爪は、手のお肌が角質化したもの、つまり、手のお肌の一部です。
爪は、もちろん老化するので、エイジングケアも大切です。
また、ネイルなどは、ファッションの一部にもなっていますが、爪のしくみの知識なしでやっては危険なことも!
この記事では、そんな爪のしくみの基本と病気やトラブル、シワなどのケアについて幅広く紹介します。
CONTENTS
1.爪のケアを気にするあなたへ
今では、爪はマニキュアやジェルネイルでいろいろなカラーやデザインを楽しむことができ、女性にとってファッションの一部になっています。
女性がファッションを楽しむのはよいことですが、爪を守るケアやトラブルを防ぐケア、また老化を防ぐためのエイジングケアは意識できているでしょうか?
爪は、手肌の一部で、お肌と同じで乾燥もすれば老化も進みます。
そんな爪は、その構造やしくみを理解すればケアをすることが可能です。
また、爪も縦線や横線、凹凸など特有のトラブルもあります。
さらに、爪は身体の健康状態を表すこともあります。だから、チェックすることで健康状態も確認できるのです。
この記事では、爪のしくみやはたらき、構造、シワなどのケアの方法、乾燥の対策などを幅広くご紹介します。
「爪のケアで気をつけることって?ポイントを教えて!」
「爪と手肌のケアの関係って?」
「爪の乾燥の対策は?保湿ケアを知りたい!」
「爪の凸凹が気になるけどどうすればよいの?改善方法を知りたい!」
「爪の色が変わってきたけど病気なの?病院に行った方がよいの?」
などが気になる方は、ぜひ、続きをお読みくださいね。
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- 爪はお肌が角質化したもので、その成分は硬いケラチン(硬ケラチン)です。骨のようなカルシウムではないのです。
- 爪を生み出しているは、爪の付け根にある爪母です。これをしっかり守り老化を防ぐことが爪のエイジングケアでは大切です。
- 爪は、肌と同じように水分を含んでいるので乾燥します。手肌のケアの際に一緒に保湿することで、乾燥対策を行いましょう。
- 爪のトラブルには、二枚爪、縦ジワ、横の線、凹凸などがあります。乾燥、栄養不足、ストレス、物理的なダメージが主な原因です。また、病気の場合もあります。
- 爪の色は、白色、黄色、緑色、黒色に変わることがあります。爪の病気や全身の病気の可能性があるので、早めに皮膚科などを受診しましょう。
2.爪のパーツや構造を知っておこう!
実は、爪と一口にいっても、あらゆる部位に名前があります。
しっかり理解するためにも、また、エイジングケアを行うためにも、名前と基本的な役割を覚えておきましょう。
1)爪甲(そうこう)
いわゆる「爪」と呼ばれるパーツです。爪の表面全体を指します。
指の背面にあって半透明で平板状です。
2)爪先(そうせん)
爪甲の一番先の部分です。
乾燥によって、折れたり、はがれたりしやすい部分です。
切ったり磨くなどのケアを心がけ、守ることが大切です。
3)爪床(そうしょう)
爪甲の裏側にあり、皮膚に密着している薄いピンク色の皮膚です。爪の色と思っているのは、爪床の色です。
4)爪郭(そうかく)
爪甲の両側にあり、爪を囲んで支えている少し盛り上がった皮膚です。
5)爪半月(そうはんげつ)
爪甲の根元にある半月状あるいは三日月状の白っぽい部分です。
生まれたばかりの新しい爪で、まだ角質化が進んでいないため、水分が多いのが特徴です。
爪半月の出現する割合は、第一指(親指)が最も多く、第五指(小指)が最も少なくなります。
また、乳児での出現頻度は低く、20歳前後でピークとなり、その後エイジングで低下していきます。
この爪半月が乳白色なのは、水分含有量が多いためです。
6)爪上皮(そうじょうひ)
一般には、甘皮と呼ばれます。爪の根元にある薄い皮膚です。
新しくできたばかりの爪甲を守っています。乾燥してしまうと、「ささくれ」ができるのもこの部分です。
7)爪根(そうこん)
爪甲の根元で、皮膚との境目に入り込んでいる部分です。
8)爪母(そうぼ)
爪根部にある新しい爪をつくり出すところです
爪母は、爪母細胞の集合体です。それが細胞分裂をして増えることで新しい爪に押し出されるようにして爪は指先へと伸びていきます。
爪母が傷つくと正常に細胞分裂ができなくなって、爪に異常をきたすことがあります。
9)爪溝(そうこう)
爪床と爪郭の間にある爪を支える溝です。爪の通り道ともいえる部分です。
3.爪のはたらきや成分などを理解しよう!
