お肌の乾燥でニキビになると聞けば、驚く方も多いのではないでしょうか?
確かに、思春期のニキビは皮脂分泌過剰で脂性肌の方がほとんどです。
しかし、大人になってからのニキビは、乾燥肌が原因の場合も多いのです。
若い人でも、ニキビを治そうと洗顔しすぎて「乾燥脂性肌」になってむしろニキビを悪化させている人もいます。
この記事では、そんな乾燥肌が原因のニキビの予防と改善対策をご紹介します。
- 大人になってからのニキビは、乾燥肌が原因でできることがあります。その場合は、TゾーンよりUゾーンに目立ちやすく、夏より冬にできやすい場合もあります。
- お肌の乾燥が進むと皮膚は保湿をしようとして皮脂を分泌します。
- また、乾燥肌では表皮が荒れてしまうため、分泌された皮脂がつまりやすくなります。皮脂がつまることにより角栓が過剰にできてしまい、ニキビの原因になります。
- 乾燥によるニキビの予防や改善には、正しい洗顔やクレンジング、保湿ケア、紫外線対策の3つをしっかり行うことが大切です。
- 食べ物や睡眠など、日常生活にも気をつけて乾燥肌を予防することが、大人ニキビの対策になります。また、ストレスを溜めずに女性ホルモンのバランスを整えることも大切です。
*乾燥肌の原因と対策の全てがわかる!|エイジングケア化粧品のナールス
*大人ニキビの原因と対策の全てがわかる!|エイジングケア化粧品のナールス
CONTENTS
1.乾燥肌なのにニキビでお悩みのあなたに
「乾燥肌がニキビの原因になるって本当?予防と改善対策」をお届けします。
乾燥肌がニキビの原因だということをご存知ですか?
最近では、大人になってもニキビで悩む方が少なくありません。
ぶつぶつ吹き出物が目立つと、美肌から遠ざかって悩んでしまいますね。
通常ニキビは、思春期に成長ホルモンや性ホルモン分泌量が増加することによって、皮脂が過剰に分泌されることが原因です。
皮脂が毛穴に詰まってTゾーンを中心にできる事が多いですが、徐々に、Uゾーンにもできてくるようになり、大人ニキビはUゾーンがメインになるケースが多くなります。
それは、乾燥肌が原因の1つだからです。
Tゾーンよりも、Uゾーンの方が皮脂が少なく乾燥しやすくなります。
一見、ニキビと乾燥は結びつかないかもしれませんが、乾燥が原因となることもあるのです。
だから、秋や冬でもできてしまいます。
そんなニキビには乾燥肌対策と同じスキンケアやエイジングケアが必要です。
この記事では、乾燥肌が原因のニキビの予防と改善対策をご紹介します。
だから、エイジングケア世代の方にも読んでいただきたい記事です。
「大人ニキビの原因って乾燥肌?ホント?」
「なぜ乾燥肌がニキビになってしまうの?教えて!」
「乾燥によるニキビの予防法を教えて!スキンケアやエイジングケアは?」
「どんな化粧品を使えば改善するの?おすすめは?」
「乾燥によるニキビを防ぐ日常生活は?何を食べれば良いの?」
などが知りたい方は、ぜひ続きをお読みくださいね。
<参考記事>
<乾燥肌によるニキビ予防にオススメのクレンジングジェル>
*敏感肌や乾燥肌でも使えるクレンジングジェル「ナールス エークレンズ」
<本気のエイジングケア化粧品が試せる「ナールストラベルセット」>
乾燥肌やニキビ予防使える!エイジングケア化粧品
2.ニキビの原因と進行
1)ニキビの原因は?
