表皮は、その名のとおり、お肌のもっとも表面で目に見えるところからたった0.2mmまでのお肌の部分です。
そんな、表皮の構造は、角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4つで成り立っています。
そして、それぞれの層がターンオーバーやバリア機能に関する役割を果たすことで健やかなお肌がキープできるのです。
表皮の健康状態は、お肌の肌理(キメ)やツヤに大きな影響を与える美肌の基本ともいえます。
この記事では、そんな表皮の構造と表皮のはたらきを詳しくご紹介します。
CONTENTS
1.表皮を理解してエイジングケアに活かしたいあなたへ
「表皮の構造と役割を知って正しい保湿とスキンケアを知ろう!」をお届けします。
エイジングケアのための第一歩は、エイジングケア化粧品を理解することではなく、自分自身のお肌の仕組みと役割を知ることが大切であることを「皮膚(お肌)の構造と役割は?正しいエイジングケアのために!」でお伝えしました。
今回は、エイジングケア化粧品をはじめ、スキンケア化粧品がケアする対象である表皮の構造と役割について取り上げます。
表皮は、お肌と外部の境目、特に保湿やバリア機能、ターンオーバーを考える上で、とても大切な役割を担っています。
そして、表皮が健やかなら、お肌の肌理(キメ)が整った透明感のあるお肌、ハリやツヤのある美肌が手に入ります。
スキンケアは、表皮の構造とはたらきを知れば大きくカバーできるのです。
「表皮って何?肌のどこにあるの?」
「表皮の構造は?どんな特徴があるの?」
「表皮の役割って?肌のためにどんなはたらきをしているの?」
「なぜ、スキンケアで表皮が大切なの?理由を知りたい!」
「表皮と真皮の関係は?」
などが知りたい方は、ぜひ、続きをお読みください。
ぜひ、表皮について、ご理解いただきエイジングケアにお役立てください。
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- 表皮は、肌の表面の皮膚のことです。角質層、顆粒層、有棘層、基底層の4つの層でできた2mmのとても薄い層です。
- 表皮を構成する細胞の95%が角化細胞(ケラチノサイト)です。表皮角化細胞、表皮細胞、角化細胞とも呼ばれます。
- 表皮内のほかの細胞は、メラノサイト(色素細胞)、ランゲルハンス細胞、メルケル細胞があり、それぞれ役割があります。たとえば、メラノサイトはメラニンを作ります。
- スキンケアと関係の深い表皮の大きな役割は、バリア機能とターンオーバーです。バリア機能とターンオーバーの正常化が、スキンケアやエイジングケアの一番の目的です。
- バリア機能は、主に角質層が担っています。ターンオーバーは4つの層全体で担っています。
2.表皮の構造を知ろう!
表皮の厚さは、からだの部位で少しずつ異なりますが、平均するとたったの0.2mm。
これは、表皮の奥にある真皮の1/10程度です。
皮膚の構造は、表皮、真皮、皮下組織の3層で成り立っていますが、最も薄いのです。
そして、表皮を構成する細胞の95%が角化細胞(ケラチノサイト)です。
<皮膚細胞の構造>
「表皮」は、お肌の表面から、
「角層(角質層)」⇒「顆粒(かりゅう)層」⇒「有棘(ゆうきょく)層」⇒「基底(きてい)層」
という順に並んで構成されています。
「表皮」と一口にいっても、4つの層に分かれていますね。
<皮膚の断面図>
1)角質層
①角質層はからだや命を守る
もし、角質層を失えば、人は水分の喪失で24時間も生きることができません。
なぜなら、角質層は、人のからだを強く被覆して、水分を保持するとともに、外部からの異物の侵入を防いでいるので、それを失えば防御機能がはたらかなくなるのです。
角質は、それほど大切なのです。
そんな角質層は、およそ10~20層ほどで成り立っています。