1)爪のはたらき
爪は、手指で0.3mm~0.8mmの厚さがあって、肌より硬い性質があります。
適度に湾曲し、指先に均などに力を伝えることで触覚が鋭敏になり、細かな作業や触れるものを認識するはたらきがあります。
また、足の爪では、親指である母趾に全体重の40%がかかりますが、この力を分散して足の指を保護するはたらきがあるのです。
2)爪って何でできているの?
「爪って一体、何でできているの? 軟骨?」
「カルシウムをしっかり摂っているのに、弱いままなのはどうして?」
という疑問を持たれたことはないでしょうか。
実は、爪は皮膚の角質が硬くなってできたもので、角質細胞でできています。
その主な成分は髪の毛と同じで、「硬ケラチン」(ハードケラチン)というたんぱく質です。
つまり、お肌の延長にあるものです。
ただ、お肌とは違って、硬ケラチンは腐ったり溶けたりしないので、人がミイラ化しても爪は残るのです。
もちろん、そんな爪にとってもエイジングケアは大切です。
健やかで美しい爪は、透明感のあるピンク色です。
実は、この色は、爪の血管の色が爪を通して見えているだけで、本来、爪は無色透明です。
爪の裏側にあるお肌の健やかな血管と健やかな無色透明の爪が、透明感のあるピンク色をもたらしているのです。
爪の透明感もお肌の透明感と同じで身体や肌の健康によってもたらされています。
3)爪のエイジングケアの要!爪母と甘皮って?
①爪母のはたらきと爪のケア
爪をつくっているのは、甘皮の下の「爪母(そうぼ)」。
健やかで美しい爪をつくるのは、この爪母が正しくはたらくことが大切です。
爪母には、新しい爪をつくる細胞「爪母細胞」が集まっています。
爪母細胞が細胞分裂を繰り返し、新しい爪が生まれます。
そして、新しい爪が押し出す力で爪先が伸びるのです。
しかし、爪母が老化したり、傷ついてしまえば、正常に細胞分裂できなくなります。
もちろん、お肌の老化と同じでエイジングで爪母細胞は衰えます。
その結果、正常な爪が生えてこないリスクが高まるのです。
そのため、爪のエイジングケアは、爪母をしっかり守ることが基本になるのです。
②爪のケアには甘皮も大切
もう1つ大切なのは、甘皮のエイジングケア。
甘皮は、爪母や爪母がつくる新しい爪を、外部の刺激から守っています。
甘皮が正常なら、健やかな爪が育ちます。
しかし、甘皮を取ったり、傷つければ、健やかな爪が育たない場合も。
甘皮のエイジングケアも大切なのです。
マニュキアの際にネイルカラーの輪郭をはっきりさせたい場合、甘皮をはがすことがありますが、爪を傷めてしまうリスクになります。
これは爪の健康のためには控えることをオススメします。
4)爪の成長は?