ニキビは毛穴に皮脂が詰まることで、アクネ菌が過剰に発生して発症する肌トラブルです。
思春期では、多くの場合ホルモンバランスの乱れで皮脂が過剰に分泌することが原因です。
健康な肌であれば、皮脂は毛穴から汗とともに排出されます。
しかし、肌のターンオーバーが乱れると、毛穴の角質が厚くなり、毛穴の出口が塞がれてしまいます。
そのため、毛穴に皮脂が詰まります。
その結果、皮脂を餌にしているアクネ菌が過剰に増殖してしまいます。
アクネ菌は皮膚常在菌の1つで、本来は肌の健康に必要な菌ですが、多くなり過ぎると炎症を起こしてしまいます。
その結果、白ニキビや黒ニキビが赤にきびや黄ニキビとなるのです。
ニキビは顔だけではなく、背中やデコルテなどでも発症します。
<ニキビ発症のメカニズム>
<参考記事>
*皮膚常在菌の種類と働きを知って一歩進んだエイジングケアで美肌へ!
2)ニキビの進行
ニキビの初期段階では、皮脂が過剰に分泌し、毛穴の出口がふさがれて、毛穴の中に皮脂が溜まります。
まだ、はっきりした症状は目立ちません。
この段階で乾燥肌によるニキビを改善できれば大きな問題にはなりません。
初期段階で改善せれなければ、ニキビが白く目立ちます。
これが白ニキビです。
白ニキビが進行すると、毛穴に詰まっていた皮脂が酸化し黒くなります。
これが、「黒ニキビ」です。
ニキビは目立っていますが、まだ炎症がないのでスキンケアやエイジングケアでもある程度改善が可能です。
黒ニキビが悪化すると、炎症が起こって赤ニキビに進みます。
さらに進行すると、悪玉菌である黄色ブドウ球菌まで増殖します。
そのため、ニキビが膿んでしまい、黄色く見えます。
これが、「黄ニキビ」です。
さらに、毛穴の周囲にまで炎症が及ぶと、膿と血が溜まって赤紫色に腫れ上がることもあります。
これは、「紫ニキビ(嚢腫)」と呼ばれます。
炎症が起こった際は、皮膚科を受診しましょう。
黄ニキビが治った後でも痕が残った状態が、ニキビ痕(跡)です。
ニキビ痕は保険診療が適応できないので、美容クリニックなどで治療が必要となります。
<参考記事>
3.乾燥肌でニキビができる原因とメカニズム
「皮脂が少ない乾燥肌にはニキビができにくい」というイメージがあります。
ニキビができる肌質は、脂性肌(オイリー肌)に限られているわけではありません。
10代の思春期ニキビの大きな原因は、過剰に分泌された皮脂です。
でも、20代以降の大人ニキビは、乾燥した肌にできやすくなります。
たとえば、「乾燥を感じるのに肌表面がベタつく」という症状があります。
肌の内側がカラカラなのに外がベタベタするお肌はインナードライ肌と呼ばれますが、こんな肌状態は大人ニキビになりやすいのです。
では、どんなメカニズムでお肌の乾燥がニキビになるのかを説明します。
パターンは2つあります。
1)バリア機能低下で皮脂が過剰に分泌
①皮脂の過剰分泌
肌の表面が乾燥すると、皮膚の機能がうるおいを守ろうとして、たくさんの皮脂を出すようにはたらきます。
つまり、乾燥によるバリア機能低下で皮脂の過剰分泌が起こるのです。
そして、過剰に分泌された皮脂は毛穴に詰まりやすくなってしまいます。
皮脂は本来、肌に必要なものですが、過剰になるとさまざまな肌悩みの原因になります。
②ニキビができる
皮脂が過剰になると白ニキビや角栓となってしまいます。皮脂が酸化することや、皮膚常在菌のバランスが崩れてしまうことで、肌荒れや炎症を起こしやすくなるのです。
つまり、こうした結果、大人のニキビができやすくなるのです。