角質層は、いわば「死んだ細胞」である「角質(角化)細胞」とその間を埋める「角質細胞間脂質」とでできています。
角質細胞が“レンガ”の役割で、細胞間脂質がその間を埋める“セメント”をイメージしていただくとわかりやすいと思います。
角層細胞は、基底層でつくられる「ケラチノサイト(角化細胞)」という細胞から変化した核のない細胞、つまり、役割を終えて間もなくお肌から剥がれ落ちる前の状態です。
角質細胞の中には、線維状のタンパク質である「ケラチン」がたくさん詰まっています。
角質細胞は、CE(Cornified envelope(コーニファイドエンベロープ)=角化外膜)と呼ばれる頑丈なたんぱく質の膜状構造で覆われ、保護されています。
②表皮の角質層が肌質を決める
肌質(肌タイプ)は、角質層の水分量と皮脂量のバランスで決まります。
肌質には、普通肌、脂性肌、乾燥肌、乾燥性脂性肌(インナードライ肌)の基本4タイプに加え、カサカサなパーツとオイリーなパーツが混在する混合肌、バリア機能が著しく低い敏感肌や乾燥性敏感肌があります。
2)顆粒層
角層の次にある顆粒層は、扁平な顆粒細胞からなる2〜3層の層です。
角質層とともに、お肌のバリア機能を発揮しますが、特徴的なのは紫外線を防御する役割があることです。
顆粒層の顆粒細胞質の中にたくさんある「ケラトヒラリン顆粒」というガラス状の粒が紫外線を強く屈折させ、 お肌の奥への浸透を防いでいるのです。
「ケラトヒラリン顆粒」には、プロフィラグリンという物質が多く含まれます。
プロフィラグリンは、角質層がつくれる段階でフィラグリンに変化します。
フィラグリンとは、たんぱく質の1種で、皮膚のバリア機能の正常なはたらきを保つとともに、皮膚の炎症を防ぐはたらきを担います。
ちなみに、アトピー性皮膚炎の患者さんでは、フィラグリンの遺伝子異常が多く見つかっています。
また、顆粒層にはお肌の中で隣り合う上皮細胞同士が密着し、お肌の中の成分が細胞と細胞の間を通過するのを防ぐ接着装置のような「タイトジャンクション」があります。
3)有棘層
次の有棘層は、表皮の4つの層の中で一番厚い層で、有棘細胞が10層くらい重なって出来ています。
有棘細胞の表面は、多くの細かい棘状に覆われていて、細胞と細胞とがしっかり結びついています。
この層の中には、「ランゲルハンス細胞」という細胞があり免疫機能に関わる細胞があります。
顆粒層には、基底層でつくられたメラニンが移送され、紫外線の透過も防いでいます。
さらに、皮膚に栄養を与えたり、老廃物の交換などの役割も担っているので、細胞間にリンパ液が流れています。
4)基底層
表皮の一番奥の基底層は、真皮と接しています。
基底層は、角化細胞の幹細胞を含む1層の基底細胞からできています。
基底層は、この幹細胞によって新しい細胞をつくり出す役割があります。
ここでつくられた細胞は基底層から有棘層に、有棘層から顆粒層に押し上げられ、それぞれ基底細胞、有棘細胞、顆粒細胞となり、最後に角質層の角化細胞になって、お肌から垢となって剥がれ落ちていきます。
この一連のサイクルが、お肌のターンオーバーです。
このようにお肌のターンオーバーは、基底層から始まっているのです。
また基底層の細胞間にはメラノサイト(色素細胞)というメラニン生成細胞があり、紫外線などから守るためのメラニン色素が生成されます。
ここからは、表皮基底膜について触れてみます。
表皮の最も奥の基底層と真皮が接している膜は、表皮基底膜と呼ばれます。
この膜は、Ⅳ型コラーゲンなどでできていて真皮としっかり結合する役割を果たしています。
3.表皮の細胞や成分を深く理解しよう
今、説明したとおり表皮の細胞は、角化細胞が95%で、それ以外は5%です。
表皮に存在するこれらの細胞や周辺の成分について詳しく説明します。
1)角化細胞(ケラチノサイト)
角化細胞は、ケラチンやセラミドの元となる脂質などをつくります。
