いま巷で話題となっている白玉点滴。
この美容治療で使われる主成分が「グルタチオン」です。
グルタチオンは細胞を活性酸素から保護する役割を持つ抗酸化物質で、高い抗酸化作用、メラニン生成を抑制する美白作用、肝臓の解毒作用など、お肌とからだにとってなくてはならない存在です。
今回は、白玉点滴とグルタチオンの効果をご紹介します。
CONTENTS
1.いま巷で話題のグルタチオンの「白玉点滴」ってなに?
「話題の白玉点滴の主成分「グルタチオン」の効果に迫る!」をお届けします。
美容好きの女性ならご存じかと思いますが、いま話題の「白玉点滴」。
どんな効果があるのか気になりますよね?
別名「ビヨンセ注射」「美白注射」「白玉注射」とも呼ばれていますが、主成分は美白化粧品やエイジングケア化粧品に欠かせない「グルタチオン」。
お肌のシミの美白治療として美容皮膚科や美容医療外科などの医療機関で行われる医療行為で、グルタチオンをからだに点滴や注射で注入することで、内側からの抗酸化作用やメラニン生成を抑制する効果を高めます。
また、高い抗酸化作用で、お肌だけでなくからだの酸化を防ぐ効果もあるといわれています。
この美容法は、効果が得られるまでには数回の施術が必要とのことで、クリニックによって成分の配合量、金額、1回に注入できる量もさまざまとなっています。
高濃度のビタミンCやアミノ酸をプラスして行われる方法もあります。
また、白玉注射の場合は約5~10分程度、点滴の場合は約20~30分程度の時間をかけて行われます。
当然、1回の注入量が多い点滴のほうが、クリニックに通う回数は少なくて済みます。
白玉点滴については、テレビや雑誌、SNSなどで芸能人やモデル、美容家、美容ブロガーさんが、美容皮膚科や美容医療外科でこの治療を受けていることを紹介していますよね。
この治療法で、エイジングケア世代の女性にとって、お肌のくすみを解消して、白いお肌の透明感が戻ってきてくれるのは憧れともいえます。
また、白玉点滴には、疲労回復、解毒作⽤、⼆⽇酔い改善、肝機能改善も期待されます。
今回のナールスエイジングケアアカデミー編集部ニュースでは、この白玉点滴で使われる「グルタチオン」に一体どんな効果があるのか、また、グルタチオンを増やすエイジングケア化粧品や食べ物についてもご紹介します。
2.白玉点滴の主成分「グルタチオン」を解剖!
1)グルタチオンが持つ効果って?
グルタチオンは私たちのからだの中にある、生命を維持するために欠かせない物質で、グルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸から構成されているトリペプチドの1つです。
グルタチオンも年齢とともに体内での産生が減少するため、肌荒れや代謝の低下、疲れ、肝機能の低下、お肌の老化を進めるリスクがあります。
だから、日常生活の過ごし方や食事のとり方を工夫して、グルタチオンが減るのを予防します。
グルタチオンには主に4つの効果があります。
- からだの酸化(サビ)予防
- 美白作用
- 肝臓の解毒作用
- アレルギーや喘息、目の病気などの予防効果
ほかにも、生体恒常性の維持、過酸化水素を還元して無毒化する作用、ビタミンCを還元して再生するはたらき、酵素の補酵素としてのはたらきもあります。
2)グルタチオンはからだの酸化(サビ)を予防してくれる
グルタチオンには活性酸素の除去効果があります。
活性酸素が体内で過剰に増える要因として、喫煙、紫外線を浴びる、ストレスなどがあげられます。
これらの積み重ねで、お肌やからだが酸化します。
そのほかに、呼吸で取り入れた酸素のうち約2%が活性酸素に変化します。
活性酸素が細胞を覆っている脂質の膜と結びつくと過酸化脂質となり、これが細胞内での障害を引き起こしたり、動脈硬化や高血圧といった生活習慣病を引き起こしてしまうのです。
また、お肌の皮脂の酸化によっても過酸化脂質は蓄積します。