手の爪の成長する速さは、小指以外は一般成人で1日0.1mm程度。小指は、0.08mm程度。
1カ月では、約2.5mm~3mmです。
足の爪の成長の速さは、手の爪の半分程度です。
新陳代謝が活発な青年期までは早く伸び、成人後では年齢とともに遅くなるようです。
特に、50代を過ぎるとその傾向が顕著になります。
また、利き手の方が速かったり、冬より夏の方が速かったりも。
このような成長を繰り返し、爪全体が生え変わります。
そのサイクルは、個人差はありますが、成人で約5~6カ月です。
何らかの原因で、爪母が傷ついたり、異常を来した場合、色や形状の変化した爪の場合は、このサイクルに支配されるので、5~6カ月は消えないのです。
爪のエイジングケアを考える場合は、このサイクルも意識しておくことがポイントです。
4.爪って乾燥するの?ケア方法や対策は?
爪は、皮膚が角化したものなので、お肌ほどではありませんが、水分を含んでいます。
その量は、通常8~15%程度と言われています。
甘皮に近い、爪の生え始めの部分は水分が多く、爪先へ行くほど少なくなります。
また、お肌同様、夏より冬場に乾燥しやすく、爪が割れやすくなります。
さらに、爪の乾燥は、ささくれ(さかむけ)や二枚爪の原因にもなります。
そのため、爪のエイジングケアの基本は、お肌同様、保湿による乾燥対策です。
爪と爪周りの皮膚を、しっかり保湿をして、乾燥を防ぐことが大切です。
ハンドクリームや保湿クリームは、手だけでなく、爪と爪の周りにもしっかり塗りましょう。
保湿成分としては、スクワランなど美容オイルで使うエモリエント成分やシアバター、ワセリンなどがおすすめです。
また、爪の周りには、セラミドやコラーゲン、ヒアルロン酸などもおすすめです。
また、マニキュアを除光液で落としたあとは乾燥しやすいので、特にしっかりケアすることが大切です。
このように手肌の乾燥の予防や改善は、爪も含めて考える必要があるのです。
5.爪のトラブルや変形と対策
1)二枚爪
比較的多い爪のトラブルです。
二枚爪の主な原因は、爪の乾燥や物理的なダメージです。
だから、水仕事をよくする主婦、美容師、料理人などに多く起こります。
また、爪切りでダメージを与えたり、マニキュアの除光液をよく使う人も乾燥で二枚爪のリスクが高くなります。
さらに、エイジング、冷え症から起こる血行不良、ストレス、爪の栄養不足も悪影響を与えると考えられています。
爪は上から背爪(はいそう)、中爪(ちゅうそう)、腹爪(ふくそう)の三層の構造ですが、今、挙げたことが原因で、層と層の間に空気が入ることで、背爪や中爪が剥がれて二枚爪になってしまうのです。
二枚爪の予防や改善は、まず乾燥対策が基本です。
マニキュアをよく塗る方は、ハンドクリーム以外でもキューティクルオイルなどを使って、保湿をしましょう。
また、爪切りを使わず、やすりで爪を削ることで物理的なダメージを軽減することも二枚爪の予防や改善に役立ちます。
さらに、日常の生活習慣を見直してアンチエイジングを意識することも大切です。
特に、食べ物のバランスは大切です。たんぱく質を中心に、炭水化物、脂質、ビタミン類、ミネラルをバランスよく摂るようにしましょう。
食べ物については、次の記事を参考にしてください。
2)爪の縦ジワ
お肌のシワと同じように、爪に縦のしわ(すじ)が目立つことがあります。
これは主にエイジングが原因です。
また、睡眠不足や栄養不足、ストレスなどが原因で起こることもあります。
爪の縦ジワは、保湿で乾燥対策することが予防の基本です。
また、軽くやすりで磨けば、少しは目立たなくなるので気になる方は試してみましょう。
ただし、ダメージを与えないように注意しましょう。特に、「爪母」にダメージを与えないようにすることを意識しましょう。
3)爪の横すじ
爪の横すじ(しわ)は、甘皮のケアが失敗したり、体調不良、栄養不足、ストレスで爪母の健康状態が悪いことが原因で起こります。
また、爪に大きな物理的ダメージを受けた場合や、爪の周囲の湿疹などが原因で横すじができてしまうこともあります。
