手肌はとても乾燥しやすいパーツです。
また、乾燥は手荒れやひび割れ、手肌の老化の原因になってしまいます。
中でも、手のひらはその傾向が強いので注意が必要です。
また、手の甲まで進むとひどい状態の場合が多くなります。
だから、手のひらも甲も乾燥を防ぐことはとても大切。
手肌の乾燥対策は、ハンドクリームを使うことも大切ですが、他にもさまざまな方法があります。
この記事では、そんな手のひら・甲の乾燥の原因、予防・改善の対策を幅広くご紹介します。
- 手は、皮脂腺が少ない、物理的な刺激や化学的な刺激を受けやすいなど、乾燥しやすいパーツです。中でも、手のひらは皮脂腺がなくダメージに弱いです。
- 手の乾燥が進めば、かゆみや痛みを伴ったり、ひび割れやあかぎれになることもあります。普段から予防を心がけるとともに、乾燥を感じたら早くケアしましょう。
- 手の乾燥対策は、ハンドクリームによる保湿が大切です。加えて、化粧水やハンドジェルで年中ハンドケアを行って保湿力を高めることも大切です。
- 他にも紫外線対策、バランスのよい食べ物をはじめとする生活習慣、手袋などによるハンドケアも乾燥予防や改善に大切です。手を保護することでダメージを最小限に留めましょう。
- セルフケアで保湿を続けていても手の乾燥が改善しない場合は、早めに皮膚科など医療機関を受診しましょう。原因がわかれば、適切な治療を受けることができます。
皮膚科医河本英恵先生
CONTENTS
1.手肌の乾燥が気になるあなたへ
手肌の乾燥は、さまざまな手の肌悩みの原因になります。
手を使うことは多く、毎日の手洗いや水仕事などでダメージを受けます。
最近では、コロナ禍の影響による新しい生活様式の中で、手肌や手指のアルコール消毒を行う機会が従来に比べて増えています。
中でも、手のひらは手の甲に比べて、物理的・化学的刺激によるダメージを受けやすいため、乾燥しやすい傾向にあります。
そんな手のひらの乾燥が進むと、手の甲にまで及んで手全体が手荒れになって、手湿疹や進行性指掌角皮症になってしまうことがあります。
さらに進むとあかぎれ・ひび割れになってしまったり、手の老化の原因にもなります。
だからエイジレスな美しい手をキープするためには、手の乾燥を予防することが大切です。
また、乾燥している場合は保湿などで改善することが大切なのです。
特に、女性や医療、飲食などの仕事に従事する方は、水仕事も多いので、いつも手の乾燥のリスクがあります。
また、秋の終わりから冬にかけては、手肌が乾燥しやすい季節なので誰でも注意が必要です。
そこで、この記事では手のひらや甲の乾燥の症状・原因から、予防やケア、改善の対策を幅広くご紹介します。
「手の乾燥を予防したい!良い方法は?」
「手のひらだけでなく、甲も乾燥している!早く改善したい。」
「ハンドケアは冬だけ良いの?春や夏は何をすれば良いの?」
「手が荒れやすいので乾燥を改善して治したい!」
「手肌の乾燥を防ぐオススメのハンドクリームは?」
などが気になる方は、ぜひ、続きをチェックしてくださいね。
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2.手肌が乾燥しやすい原因
手肌は、その特性から乾燥しやすいパーツですが、根本的な原因は、バリア機能が低下することです。
また、バリアの低下は手肌のターンオーバーの乱れの原因になってしまいます。
この2つが正しく機能しないと乾燥などの手肌の悩みになってしまうことが多いのです。
なぜ、手が乾燥しやすいのか、つまり、バリア機能が低下しやすくターンオーバーが乱れやすいのか、主な原因をまとめます。
1)手は皮脂腺が少ない
①手のひらは皮脂腺がない
緊張して手汗をかいた経験はありませんか?