角質細胞が、基底層で分裂し、ケラチンを産生し分化、成熟しながら表皮の上層へ移動することを「角化」(ケラチナイゼーション)と呼びます。
最近では、角化細胞がサイトカインという物質を分布することがわかってきました。
このことから、角質細胞が、角化だけではなく免疫とも深く関係している可能性があると考えられるようになってきました。
2)ケラチン
ケラチンは、角化細胞の骨格をなして、形態を保持する役割を果たします。
ケラチンは、メチオニンやシスチンなどのイオウを含むアミノ酸が主成分のたんぱく質です。
角質層ではケラチンは、フィラグリンによって凝集されて「ケラチン模様」ができます。
その後、フィラグリンは角質層の上部で分解されて天然保湿因子(NMF)になります。
天然保湿因子(NMF)は、保湿を担う大切な成分です。
これについては、後ほど詳しく説明します。
3)色素細胞(メラノサイト)
メラノサイトは、表皮の基底層にある細胞ですが、少し真皮にはみ出しています。
メラノサイトは、シミの原因となるメラニンをつくる細胞です。
メラノサイトの中にあるチロシンという物質が、チロシナーゼと呼ばれる酵素の影響を受けて、ドーパという物質になり、最終的には、メラニンに変わるのです。
実は、メラニンには、黒色のユーロメラニン(真性メラニン)と黄色のフェオメラニン(黄色メラニン)の2種があるのです。
人のお肌のメラニンは、この2種が複合しているのです。
なお、メラニンの最も大切なはたらきは、紫外線のダメージを防御することです。
日光照射後、すぐに肌が黒くなるのは、日焼け(サンバーン)でメラニンが酸化してしまうことが原因です。
一方、数日後、黒くなるのは、メラニンの増加が原因です。
これがサンタンです。
メラニンは、ほかにも活性酸素を吸収したり、金属や薬剤を取り込むはたらきを担っています。
だから、美白化粧水などで美白を行い、むやみにチロシナーゼを阻害することは、必ずしもお肌にはよいことではありません。
大切なのは、紫外線を防御して、メラニンが酸化したり過度に増えないようにすることです。
4)角質細胞間脂質
角質の中で細胞と細胞の間を埋める脂質です。
セラミドが約50%、コレステロールが約30%、それ以外には遊離脂肪酸や硫酸コレステロールが含まれます。
角質細胞間脂質は、お肌の保湿やバリア機能でも大切な役割を果たします。
これについては後ほど、詳しく説明します。
5)ランゲルハンス細胞
ランゲルハンス細胞は、有棘層に多くある樹状細胞です。
樹状細胞とは、免疫細胞のひとつで異物の侵入を察知して次の免疫細胞にシグナルを送る細胞です。
ランゲルハンス細胞は、表皮全体の細胞の約2~5%を占め、皮膚内部の状態を脳に伝えたり、細菌やウイルスといった異物の侵入を認識して免疫をはたらかせるようなシグナルを出していると考えられています。
だから、加齢や紫外線などでランゲルハンス細胞が衰えると、さまざまな肌悩みの原因になることもあるのです。
6)メルケル細胞
メルケル細胞とは、基底層にある触覚受容細胞です。
皮膚への刺激や圧力、側面からの引っ張りによる皮膚表面の変形を感知したら、神経伝達物質を分泌して、知覚神経に情報を伝える役割を果たしています。
7)ヒアルロン酸
ヒアルロン酸は、真皮の線維芽細胞でつくられる細胞外マトリクスとして有名です。
実は、あまり知られていませんが、表皮の幹細胞でもヒアルロン酸がつくられています。
ヒアルロン酸は、表皮のケラチノサイトの間に高濃度で存在しますが、表皮のヒアルロン酸の代謝が1日と速いことから、潤いを保つ以外のはたらきもあると考えられています。
それは、ケラチノサイトの表皮での上部へ移動する際に空間を確保することで、ケラチノサイトの運動性や生存をサポートすることです。
8)デルモカイン
皮膚の表皮では日常的にたんぱく質が分泌されています。