2)ターンオーバーの乱れによる角質のトラブル
ターンオーバーが乱れると肌は乾燥してしまいます。
また、、古い角質が残って固くなり、毛穴を塞いでしまいます。
このため、角栓ができやすくなり、乾燥肌にもニキビができてしまうのです。
ニキビだからといって、皮脂や角栓を取り除き過ぎるとバリア機能が低下したり、ターンオーバーが乱れ、ますます乾燥に傾きます。
ニキビの時こそ、乾燥しないように正しい保湿を中心としたスキンケアが重要です。
10代の思春期のニキビでも20歳以降の大人ニキビは、このように乾燥肌が原因で起こることがよくあるのです。
また、ほうれい線に上に大人ニキビが目立つことがあります。
<参考記事>
4.乾燥肌によるニキビを悪化させる要素
身体のリズムや生活スタイル、そして栄養バランス、ストレスや女性ホルモンのバランスの乱れなど、大人ニキビはいろいろな原因が複雑に絡み合ってできやすくなります。
肌の上だけのトラブルととらえずに、ニキビの悩みの原因が何かを考えることからニキビケアが始まります。
その中で、大人ニキビの原因、ストレスや女性ホルモンのバランスの乱れについて説明します。
これらも乾燥肌の原因になったり、ニキビを悪化させてしまいます。
1)ストレス
乾燥肌だけでなく、ストレスも肌荒れや大人ニキビの原因です。
睡眠不足や疲労などで過剰なストレスを受けると、身体は自らを守ろうと反応します。
ストレスを受けると肌は乾燥しやすくなり、外部からの刺激にも敏感に反応してしまいます。そのため、肌荒れが起こります。
2)女性ホルモンの乱れ
乾燥肌以外で、もう1つの大人ニキビの原因で気をつけたいのが女性ホルモンの乱れ。
ホルモンは、ごくわずかな量で体内のさまざまな働きを起こさせる情報伝達物質の一つです。
ホルモンにもいろいろ種類がありますが、特に女性ホルモンは肌と密接な関わりをもっています。
なかでも肌と関わりが深いのは「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」です。
卵胞ホルモン(エストロゲン)は、月経後、排卵に向かって分泌・増加し、次の月経の直前に急激に減少するホルモンです。
皮膚との関係では、線維芽細胞にはたらきかけ、ヒアルロン酸やコラーゲンの生成を促進させます。
その結果、肌にハリやツヤ、うるおいを与えると考えられています。
黄体ホルモン(プロゲステロン)は、排卵後、黄体が形成されてから、次の月経の直前まで分泌されるホルモンです。
子宮内膜を妊娠前の状態に整えます。
皮膚との関係では、皮脂の分泌を活発にすることでバリア機能を守るはたらきが知られています。
<生理周期と女性ホルモンの関係>
本来、女性ホルモンは2つとも大切です。
しかし、プロゲステロンには、皮脂の分泌を促すはたらきがあるので、ニキビという観点から考えると、大人ニキビを発生、悪化させてしまうのです。
また、男性ホルモンも皮脂分泌を促進します。
女性でも少ないながら男性ホルモンがあるので、これが必要以上に増えるとニキビを悪化させてしまいます。
一方、エストロゲンがニキビを予防、改善するはたらきをするということになります。
健やかな身心の状態なら、ホルモンバランスは整っているので、お肌も美肌がキープできるのです。
しかし、加齢によってエストロゲンが減ると乾燥肌に傾きやすくなります。
それが大人ニキビの原因になることがあります。
<加齢による女性ホルモンの減少>
5.乾燥によるニキビができやすい季節は?
