑変性などの目の老化につながります。
目は日焼け止めが使えません。
だから、UVカット機能のあるサングラスを使うことをおすすめします。
また、有害光線として注目されているブルーライトや近赤外線のダメージも大きくなります。
最近では、この2つの光線をカットするサングラスも登場しています。
紫外線をはじめ、有害光線による目の老化防止のためにも、そんな機能のあるサングラスがおすすめです。
<ブルーライトや近赤外線を防ぐUVカットサングラス>
なお、冬以外の季節ごとの紫外線対策の詳しい情報は、下記をご覧ください。
*春の紫外線対策。しっかりブロックして日焼けの無い美肌をキープ!
*夏の紫外線対策はエイジングケアの要!UVカットで美肌キープ
*秋も紫外線対策は大切!斜め横からの光線を日焼け止めでブロック
④食べ物でも紫外線対策を
野菜やフルーツなど、ビタミンACEを含む食べ物を摂ることも紫外線対策につながります。
ただし、ソラレンを含む柑橘系の果物の一部には注意すべきものがあります。
また、コラーゲンペプチドには、光老化を防ぐはたらきについてのエビデンスがあります。
<参考記事>
*紫外線対策の食べ物と飲料!日焼けや肌老化を防ぐ7つの栄養素とは?
*コラーゲンの敵!紫外線による光老化から肌を守るコラーゲンペプチド
*コラーゲンを毎日食べて、紫外線による光老化や肌老化を予防しよう!
8.まとめ
日焼け止め成分である紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の特徴や違い、メリットとデメリットをご紹介しました。
また、紫外線散乱剤だけでつくったおすすめの日焼け止めをご紹介しました。
いかがでしたか?
紫外線吸収剤と紫外線散乱剤は、ともにメリットとデメリットがあります。
そんな日焼け止めは、肌質や使用する環境の違いなどを考慮して使い分けることも大切です。
また、いずれを使うにしても紫外線対策のためには正しく使うことがエイジングケアにとって大切です。
紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の違いを理解して、エイジングケアのために正しく使い美肌をキープして下さいね。
この記事「日焼け止めは紫外線吸収剤と紫外線散乱剤の2種!効果と選び方は?」が、エイジングケア世代の皆様のお役に立てば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト。
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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