その一つにデルモカインがあります。
この分子は2004年に発見されましたが、その機能はよくわかっていませんでした。
しかし2019年、このデルモカインにお肌の保湿や抗炎症作用があるということを福井大学の宇都宮氏らの研究グループが発見しました。
詳しくは、ナールスエイジングケアアカデミー編集部ニュースの「肌のセラミドを減らす物質「デルモカイン」とセラミドを増やす方法」で取り上げています。
4.表皮の大切な役割
1)表皮の役割とスキンケアの関係
以上のように、表皮はお肌を健やかに維持するために、細胞と細胞を取り巻く角質細胞間脂質などと協力してさまざまなはたらきをしています。
3章の説明では、聞きなれない用語もあって少し難しかったと思いますが、表皮のはたらきを簡単にまとめると次のとおりです。
- 外界から「からだを保護する」こと
- 病原菌や有害な物質の侵入を防ぐこと
- 紫外線や熱などを防ぐこと
- 体内の水分や養分の喪失を防ぐこと
- 潤いを維持すること
これらがうまくはたらかないとお肌の老化も早く進みます。
ここからは、その中でもスキンケアやエイジングケアと関係の深い、
◎バリア機能
◎ターンオーバー
という観点で表皮の役割を取り上げていきます。
エイジングケアの基本は、清潔、保湿と紫外線ケアである、とよくいわれるのは、表皮を健やかに維持するための基本機能であるバリア機能とターンオーバーがこの3つと深く関わっているからです。
エイジングケア化粧品やUVケア製品などのスキンケア化粧品も、この2つを維持するために存在するといえます。
2)表皮のバリア機能とは?
<表皮のバリア機能>
若々しく健やかなお肌には、自らの力で保湿成分をつくり、角質層内に水分を蓄える力があり、そのおかげでバリア機能が保たれています。
このはたらきを担うのが、次の3つです。
- 天然保湿因子(Natural Moisturizing Factor ;NMF)
- 角質細胞間脂質
- 皮脂膜
これを保湿の3大要素または3大因子と呼ぶこともあります。
①天然保湿因子(NMF)の役割
角質細胞内にある「天然保湿因子(NMF)」は、とても大切な成分です。
- アミノ酸類(40%)
- ピロリドンカルボン酸(およびその塩)(12%)
- 乳酸塩(12%)
- 尿素(7%)
のほかミネラル塩類、有機酸(およびその塩)といった、低分子の成分で組成されています。
ピロリドンカルボン酸は、アミノ酸の代謝物なので、NMFの半分以上がアミノ酸系の成分です。
天然保湿因子(NMF)には、角質層の中で水分を保持する役割があり、潤いを維持するための大切な成分です。
②角質細胞間脂質
先ほどもお話したとおり、角質細胞同士をつなぐのが「角質細胞間脂質」で、セラミドやコレステロールといった成分が含まれています。
角質細胞間脂質はお肌の中の水分を留める役割があり、天然保湿因子を安定させています。
特に、セラミドは、細胞同士をつなぐ役割に加えて、最も水分保持力の強い水分をはさみ込むタイプの成分で、お肌の保湿成分としてバリア機能の中心的役割を担っています。
セラミドは、「スフィンゴ脂質」という特殊な脂質の1つですが、脂質なのに水となじみやすい「親水基」を持っています。
角質細胞間脂質は、細胞をレンガブロックに例えると、レンガブロックを固定するセメントのような役目をしています。
これが何重にもなったものがラメラ構造です。
つまり、角質細胞間脂質によって、細胞同士が剥がれないようにすることで、角質層は健全な層構造を形成し、水分の蒸発を防ぐことができるのです。
また、この角質細胞間脂質は、それ自体が保湿成分としてはたらいています。
③皮脂膜
最後に、「皮脂膜」は、皮脂腺から分泌される皮脂に汗腺から分泌される汗などの水分が混ざってできたものです。
皮脂膜は、皮脂に含まれるコレステロール、リン脂質などの「天然の乳化剤」によって乳化され、保湿クリームになります。