手のひらには汗を分泌する腺である汗腺はたくさんありますが、皮脂腺はありません。
顔のお肌は、汗腺から分泌される汗と皮脂腺から分泌される皮脂が混ざり合うと、皮脂膜という天然の保湿クリームが形成され、乾燥や外部刺激から守ってくれます。
しかし、手のひらではそれがかないません。
つまり、手のひらは身体の中でも、とても乾燥しやすいパーツと言えるのです。
②手の甲も皮脂腺が少ない
手の甲は、汗腺が少なく汗もほとんどかかないので、空気に触れやすい分、乾燥もひどくなります。
手の甲は手のひらほど何かに触れることが少ないため、手のひらほど乾燥肌のリスクは高くありません。
しかし、手肌の乾燥が悪化すると手湿疹が、手の甲にまで及ぶことがあります。
<参考記事>
2)家事や水仕事で乾燥。最近ではスマホの使いすぎにも注意
水仕事が多かったり、頻繁に手を洗う必要がある主婦、美容師、医師、看護師、介護士、飲食関係などの職業の方は、手肌が乾燥しやすいのです。
水仕事が多いと、アミノ酸や尿素でできた天然保湿因子(NMF)や皮脂などが流れ落ちてしまいます。
実際、女性の方が男性より手荒れしやすいという報告もあります。
また、水道水に含まれる塩素、洗剤や消毒液などの刺激が手肌を乾燥させ、バリア機能を低下させてしまうこともあります。
さらに、最近でスマホ指荒れといって、スマホを使いすぎる人も手指の乾燥や指荒れで悩むことも増えています。
<参考記事>
*スマホやパソコンによる指荒れ・手荒れと予防・改善の7つの対策
*手荒れの原因は男女で違う!?よりこだわった手荒れ対策とは?
3)紫外線によるダメージも手肌の乾燥をもたらす
手の甲は紫外線を浴びやすいパーツです。
紫外線ダメージによってバリア機能が低下し、乾燥のリスクが高くなります。
手のひらは、内側に向けたり手を握る場合が多いため、紫外線の影響は小さいのですが、外に向かっている手の甲はその逆です。
また、手の甲は手洗いで日焼け止めが落ちやすいパーツなので、特に意識して紫外線対策をすることが必要なのです。
さらに、紫外線にはA波とB波があって手のシワやシミの原因にもなります。
紫外線A波(UVA)は、手肌の真皮にまで入り込み、線維芽細胞やコラーゲン、エラスチンを破壊して、手のシワの原因になります。
一方、紫外線B波(UVB)を浴びると、肌はメラニンを過剰に発生するため、シミの原因になってしまうのです。
特に手の甲は、乾燥しやすいだけでなく、シミやシワができやすい箇所なので気をつけましょう。
<参考記事>
4)大気と部屋の乾燥の影響
手肌は、手袋をしなければ、1日のうちで多くの時間を外気にさらされています。
だから、外気の乾燥の影響を受けやすいのです。
また、部屋の中にいたとしても、エアコンやストーブ、電気カーペットなどの電化製品が空気を乾燥させて、手肌にとってハードな環境になることもあります。
夏も冬もエアコンが乾燥のリスクなることを知っておきましょう。
5)手の血行不良は肌の栄養不足をもたらす
手足などの末端の冷え性に悩んでいる方はいませんか?