さらには、手湿疹や慢性爪囲炎でも起こることがあります。
爪の横すじの予防や改善対策は、身体の栄養状態をよくすることが基本です。バランスのよい食生活や十分で質の高い睡眠が大切です。
食生活については、二枚爪でもご紹介した記事を参考にしてください。睡眠については、「美肌は、睡眠中のホルモンによってつくられるってホント!?」を参考にしてください。
4)爪の凹凸(でこぼこ)
爪のでこぼこや割れなどは、主に乾燥が原因です。爪の乾燥は、栄養不足や爪の水分不足・油分不足などによって引き起こされます。
年齢やストレス、間違った爪の手入れなど、ほかにもさまざまな原因が考えられます。
でこぼこしているからといって、爪の表面にやすりをかけて磨いても、ひとまず応急措置としてはよいのですが、削りすぎは禁物。
栄養不足などの根本的な原因改善が大切です。
5)爪が割れる
爪先だけが割れている場合は、割れた根元まで切ってしまいましょう。
もったいないからとそのままにしていると、引っかかって亀裂が大きくなってしまうことがあります。
爪切りを使う時は亀裂が大きくならないように、少しずつ切るようにしてください。
奥まで割れていて切れない場合は、ネイルサロンで補修してもらうことがおすすめです。
どうしてもすぐにネイルサロンに行けないという時は、応急処置として、ネイル専用の接着剤「ネイル用グルー」を使って爪を保護する方法があります。
6)その他の爪の変形と病気の関係
爪甲の肥厚がある場合は、感染症で爪甲下の角質増殖が起こっている可能性があります。
スプーン爪は、上を向いて凸型に弯曲している爪が、爪甲の支える力より爪甲への加重が大きくなって扁平爪になった後に起こります。
また、ばち状指は指趾末節部の容積が増えることで起こります。
6.爪の色の変化と病気の関係
ここでは、爪の色の変化と病気の関係についてご紹介します。
爪の色が変わるのは、爪が細菌や真菌に感染した場合や全身の病気などさまざまです。
爪の色が変わった場合は、早めに皮膚科などを受診することをオススメします。
1)白くなる
爪甲が白濁する主な原因は、爪白癬です。他には、肝硬変、腎障害の場合でも爪が白くなることがあります。
爪甲の横に走る白線は、低アルブミン血症、ヒ素中毒、亜鉛欠乏症などが原因で目立つことがあります。
2)黄色くなる
除光液を使いすぎることで、爪が黄色くなることがあります。
その他では、爪白癬やカンジダ菌に感染していることで爪が黄色くなることがあります。
3)緑色になる
緑膿菌の感染などで爪の色が緑になることがあります。
この場合は、緑膿菌に対する抗菌力のある治療薬で適切に治療すれば消えます。
4)黒くなる
爪が黒くなるのは、メラニン色素の増加、色素性母斑、血液が溜まって腫瘤状となった血種が主な原因です。
他には、爪白癬などの真菌感染、抗腫瘍薬やミノサイクリンという抗菌薬を飲んでも起こることがあります。
さらに、特に注意したいのは、悪性黒色腫(メラノーマ)などでも爪が黒くなることです。
もし、黒い幅が広くなったり、色が濃くなったりすれば悪性黒色腫(メラノーマ)の可能性があるので、すぐに皮膚科を受診しましょう。
7.まとめ
爪のしくみと構造について、理解できましたでしょうか?
また、ケア方法についてはいかがでしょうか?
爪もお肌の一部であり、老化も起こるため、エイジングケアも必要です。
そして、その基本は、やはり保湿。
ハンドクリームや保湿クリーム、あるいは爪専用のクリームなどでしっかりエイジングケアを行いましょう。
手肌と同じようにしっかりとケアを行いましょう。
もちろん、爪もお肌のエイジングケア同様、食生活を中心とした内側からのエイジングケアが大切であることは、お忘れなく。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
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