つまり、自分で作っている「天然の保湿クリーム」なのです。
この皮脂膜のおかげで、お肌の表面の水分の蒸散を防ぐことができます。
このように、お肌にもともと備わった「天然保湿因子(NMF)」、「角質細胞間脂質」、「皮脂膜」が充分にある状態が、理想的なバリア機能を保っているということになります。
バリア機能についての詳しい情報は、
こちらをご覧ください。
3)肌表面とpH値の関係
<表皮の表面のpH値と肌状態>
バリア機能が十分な場合は、アミノ酸が角質に安定して留まりますので、お肌のpH値は弱酸性です。
皮膚常在菌のバランスも整うので、肌荒れ・にきび・吹き出物もできにくい状態です。
逆に、バリア機能が低下するとお肌の乾燥の原因になります。
さらにひどくなると、敏感肌にまでなってしまうこともあります。
この場合、お肌は弱アルカリ性になっているケースが多いのです。
角質層は、表皮の最上部のたった0.02mmの薄い部分ですが、このようにとても大切なバリア機能を担っているのです。
保湿による乾燥肌の改善が大切なことはこれでよく分かりますね。
なお、皮膚常在菌と敏感肌の関係については、「敏感肌では皮膚常在菌の1つ表皮ブドウ球菌が少ない!改善法は?」をご覧ください。
4)ターンオーバーの役割
ターンオーバーについては、少し触れましたが、基底層でできた細胞が有棘層に移動し、有棘層から顆粒層に押し上げられ、最後に角質層の角化細胞になって、お肌から垢となって剥がれ落ちていく一連のプロセスです。
また、その期間を含める場合もあります。
表皮が健やかな状態であれば、20代ではターンオーバーの期間は28日(4週間)といわれています。
しかし、30代、40代、50代と年齢が進めば、ターンオーバーは遅くなっていきます。
目安としては、【 年齢 × 1~1.5 】程度です。
角質層は、ターンオーバーが遅くなると角質肥厚になる場合もあります。
そんな場合は酵素洗顔やピーリングなどで、角質ケアも必要になります。
このターンオーバーは、遅くなりすぎることも問題ですが、促進してしまうことも問題です。
たとえば、毛穴の黒ずみや角栓などは、ターンオーバーが早すぎる場合でできてしまいます。
だから、ターンオーバーは正常な状態がよい状態なのです。
これは、バリア機能が正常であればターンオーバーも正常にはたらくことも多いので、両方を意識したスキンケアが必要なのです。
ターンオーバーについては、
こちらをご覧ください。
5.表皮の保湿とスキンケア
1)スキンケアの基本
スキンケアの基本は、次の3つです。
①クレンジングや洗顔の基本
メイクをクレンジングでしっかり落とすことや古い皮脂をしっかり落とすことで肌を清潔に保つことが、表皮の角質のケアの第一歩です。
毛穴汚れをしっかり落とせるクレンジング料、洗顔料を使いましょう。
一方、強すぎるクレンジングや洗顔は角質層にダメージを与えます。
だから、正しい方法でクレンジングを行うこと、洗顔を行うことは表皮の角質の健康にとても大切なのです。
表皮の角質層は年齢とともに弱くなるので、エイジングケア世代になればアミノ酸系界面活性剤や弱酸性界面活性剤など、優しいクレンジング料や洗顔料がおすすめです。
エイジングケアを意識したクレンジングのタイプとしては、クレンジングミルク、クレンジングジェル、クレンジングクリームがおすすめです。
敏感肌でも使えるクレンジング料ならなお安心です。
②保湿の基本
スキンケアアイテムによる保湿は、化粧水、美容液、乳液、保湿クリーム、美容オイルなどです。
最近では、オールインワンジェルやオールインワンゲルなども登場しています。
高保湿成分が配合されたものを選びましょう。
角質層のスキンケアにオススメの保湿成分としては、グリセリンやナールスゲン、アミノ酸などの水分を吸着する成分(ヒューメクタント)があります。