思春期のニキビは、お肌がベタベタする夏の方ができやすいのですが、乾燥が原因のニキビは空気が乾燥しやすい冬が最も危険です。
静電気による乾燥や顔冷えなども起こりやすいので、冬は特に乾燥肌対策をしっかり行うことが大切です。
もちろん、他の季節もそれぞれ乾燥肌のリスクがあります。
例えば、春なら花粉症によるアレルギー性の皮膚炎や、ほこり、寒暖差などがリスクです。
だから、春も乾燥肌対策が大切なのです。
夏は、エアコンによる乾燥、汗のかき過ぎ、紫外線ダメージなどで夏老け肌になるリスクがあります。
また、秋は寒暖差や秋の花粉、夏の疲れで秋枯れ肌になるリスクがあります。
このように、乾燥肌が原因のニキビの予防や改善のためには、どの季節もしっかりケアを行うことが大切なのです。
<参考記事>
6.乾燥によるニキビを防ぐ洗顔とクレンジング
一般的には、ニキビは皮脂のせいで発生すると考えられているため、乾燥肌のニキビに悩んでいる方のスキンケアはどうしたらいいのか、わからないということが多いようです。
ここからは、ニキビを予防したり改善するための乾燥肌のスキンケアをご紹介します。
1)クレンジングや洗顔も間違えば乾燥によるニキビに!
クレンジングにはメイクの油を浮かせて落とす役割があります。
一方、洗顔は汗や皮脂、古い角質、ほこりなどの汚れを落としたり、肌に残ったクレンジング料を落としたりという役割があります。
そのため、どちらか片方のみだとメイクが落ちなかったり、肌についた余分な皮脂や毛穴汚れなどが肌に残ったりしてしまうといわれています。
肌に残った汚れなどは、毛穴に詰まってニキビや黒ずみの原因の一つになったり、落ちなかったメイク汚れがシミやくすみの原因になったりする可能性もあります。
このように、クレンジングや洗顔も重要な役割があり、どちらも大切なスキンケアです。
一方、界面活性剤やオイルなどが配合成分で、肌への摩擦もあるため、どんな場合も肌への負担となります。
スキンケアの基本であるクレンジングと洗顔の方法が間違っていると、乾燥肌によるニキビに加え、さまざまな肌悩みや肌老化の原因となってしまいます。
だから、クレンジングも洗顔も正しく行うことが大人ニキビのケアに大切なのです。
2)正しい洗顔やクレンジングでニキビ予防
ここからは、洗顔やクレンジングの正しい方法や使い方をご紹介します。
普段行っているクレンジングや洗顔の方法が間違っていないか、ぜひ確認してみてください。
①正しいクレンジング方法
◎クレンジングはTゾーンからのせて、肌になじませる
まず、Tゾーン(おでこ、鼻)からのせて、なじませてください。
なじませる際は、肌を擦らないように意識し、時間をかけすぎないように40秒から1分程度で終わるように気を付けましょう。
クレンジングを長時間、肌にのせているのは、肌に負担をかけるのでよくありません。
そのため、クレンジングを使ってマッサージをするのもあまりおすすめできません。
◎ぬるま湯ですすぐ
ぬるま湯でクレンジングを擦らずに優しくすすいでください。
お湯の温度が熱すぎると、肌にとって必要な皮脂まで一緒に落としてしまい、乾燥の原因に一つとなります。
毛穴から余分な皮脂が浮き出すのが、だいたい30度~35度くらいだといわれています。
触ったときにぬるいと感じる程度を目安に、温度調節をするように心がけましょう。
②正しい洗顔方法
◎洗顔料をよく泡立てる
洗顔料をよく泡立て、擦るのではなく、汚れを浮かせるように優しくなじませてください。