手は心臓から遠いため、血液が行き渡りにくく酸素や栄養素が届きにくいパーツです。
そのために、手肌は血行不良に陥りやすく、新陳代謝がスムーズにいかなくなってターンオーバーが滞ることがあります。
結果、手肌の乾燥を招くだけでなく、老け手の原因にもなってしまうのです。
特に外気温が低くなる冬場は、冷えやすいので要注意です。
6)誤ったハンドケアも手肌の乾燥の原因
ハンドケアの方法が間違っていると、乾燥しがちになります。
乾燥を改善しようとしてハンドケアを熱心に行っても、誤った方法で行っていることに気づかないと、さらに乾燥を悪化させてしまう場合もあるので気をつけましょう。
手肌も顔と同じく優しくケアすることが基本です。
手肌を守っている皮脂膜や角質層のうるおい成分まで奪ってしまう熱いお湯で手を洗うことや、刺激の強いクレンジング料や洗顔料を手肌に使うことは避けましょう。
ゴシゴシと強い力で何度も洗うことも手の負担になりますので、優しい力加減で適度に洗ってあげることがポイントです。
7)加齢でバリア機能が低下
顔と同じく手肌も加齢で乾燥しやすくなります。
角質の水分量、皮脂量、角質間細胞脂質であるセラミドなどがエイジングで減ることで、水分保持力が低下します。
その結果、バリア機能が低下し手肌が乾燥しやすくなるのです。
また、エイジングでターンオーバーも遅くなり、手肌が乾燥したり、角質肥厚になってしまうこともあります。
<参考記事>
3.手肌が乾燥するとどんな症状がでるの?
手肌の乾燥が加速すると、カサカサしているだけでなく、別の不快な症状が合わせてでてくることがあります。
1)かゆみや痛み
乾燥によるかゆみで手肌がむずむずしたり、チクチク痛みを伴うことがあります。
例え見た目には乾燥していると気づかなくとも、かゆみや痛みの症状が出た場合は乾燥を疑ったほうがよいでしょう。
寝ている間にかゆみが悪化した場合、無意識にかきむしってしまうと血がにじんだり、かゆみが余計にひどくなるケースもあります。
この場合は、手湿疹や進行性指掌角皮症と呼ばれます。
<参考記事>
2)ひび割れやあかぎれ
肌の一番外側にある表皮が割れている状態を「ひび割れ」と言います。
ひび割れが悪化してしまい、肌の奥にある真皮にまで到達した状態があかぎれです。
特にあかぎれは、見た目が痛々しくなるだけでなく、かゆみに加えて痛みが伴ったり血が滲むので苦痛が増します。
出来てしまったひびやあかぎれを治すには時間がかかりますので、日頃から予防ケアを意識することが大事です。
<参考記事>
4.手肌の保湿で乾燥肌対策
1)ハンドクリームを使って保湿
ハンドクリームを使い、ハンドケアをすることは、乾燥肌対策にとても有効です。
①適量とって温める
まず適量を手のひらに出し、あたための準備をしましょう。
あたためることで浸透率が高まります。
ハンドクリームによってはあたためることが不要なものもありますので商品説明をよく読んでおくことも必要です。
準備が出来たら、手のひらで反対の手の甲を押さえるようにして優しく塗りこみましょう。
指を組んで滑らせるように動かしながら、指の間にもクリームを行き渡らせることがポイントです。
②指先にも優しくマッサージ
次に指先を軽くつまむように細部にもクリームを塗り込ませます。
全体にクリームを塗ったら、血行がよくなるようにマッサージをしてみるのもよいでしょう。
付け根から指先に向かうように1本ずつもみほぐしたり、指と指の間を少し強めに押すと手の血行がよくなります。
親指の付け根にある、「合谷(ごうこく)」というツボを押すことも効果的です。