だから、表皮や真皮がダメージを受け、お顔のたるみや目元のたるみ、ほうれい線、マリオネットライン、ゴルゴライン、二重あご、目の下の黒くま、たるみ毛穴などを引き起こす原因ともなっています。
グルタチオンは、この活性酸素による過酸化脂質を抑制する作用があるので、生活習慣病やお肌の老化予防に一役買っています。
だからグルタチオンを減らさないためには、日焼け止めやUVカットのサングラス、UVカット効果のある洋服や手袋、帽子、日傘などのアイテムで、紫外線対策をしっかりすることが大切です。
また、喫煙を避ける、十分な睡眠をとるといった、アンチエイジングを意識した日常生活を過ごすようにしましょう。
3)グルタチオンはメラニンの生成を抑制して美白に
グルタチオンが美白に果たしている役割は2つ。
1つ目は、メラニン生成を抑制する効果と増やすはたらきがあります。
「え?なにそれ?」と思われたかもしれません。
メラニンには、黒色メラニンと肌色メラニンの2種類があります。
黒色メラニンは、名前のとおり、お肌を黒くしたり、シミ、炎症後の色素沈着や肝斑を引き起こします。
肌色メラニンは、お肌の自然な白さを引き出す役割をしています。
グルタチオンは、黒色メラニンの生成を抑制しますが、肌色メラニンの生成を増やすサポートをしているというわけです。
2つ目は、ビタミンCを還元して、その作用を強化するということです。
そのおかげで、ビタミンCのはたらきがアップし、乾燥肌やくすみ、たるみなどのお肌の老化や、大人ニキビ、赤ら顔(酒さ)、毛穴の開きを改善します。
4)グルタチオンは肝臓の解毒作用を助ける
体内の有害物質は、肝臓内に多数存在しているグルタチオンによって体外へ排出されます。
つまり、グルタチオンが肝臓の解毒作用が正常にはたらくのを助けているといえます。
たとえば、二日酔いの原因のアセトアルデヒドを無毒化するので、二日酔いを防ぐことができるのです。
体内のグルタチオンが減少すると、細胞での解毒作用も低下して、細胞のはたらきが阻害されるため、お肌だけでなくからだ全体の老化や不調につながります。
5)アレルギーや喘息、目の病気などの予防効果
グルタチオンは、免疫力を高めて、アレルギーや喘息などを抑える効果を持っています。
また、目の病気を予防する効果もあります。
グルタチオンは目の水晶体や角膜にも多く存在するので、白内障など目の老化、角膜潰瘍や角膜炎などの角膜疾患の予防や進行を抑えるはたらきがあります。
<参考記事>
*メラニン色素を減らすだけの美白は危険!役割と増やさない方法
3.グルタチオンの白玉点滴を詳しく知ろう!
1)グルタチオンは医療でも使われる
①医療用医薬品としてのグルタチオン
グルタチオンは、フリーラジカルや活性酸素から細胞を守る抗酸化のはたらきから、医療用医薬品として「妊娠悪阻、晩期妊娠中毒、慢性肝疾患、放射線による白血球減少、宿酔、口腔粘膜の炎症」の治療に使われます。
また、「初期老人性白内障、角膜潰瘍、角膜上皮剥離、角膜炎」の点眼薬としても使われます。
②グルタチオンの点滴注射はさまざまな病気へ応用
また、最近の研究で、パーキンソン病の患者さんでグルタチオンが減っていることがわかり、日本でも補完代替医療の一つとして、治療に応用され始めています。
ほかにも、抗がん剤による神経障害、多発性硬化症、線維筋痛症、アレルギー性疾患、気管支喘息、脂肪肝などの慢性肝疾患、慢性疲労症候群レビー小体型認知症などの治療には、自費診療の点滴として使われることもあります。
2)グルタチオンの白玉点滴・注射の美肌効果
最初にご紹介したことと重なりますが、グルタチオンの白玉点滴の美肌効果には、美白やエイジングケア効果があります。
また、白玉注射は、ほかのさまざまな美容医療と組み合わせて治療を受けることができるというメリットがあります。
たとえば、ビタミンCと一緒に毛穴の黒ずみやたるみ毛穴のケアに使ったり、ダーマペンと白玉注射を同時に行うことも可能です。
また、白玉注射とマッサージピールを同時に行うこともできます。
3)グルタチオンの白玉点滴のメリットは?