泡立てネットを使って、水をしっかり含ませて泡立てると、きれいに泡立ちます。
◎Tゾーンから、頬、目や口などの順番で洗う
まずは、比較的皮脂が多いTゾーン(おでこ、鼻)から洗い、次に頬を優しく洗います。
目や口周りは最後に洗ってください。
目や口周りは皮膚が薄くデリケートなので、泡をのせるだけで、ほとんど擦らないように気を付けましょう。
◎素早くなじませてぬるま湯でしっかり落とす
洗顔は、だいたい1分から1分半程度で汚れが落ちるので、素早くなじませて落としてください。
長時間、洗顔料をのせて洗っていると、肌への負担が大きくなり、乾燥などの原因の一つとなるので、1分から1分30秒以内で洗いましょう。
すすぐ際は、クレンジング同様、30度から35度くらいのぬるま湯でこめかみや髪の生え際日すすぎ残しがないよう擦らずにしっかりすすぎましょう。
◎清潔なタオルで擦らずに優しく水気を取る
清潔なタオルを肌に当てて、擦らずに水気をポンポンと優しく拭き取ります。
決して、ゴシゴシ擦るようにして拭かないように気を付けましょう。
ここまで正しいクレンジング、洗顔方法をご紹介しましたが、いずれも、まずは優しい洗顔とクレンジングを心がけることが大切ということが、おわかりいただけたのではないでしょうか。
とにかく、擦らずに、優しい洗顔とクレンジングを心がけてください。
3)乾燥によるニキビを防ぐ洗顔料やクレンジング料の選び方
①乾燥を防ぐ洗顔でニキビも予防
乾燥によるニキビを防ぐには、乾燥肌や敏感肌でも使える優しいクレンジング料がおすすめです。
どんなタイプでも自分の肌質や肌状態にあっているなら問題ありませんが、30代からのエイジングケア世代は、優しいクレンジング料を選ぶことが大切です。
タイプとしては、クレンジングミルク、クレンジングクリーム、クレンジングジェルがおすすめです。
洗浄成分としては、弱酸性の界面活性剤やアミノ酸系界面活性剤がおすすめです。
オイルタイプなら、オリーブオイルなどの油脂系成分配合のクレンジングオイルをおすすめします。
また、毛穴汚れをしっかり落せるクレンジング料もニキビケアでは大切です。
クレイなどの毛穴汚れを吸着する成分やアーチチョーク葉エキスなど毛穴ケアの成分配合のものがオススメです。
また、最近ではダブル洗顔不要のクレンジング料もあります。
お肌への負担を減らすには、こうしたアイテムを使うこともおすすめです。
②洗顔料はニキビ用がよいの?
ダブル洗顔不要のクレンジング料を使っていない場合は、ダブル洗顔が必要です。
では、乾燥肌のニキビケアには、どんな洗顔料がよいのでしょうか?
ニキビができると、ニキビ専用の洗顔料を使って肌を清潔に保とうとする方が多いのですが、乾燥肌にはよくありません。
ニキビ用洗顔料は脱脂力の強いものが多く、肌にとって本来大切な皮脂まで洗い流してしまうリスクが高いのです。
その結果、さらに皮脂が分泌されるという悪循環を招き、ニキビがひどくなってしまうことがあります。
だから、ニキビができたからといってニキビ専用の洗顔料を使うのではなく、肌に刺激を与える成分が極力配合されていないものを選びましょう。
普通肌や脂性肌の方なら、石けん素地でつくった固形石鹸でよいのですが、エイジングが進めば優しいタイプがおすすめです。
石けんより刺激の低い弱酸性の洗顔料なら乾燥肌によるニキビ予防ケアができます。
もちろん、乾燥肌、敏感肌、インナードライ肌の方は、石けんより刺激の低い弱酸性の洗顔料を使いましょう。
<参考記事>
7.乾燥によるニキビに大切なのは保湿ケア