マッサージが終わったら手のひら全体を揉みほぐしましょう。
③こまめに使って就寝前にも使う
手はよく使う分ハンドクリームが取れやすい箇所なので、こまめに塗り直すことも大切なポイントとなります。
また、就寝前にハンドクリームを塗って手袋をして眠る方法も効果的です。
手袋によって手先がうるおうだけでなく、指先を温めてくれる効果も期待できます。
使用する手袋の素材は、肌触りがよく、通気性があって蒸れにくい綿やシルクを使ったものが適しています。
<参考記事>
2)保湿化粧水やエイジングケア化粧水も使おう
①ハンドクリームはエモリエント主体!実は保湿力は高くない
一般的にハンドクリームは、シアバター、ワセリン、スクワランなどの油溶性のエモリエント成分の比率が多く、比較的しっとり、あるいはべたつくタイプが多いという特徴があります。
油溶性成分は「水分の蒸発を防ぐ」役割に優れた効果を発揮します。
だから、冬にはおすすめです。
しかし、手肌の保湿力を高めるためには「水分を保持する」役割がある保湿成分を補ってあげることもポイントとなります。
つまり、セラミド、プロテオグリカン、ヒアルロン酸などの水溶性の保湿成分を使うことも大切です。
しかし、コッテリした安価なハンドクリームには、これらの成分は配合されない、あるいは配合量が少ないことが多いです。
②ハンドケアには化粧水もおすすめ
ハンドクリームで補えない保湿成分を使うことは、日常的に手肌の保湿力アップに役立ちます。
だから、ハンドクリームを使う前に、保湿化粧水やエイジングケア化粧水をなじませて、保湿成分やエイジングケア化粧品成分を手肌に補給しましょう。
保湿をメインに考えるならヒアルロン酸やコラーゲンなど水溶性の保湿成分が潤沢な保湿化粧水を使いましょう。
手のしわ対策などのエイジングケアを考えるなら、ナールスゲンなどのコラーゲンやエラスチンにアプローチするエイジングケア化粧品成分を配合したエイジングケア化粧水を選ぶことが賢い選択です。
③エイジングケアもできるナールスピュアでハンドパックを
オススメの化粧水は、化粧水ランキングで1位を獲得したナールスピュアです。
スペシャルケアとしてハンドパック、つまり手の化粧水パックも効果が高い方法です。
やり方はとても簡単。
手の甲にコットンまたはティッシュを1枚広げ、その上から化粧水をつけます。
ビニール袋で手を包んだら、化粧水を含んだコットンやティッシュが甲に密着するようにして5分ほどおきましょう。
最後にハンドクリームで保護したら完了です。
思わず触りたくなるようなスベスベの手肌がキープできます。
3)手肌がごわごわなら尿素入りハンドクリームを!
手肌が厚くなってごわごわする場合や手肌にくすみがある場合には、尿素配合のハンドクリームを使うこともよい方法です。
尿素には、角質を溶かすはたらきがあるので、ターン―オーバーが遅くて手肌がごわごわする場合に使うと効果的です。
ただし、あまり配合濃度が高いものや長期間使うことはオススメできません。
なぜなら、尿素がまだ若い未成熟な角質や必要な角質まで溶かしてしまうリスクがあるからです。
尿素配合のハンドクリームは、手肌のごわごわが改善したら使用量を減らしたり、違うものに切り替えましょう。
また、使用時にヒリヒリした感じがある場合も注意が必要です。
<参考記事>
*現役美容師がおすすめ!手ごわい手荒れの予防と改善の5つの実践術
*コロナ禍の手荒れ対策 薬剤師オススメの保湿成分・クリームとは?
5.手肌の乾燥を防ぐオススメのハンド美容ジェル
1)なぜ、手肌の乾燥にハンドジェルがオススメなの?