また、コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸、プロテオグリカンなどの水分を抱え込む成分があります。これらはもともと肌の真皮の成分ですが、化粧品としては表皮にとどまって保湿する役割を発揮します。
さらに、ワセリンやシアバター、スクワランオイルなどの油溶性のエモリエントがあります。
これらは、表皮の皮脂膜と近いはたらきで水分の蒸散を防ぎます。
ほかにも、ナイアシンアミドや両親媒性ビタミンC誘導体3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸は、セラミドを作るはたらきがあるので、特におすすめです。
保湿化粧品の選び方は、次の記事を参考にしてください。
③紫外線対策の基本
紫外線対策の基本は、日焼け止めを塗ることですが、衣類、サングラスなどファッションで紫外線対策することも大切です。
特に、皮膚の薄い目元や口元(Oゾーン)の角質層は繊細です。
目元はUVカットサングラスを使って紫外線をブロックすることが大切です。
また、ブルーライトや近赤外線がスマホから出ていることがわかっています。
最近では、これらの有害光線を防ぐアイケアメガネも登場しているので、上手に活用しましょう。
また、外出後にビタミンACEを含む食べ物を摂ったり、ビタミンA誘導体(レチノール、レチノイン酸トコフェリル)、ビタミンC誘導体、ビタミンE誘導体を含む化粧品を使うことで、紫外線のアフターケアが可能です。
2)年齢に合った角質層のスキンケア
年齢を重ねるとどんな肌質であっても誰もが角質層の水分量、皮脂量が減っていきます。
また、角質層にあるほかの保湿成分も減っていきます。
だから、年齢を重ねるほどにていねいな保湿を行うことが大切なのです。
それがエイジングケアであり、肌トラブルを防ぐ予防美容です。
そんな年齢別のエイジングケアは、次に記事も参考にしてください。
*60代・70代も大切!エイジングケア化粧品の選び方と使い方
3)季節に合った表皮の保湿ケア
表皮のスキンケアや乾燥肌対策は、季節性も意識することが大切です。
季節別の乾燥肌対策は次の記事を参考にしてください。
*春の肌トラブルや肌悩みはスキンケア&エイジングケアで解消!
*夏の肌トラブルや肌悩みはスキンケア&エイジングケアで解消!
*秋(9月・10月・11月)に気になる乾燥肌!予防・改善の対策とは?
*冬(12月・1月・2月)の乾燥肌対策は保湿とエイジングケア
6.まとめ
表皮の構造と役割について広くご紹介しました。
お肌の保湿やバリア機能を担っている表皮の構造と役割について、ご理解いただけたと思います。
表皮は、バリア機能などで外界の刺激や紫外線から、わたしたちのからだを守り、一定期間で皮膚細胞の新陳代謝(ターンオーバー)を行っています。
そんな表皮はスキンケアや日常生活でしっかり守ることが大切です。
表皮が健やかに維持されていることが、スキンケア化粧品によるエイジングケアの効果も生きてくるといえます。
幸いなことに、表皮のバリア機能はスキンケアやエイジングケア化粧品での対策が可能ですが、バリア機能の正常化を意識した日常生活も含め、表皮をイキイキした状態に保つように心がけましょう。
この記事「表皮の構造と役割を知って正しい保湿とスキンケアを知ろう!」が、エイジングケア世代の皆様のお役に立てば幸いです。
<参考書籍>
*あたらしい皮膚科学 第3版(清水宏 著、中山書店)
<本気のエイジングケア化粧品が試せる「ナールストラベルセット」>
表皮の角質層の保湿ができるエイジングケア化粧品が手軽にお試しできます。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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