1)自分に合ったスキンケア化粧品でしっかり保湿
ニキビケアにとって皮脂の分泌が正常になることはとても大切です。
自分にあったスキンケアアイテムやエイジングケア化粧品で保湿を行って、肌のコンディションを良好な状態に戻すことを心がけましょう。
特に、乾燥肌や敏感肌でニキビができている場合の保湿はとても重要です。
なぜなら、乾燥肌や敏感肌は、必要以上に皮脂を分泌し、外界の刺激から肌を守ろうとしている状態だから。
水分と油分のバランスを正常化させ、肌を自力で守れるようにするために、しっかり保湿ケアを行い、ニキビのできにくい肌状態に整えていきましょう。
そのために自分の肌質や肌状態にあった化粧水、美容液、乳液、保湿クリームを上手に選びましょう。
乾燥肌によるニキビを予防、改善するスキンケアアイテムの選び方は、次の記事を参考にしてください。
2)乾燥によるニキビにおすすめの成分と気をつけたい成分
ニキビ用のスキンケアを選ぶ際、ニキビケアの有効成分と保湿成分がしっかりと配合されているか確認しましょう。
有効成分にも種類があり、殺菌効果のあるもの、抗炎症作用があるものなどがあります。
中には刺激が強く、乾燥肌を悪化させるリスクのある成分もあります。
だから、ニキビケアにおすすめの化粧品は、成分をしっかり理解することが大切なのです。
どれを選べば良いかわかりにくい場合には、ニキビの原因になりにくい、“ノンコメドジェニック”と書かれているものを選ぶのが良いでしょう。
①グリチルリチン酸ジカリウム
グリチルリチン酸ジカリウムは、甘草の根から抽出される成分で、ニキビの炎症を防ぐ抗炎症作用があるといわれています。
化粧品成分としての全成分表示では、「グリチルリチン酸2K」です。
また、肌に優しい成分として敏感肌化粧水などの敏感肌化粧品にも使われることから、乾燥肌のニキビケアにおすすめの成分です。
②サリチル酸
サリチル酸には、ニキビの原因菌であるアクネ菌を殺菌し、ニキビの炎症を鎮める効果があります。
また、ピーリング作用も併せもつ成分です。
思春期のニキビや脂性肌にはよい成分ですが、乾燥肌や敏感肌が原因のニキビは要注意の成分です。
③アラントイン
アラントインには、肌荒れやアトピー性皮膚炎の炎症を抑え、細胞の分裂を正常な状態に整える作用があります。
ニキビの炎症がひどかったり、同じ場所でニキビを繰り返すと、皮膚組織が損傷してしまい傷跡として残ってしまうことがあります。
アラントインをニキビの軽い段階で使ってケアすれば、跡として残るリスクが減ります。
刺激もないので乾燥肌にも使いやすい成分です。
④ビタミンC誘導体
ビタミンC誘導体には皮脂をコントロールするはたらきがあります。
だから、皮脂分泌過剰のニキビにはよい成分です。
また、コラーゲンを増やす、肌の酸化を防ぐ、美白ケアができるなど、エイジングケアにもよい効果が期待できます。
しかし、刺激性があることや保湿効果がないなど、乾燥肌によるニキビには要注意の成分です。
⑤保湿力が高く刺激のない成分
保湿力が高く刺激の少ないセラミド、プロテオグリカン、アミノ酸成分、ナールスゲンなどがおすすめです。
3)乾燥肌によるニキビケアで避けたい成分は?
添加物の成分の中でも、肌質を問わず避けたいものがあります。
それは、アルコール、PG(プロピレングリコール)です。
これらは、刺激が強く、肌を乾燥させる要因になりやすい成分です。
また、香料や着色料は、なくてもよい成分です。
8.まだある!乾燥肌によるニキビを防ぐ対策は?