保湿とは、「水分を与える」「水分を保持する」「水分の蒸発を防ぐ」の3つが揃うことが大切なので、油分の多いハンドクリームだけでは不十分なのです。
そこでオススメがジェルタイプ、いわゆるハンドジェルです。
ジェルなら、まず水分を与えることができます。
そして、「水分を保持する」成分をしっかり配合したジェルなら、油分の多いハンドクリームが不得意なはたらきをサポートすることができるのです。
手の乾燥肌対策で大切なのは、冬場などのその場しのぎの保湿ではなく、年中を通して保湿することで、保湿力の高い手肌を手に入れることです。
その点では、べたつきが少なく水溶性の保湿成分も配合しているハンドジェルを年中使うことがオススメなのです。
2)オススメのハンド美容ジェル
手肌の乾燥を防ぎ保湿力を高めるオススメのハンド美容ジェルが、「ナールスロゼ」。
ブルガリア産で政府認証機関からも認証を受けた最高級のダマスクローズを50%もの高密度で配合しています。
春や夏でも使える美容ハンドジェルで、しっかりと手肌の保湿力を高めます。
油分の多いハンドクリームにはない、水分を保持する保湿が得意なエイジングケアハンドクリームの1つです。
手の乾燥肌を防いで手荒れ予防の対策だけではなく、手のシワ対策、手のエイジングケアに使っていただきたいアイテムです。
<ナールス ロゼの特徴>
- ジェルタイプでしっとり感がありながら、ベタツキが残らないテクスチャー。オフィスなどでも使いやすく、春や夏のハンドケアにもピッタリ。
- ダマスクローズの芳醇な香りで心身のリラックスができる美容ハンドジェル
- エイジングケア化粧品成分ナールスゲンが、コラーゲン、エラスチン、ヒートショックプロテイン(HSP)47をサポート
- セラミドの中でもヒトのセラミドと同じヒト型セラミド「セラミド2」配合で高い保湿力
防腐剤フリー、無香料、無着色、合成界面活性剤フリーで低刺激
<参考記事>
6.手肌の乾燥を防ぐ日常生活
日常生活のちょっとした行動に気をつけることでも手の乾燥を予防できます。
主なポイントは次にまとめる通りです。
1)手が濡れたらすぐに拭く
手についた水分をそのままにしておくと、水分が蒸発する時にもともと肌が持っていた水分まで一緒に蒸発してしまいます。
手を洗ったり、水仕事をした時は、すぐに拭くようにしましょう。
ただし、ゴシゴシ強く擦るのは、手にダメージを与えてしまうのでNGです。
柔らかいタオルなどで軽く押さえるようにしながら、優しく手の水分を吸収しましょう。
もちろん、水分を拭き取ったらハンドクリームで保湿することを習慣にするとよいでしょう。
手荒れの予防にも役立ちます。
2)水仕事をする時はゴム手袋を着用する
ゴム手袋をすることで、洗剤に含まれている強い界面活性剤などの刺激から手肌を守ることができます。
ハンドクリームを塗ってからゴム手袋を着用すると、保湿パック効果も期待できます。
ゴム手袋でかぶれてしまう場合は、ゴム手袋の下に薄い木綿の手袋を着用するとよいでしょう。
どうしても着用が難しい場合は、なるべく刺激の弱い洗剤を使うことをオススメします。
3)手洗いは優しいハンドソープでぬるま湯を使おう
石けんなら手洗いも安心とお考えの方もいますが、石けんも界面活性剤の1種です。
敏感肌の方の場合は、石けんでも刺激を感じることもあるので、弱酸性やアミノ酸系界面活性剤を使ったハンドソープをオススメします。
また、水でもお湯でも肌には負担をかけてしまいます。
水仕事を行う時はなるべく手早く終わらせることがコツです。
油汚れを落としやすく、手に負担をかけにくいぬるま湯を使うことがベストでしょう。
水仕事は、時間をかけるほど乾燥だけでなくシワを生み出す原因になりますので、効率よく行えるように工夫することが大切です。
4)手肌の日焼け対策を怠らない
手は顔などに比べて皮膚が厚いので、シミが出来始める年齢は遅いのですが、一度できると取れにくいです。
シミ対策だけでなく乾燥を予防するために、夏だけではなく冬も紫外線対策、日焼け対策を行いましょう。
手に日焼け止めを塗ることは基本ですが、手を洗ったら、塗り直すこともポイントです。
また、UVカット効果のある手袋やハンドクリームを使う方法もオススメできます。
5)お部屋の乾燥を防ぐために加湿器を使う
特に冬場は空気が乾燥しやすいので、冬の乾燥対策として加湿器を使いましょう。
乾燥予防になるだけでなく、風邪やインフルエンザの予防にも効果を発揮してくれます。
また、夏の乾燥対策も大切です。
冷房の効いたエアコンの風に直接当たらないことや室温を下げ過ぎない、長時間冷房をつけないなどの工夫もポイントです。
6)バランスのよい食べ物で手の乾燥を予防
バランスのよい食事やアンチエイジングを意識した生活習慣は、手肌にもよい影響を与えます。
顔や手の美肌のためにも、バランスのよい食習慣を心がけましょう。
乾燥肌対策として、まずタンパク質がおすすめです。
食べるとアミノ酸に分解されて、皮膚や筋肉、血液などの材料になります。
タンパク質は、肉や魚介類、卵、乳製品などに多く含まれています。
他にも手肌の乾燥対策におすすめの栄養素を表にまとめます。
栄養素 | はたらき | 豊富な食べ物 |
ビタミンA | 皮膚や粘膜の健康維持やターンオーバー促進 | にんじん、海藻類、卵、レバーなど |
ビタミンB6 | タンパク質のエネルギー代謝サポートや皮膚の健康維持など | 鶏肉やレバー、魚介類、にんにくなど |
ビタミンC | コラーゲン生成サポートや抗酸化など | 赤ピーマンやセロリ、キウイやいちご、じゃがいもなど |
ビタミンE | 血行促進や抗酸化 | ナッツ類、サバなどの魚介類やほうれん草、さつまいもなど |
亜鉛 | ターンオーバー促進 | うなぎや牡蠣などの魚介類、肉類、海藻など |
<参考記事>
*乾燥肌は食べ物と飲み物で内側から保湿を!おすすめ10の栄養素とは?
*スーパーフードはアンチエイジング・美容・ダイエットに効果!
7)ストレスを溜めない
過度なストレスが顔や手の肌荒れなどを引き起こすこともあります。
日頃からストレスを溜めないように上手に解消する工夫をしましょう。
ストレスと聞くと嫌なこと全般と考える方が多いですが、実際は気持ちが高まること全てがストレスとなります。
例えば大きな仕事を任されたとすると、嬉しい反面、ストレス反応も起こりやすいです。
ほどよいストレスはよい刺激となりますが、大きなストレスは不快な症状につながることがあるので、自分なりの解消法を早めに見つけておくことが必要となります。
ぬるめのお風呂にゆっくりつかったり、観葉植物をボーと眺めるなど、リラックスできる時間を確保することが有効です。
好きな音楽を聴いたり、映画鑑賞やウォーキングなどのスポーツも気持ちを明るくしてくれます。
笑顔で過ごすことがアンチエイジングになって手肌にもよい影響を与えます。
また、ストレスを溜めないためには、睡眠も大切です。
お肌は寝ている間に再生しますので、1日6時間以上しっかりと寝るようにしましょう。
特に寝初めの3時間は成長ホルモンの分泌が盛んになります。
できれば夜10時~深夜2時までの肌のゴールデンタイムの間は熟睡していることが望ましいです。
忙しくて夜10時に寝るのが難しいという方も、0時~0時半までには寝るように工夫してみましょう。
<参考記事>
*美肌は質の高い睡眠中に作られる!3つのホルモンを活かす4つの対策
7.手肌の乾燥がひどい場合は皮膚科へ
手肌の保湿に気を使っていても、ちっとも症状がよくならないという場合は、乾燥が原因で症状がひどい場合や乾燥が原因ではない皮膚の病気の場合もあります。
次のような場合は、皮膚科など専門機関の医師に相談してみた方がよいでしょう。
皮膚科を受診して原因がわかったら、処方された塗り薬や内服薬などで治療をします。
塗り薬には、ヘパリン類似物質や白色ワセリン、尿素などが入った保湿剤や皮膚の炎症を抑えるためのステロイド薬があります。
また、アレルギーがある場合は、抗ヒスタミン薬の内服が使われることもあります。
1)進行性指掌角皮症(手湿疹)
乾燥や刺激が原因の手荒れが、手のひらなどでひどくなった状態は、進行性指掌角皮症(手湿疹)です。
進行性指掌角皮症は、利き手の親指、人差し指、中指のいずれか、あるいは複数の指先の皮膚が乾燥しはじめ、はがれ落ちます。
また、指紋がなくなることもあります。
さらに、進むと、指先の皮膚が角化して硬くなり、ひび割れになったり、手全体やもう片方の手にまで広がってしまうこともあります。
2)アレルギー性接触性皮膚炎
貴金属、化学物質など、何らかの物質に触れたことなどが刺激となってアレルギー反応を引き起こしているケースもあります。
かゆみが治まらなかったり、皮膚の赤みが引かないなどの症状がある場合は、アレルギーを引き起こす原因物質に接触した可能性があります。
心当たりがあれば、早めに皮膚科のクリニックや病院を受診しましょう。
また、自分が何にアレルギーがあるのか把握しておくことも大切です。
3)アトピー性皮膚炎
アレルギー疾患の一種であるアトピー性皮膚炎は、バリア機能が著しく低下し、天然保湿因子を作る元のフィラグリンが異常な状態になったり、セラミドが不足しています。
慢性的に湿疹や皮膚炎がある、家族に喘息やアトピー性皮膚炎の方がいるなどの場合は遺伝的にアトピー素因を持っている可能性があり、大人になって発症することもあります。