乾燥肌によるニキビを防ぐ対策はまだあります。
ニキビをできにくくするには、紫外線対策や日頃からのよい生活習慣を身に着けることが大切です。
ここでは、乾燥肌を予防、改善するための5つの対策をご紹介します。
1)紫外線対策も忘れずに
紫外線を浴びると大量の活性酸素が発生し、炎症などのトラブルが起きやすくなります。
それによりターンオーバーが乱れ、乾燥肌の原因にもなります。
また、紫外線ダメージで角質肥厚になると、毛穴がつまり大人ニキビの原因になります。
紫外線の強い時間の外出をなるべく避ける、日焼け止め(出来れば紫外線散乱剤のみのもの(ノンケミカル)を使用)や帽子、衣類などで紫外線対策を行いましょう。
なお、冬も紫外線対策を忘れずに行いましょう。
2)乾燥肌にならない食べ物を摂る
身体と同じように、肌はあなたが食べるものからできています。
だからこそ、乾燥肌を改善するには、スキンケアだけでなく、内側のケアから見直すべきです。
うるおいのある美肌へと導く食べ物を摂って、乾燥肌とサヨナラしましょう。
乾燥肌の改善に効く栄養素や食べ物は、たんぱく質(肉類、魚類、大豆製品、乳製品)、オメガ3系脂肪酸(アマニオイル、エゴマ湯、イワシやサンマなどの青魚など)、ビタミンA(レバー、うなぎ、ほうれん草やにんじんなどの緑黄色野菜)、ビタミンB群(B2 はレバー、豚肉、うなぎ、納豆、牛乳など、B6 はレバー、サンマやまぐろなどの魚類、卵、大豆製品)、ビタミンE(ごま、アーモンド、ナッツ類、大豆、アボカド、すじこ、あんこうの肝など)、ビタミンC(いちごやキウイなどのフルーツ、野菜など)です。
また、セラミドを含む食べ物や女性ホルモンを整える食べ物も意識して摂るようにしましょう。
セラミドは、こんにゃく、しらたき、黒ごま、黒豆、小豆、ひじき、わかめ、ごぼう、ソバ、コーヒー、紅茶、黒胡椒などの食品には豊富に含まれています。
また、米(米ぬか)、小麦胚芽、牛乳にも多く含まれています。
ホルモンバランスを整えるには、大豆食品、ゴマ、カボチャ、アボカドやナッツ類、マグロ、カツオなどがおすすめです。
乾燥肌を改善する栄養素を含む食べ物を積極的に摂り、普段の食事から乾燥対策をしましょう。
3)ストレスを溜めない
睡眠不足と同じように、過剰なストレスを受けると身体は自らを守ろうと反応します。
精神的なストレスはニキビを引き起こす要因の一つです。
入浴タイムにリラックスする、趣味を楽しむなど、自分なりの方法で、笑顔で生活してストレスを溜めないようにしましょう。
4)質のよい睡眠を十分に取る
睡眠不足も身体にとってはストレスです。
ストレスを受けると交感神経が活発になり、男性ホルモンが大量に分泌され、肌のバリア機能が低下して皮脂分泌量が増加。
その結果、ニキビが発生しやすくなります。
新しい肌へと生まれ変わるために大切な成長ホルモンの分泌は、入眠から3~4時間に活発になるといわれています。
この時間帯に深い眠りであるノンレム睡眠をとれているかどうかが、ニキビのない美しい肌へのカギでもあるのです。
質のよい睡眠を十分にとって美肌をキープしましょう。
5)適度な運動
乾燥肌の予防には、適度な運動で身体の代謝をアップすることも大切です。
無理な運動や過激な運動はストレスになって乾燥肌や酸化の原因になります。
ウォーキングやストレッチなど、適度な運動を行いましょう。
9.まとめ
乾燥肌が原因のニキビの予防と改善対策をご紹介しました。
ニキビは皮脂が過剰に分泌することが原因になります。
乾燥肌でバリア機能が低下する子が引き金となって皮脂が過剰に分泌することがあります。
また、乾燥肌でターンオーバーが乱れると皮脂が毛穴に詰まることもあります。
つまり、乾燥肌もニキビの原因になるのです。
このように思春期のニキビとは少し原因が異なるのが、大人ニキビです。
乾燥肌が原因のニキビの予防は、乾燥肌のスキンケアやエイジングケアと同じです。
また、炎症がある場合は、抗炎症効果のある成分を配合したスキンケア化粧品がおすすめです。
さらに、食べ物や睡眠などの日常生活を見直すことも大切です。
大人ニキビは乾燥肌が原因であることを理解し、適切なケアで美肌を目指してくださいね。
ニキビは皮膚科での保険治療が可能です。スキンケアだけで改善しない場合にはニキビ治療に力を入れている皮膚科を受診するのも良いでしょう。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
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