ストレスや疲労などの蓄積が引き金になって症状が出ることもあるので、気になる場合はアレルギーの専門機関で検査してみるとよいでしょう。
4)カサカサが改善しない手水虫
水虫と聞くと、足にできるものという思い込みがあるかもしれませんが、実は手に発症してしまうケースも稀にあります。
かゆみや痛みはありませんが、カサカサした状態になることが多く、ハンドクリームなどを塗っただけでは治ることはありません。
下手な自己判断で手荒れの薬などを使用してしまうと、重症化して完治が難しくなってしまう場合もあるので、違和感を感じたら早めに病院を受診して適切な治療を受けることが望ましいです。
5)甲状腺機能低下症
甲状腺機能が低下すると、皮膚が乾燥し、肌がカサカサしたり青白くなることがあります。
他にも、全身の倦怠感や、関節や筋肉の痛みなど不快な症状が出ることが多いです。
全身の代謝が低下しているために身体のさまざまな機能が低下することが特徴です。
肉体だけでなく精神機能が低下し、眠気や無気力感が生じるケースも確認されています。
医師に相談してみることで適切な治療を受けられますので、気になる場合は医療機関を受診してみましょう。
8.ナールススタッフが手肌の乾燥を経験!どう対策した?
ナールスコム店長 村上清美
メーカー営業、エステティシャンを経て、現在、ナールスゲン入りエイジングケア化粧品「ナールス」の公式サイト「ナールスコム」の店長として、ナールスブランドに関わる業務全般を担当。
<保有資格>
コスメコンシェルジュ
◆化粧品検定1級
◆日本エステティック協会認定エステティシャン
◆日本エステティック業協会上級認定エステティシャン
◆ソワンエステティック協会認定ビューティーセラピスト
手は意外といろんな人から見られているのと、年齢が出やすいパーツなので、わりと若いころから手肌のケアには気を付けている方だと思います。
具体的に、日常生活で気を付けていることは、次のようなことです。
- 手を洗ったり、洗い物をしたりで手が濡れたあとは、すぐに水分を拭き取り、手が濡れた状態で放置しない。
- 手の水分を拭き取るときは、タオルやハンカチで皮膚を押さえるように水分を吸着させ、こすらないようにする。
- 洗剤やお湯を使うシーンでは、できるだけゴム手袋をつける。
- 炒め物や揚げ物などの際は、油跳ねに注意し、できれば手袋をつける。もし皮膚に油や熱いお湯などがついてしまったときは、見た目に何も変化がなくても、即座に流水で冷やす。
- 乾燥が気になった時は、ハンドクリームなどで保湿する。
- ハンドクリームを塗るときは、皮膚紋理を意識して、横向きに塗る。
- 紫外線に当たらないようにする。
若い時からこれらを毎日地道に実践していれば、手肌がひどく乾燥したり、実年齢以上に肌老化することはそうそう無いと思います。
ただ、やはり年齢を重ねるにつれ、これだけでは十分とは言えなくなってきます。
私はアラフィフと言われる年齢ですが、45歳を過ぎたあたりから、手肌が乾燥していると感じるときが増えました。とくに、寝る前あたりの時間帯に感じることが多いです。
なので、最近は、お風呂上りのスキンケアの際に、お顔に塗った余りの化粧水を手に塗り、同じくお顔に塗った余りのクリームを手に塗るようにしています。
お顔にはエイジングケア化粧品を使用していますので、しっかり保湿できることとはもちろん、ハリ不足や小じわをケアできる成分が入っています。
そのような化粧品でハンドケアすることで、単に保湿するだけではなく、手肌のエイジングケアを行うことができます。
これにより、寝る前に手肌の乾燥が気になることは無くなりましたし、しわなどの予防もできて一石二鳥です。
あとは、これまでは実践できていませんが、ぜひ力を入れていこうと思っているケアがあります。
それは、紫外線対策です。
今までは、できるだけ日に当たらないように気を付けてはいましたが、それ以上のことはしていませんでした。
紫外線は手肌の乾燥やシミ、シワの原因になりますので、今後は手にも日焼け止めを塗るか、UVカット素材でできた手袋を使って、紫外線対策を強化します。
潤いのある若々しい手肌をキープするために、これからも、日常生活の中でできることを続けていこうと思います。
9.手の乾燥に関するよくある質問
Q1.手の乾燥を治すには?
手の乾燥を治すには、保湿ケアでバリア機能を正常化することと炎症を鎮めることです。
セラミドやヒアルロン酸、ナールスゲン、グリセリンなどの成分やスクワランやシアバターなどエモリエント成分などが入ったハンドクリームおすすめします。 また、かゆみや赤み、ひび割れ・あかぎれの症状がある場合は、グリチルリチン酸ジカリウム、dl-カンフル、グリチルレチン酸などの抗炎症成分が配合された医薬部外品などを使いましょう。
Q2.手の乾燥 ひどい なぜ?
本来、手は角質層が厚く、外部刺激から皮膚を保護しています。 しかし、摩擦や刺激を受けてダメージを受けると、皮脂分泌が少ないこともあり、バリア機能が回復しにくく水分が奪われやすくなります。
また、常に手は使うので外部刺激が続きひどくなりやすいのです。
Q3.指の乾燥を治す方法はありますか?
手のひらや甲と同じく、こまめな保湿を徹底することが大切です。
特に、外出時もハンドクリームなどを携帯し、乾燥が気になる前に指先に塗りましょう。
Q4.夏に手の皮がボロボロむけるのは乾燥が原因ですか?
夏に手やひらなど皮膚の表面がむけるのは、汗疱の可能性があります。
夏や季節の変わり目など汗が原因となる皮膚の病気なので、乾燥が原因ではありません。
皮膚の厚いところの皮がむけて赤くなったり、ガサガサになって割れることもあります。
治療は保湿剤が基本ですが、かゆみがあったり赤く炎症をおこしているときはステロイドの外用薬を使います。
ほとんどは、1-2週間ほどで軽快します。
Q5.手がしわしわになる原因は何ですか?
10代や20代で手がしわしわになる主な原因は、乾燥です。また、紫外線ダメージも原因になります。
一方、30代を過ぎると乾燥や紫外線ダメージに加えて、加齢による手肌の老化も原因となります。加齢で真皮が衰え、シワが目立ちます。
手の乾燥が続くことも肌老化の原因なので、対策することが大切です。
10.まとめ
手のひら、甲の乾燥の原因、予防や改善の対策について幅広くご紹介してきました。
また、おすすめのハンドクリームを紹介しました。
手は私たちの毎日の生活で最もよく使うパーツの1つであり、とてもはたらきものです。
本来、頑丈な手肌ですが、その分酷使して、乾燥や手荒れを招きやすいのです。
そんな手肌の乾燥対策は、保湿、紫外線対策に加えて、物理的な刺激や化学的な刺激を避けることです。
ぜひ、この記事を参考に手の乾燥を予防・改善し、いつまでも美しくみずみずしい手肌をキープしてくださいね。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト。
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
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