まず、副作用が非常に少なく、安全性が高いことがグルタチオンの白玉点滴のメリットです。
また白玉点滴は、施術時間がたった20~30分で済み、ダウンタイムもほぼありません。
だから、施術後、メイクも可能です。つまり、気軽に受けることもメリットになります。
さらに、グルタチオンの白玉点滴のメリットは、即効性が期待できることです。
白玉注射で血管内に直接薬剤を注入することにより、有効成分が短時間で確実に肌に届きます。
そのため、即効的な美白効果が期待できます。
4)デメリットや副作用・注意点は?
グルタチオン点滴は、副作用のほとんどない安全な治療法ですが、注射としてからだに針を刺すという点から痛みをともなうことがあります。また、血管痛があることも。
これがグルタチオン白玉注射のデメリットです。
副作用としては、まれに頭痛と吐気・嘔吐があります。
ほとんどは一過性で、点滴注射を中止することですぐに改善します。
また、ごく稀に特定の遺伝的素因を持った方が摂取した場合、低血糖を引き起し、冷や汗、手足の震えなどの症状が報告されています。
腎障害がある方、アレルギーや持病がある方は、施術前に医師と相談しましょう。
5)グルタチオン白玉点滴の費用は?
グルタチオンの白玉点滴の費用は、自由診療のため美容クリニックごとに施術料の値段に幅があります。
おおむね、1回4,000円くらいから10,000円以内です。
継続した美白効果を得たい場合は、1~2週間に1回の施術を6~10回と継続することが必要です。
このように、継続的な治療が必要なので、上手にクリニックを探しましょう。
<参考記事>
4.エイジングケア化粧品成分で増やすグルタチオン
1)ナールスゲンはグルタチオンを増やす
グルタチオンは、エイジングケア化粧品成分のナールスゲンによって増えるという実験データがあります。
ナールスゲンは、真皮にある線維芽細胞を活性化して、ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチン、HSP(ヒートショックプロテイン)47、HSP70を増やすことが実験からわかっています。
これらに加えて、表皮でグルタチオンを増やすこともわかり、お肌が酸化するのを防ぐだけでなく、お肌が自ら潤ってハリやツヤのある素肌になるのをサポートしています。
だから、エイジングケア化粧品でグルタチオンを増やすなら、ナールスゲン入りのアイテムがピッタリです。
「ナールスピュア」は、ビタミンC誘導体APPSやビタミンE誘導体の成分も配合されているので、高い抗酸化作用が得られるアイテムです。
<参考記事>
*HSP(ヒートショックプロテイン)でシワやほうれい線が予防できる!
*シミを予防するHSP(ヒートショックプロテイン)の効果とは?
2)2020年秋ナールスピュアがリニューアル
このナールスピュアが、2020年秋にリニューアルしました。
両親媒性ビタミンC誘導体の「3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(セラミドプロモーター)」、シワ改善をはじめ美白と肌荒れ改善の医薬部外品の有効成分としての承認を受けている「ナイアシンアミド」、NMF(天然保湿因子)の成分でお肌の水分を吸着して保湿効果を発揮するヒューメクタントである「ピロリドンカルボン酸ナトリウム(PCA-Na)」を追加しました。
セラミドプロモーターには、ビタミンC誘導体の中で唯一、セラミドを増やすはたらきがあります。
もちろん、ほかのビタミンC誘導体と同じく抗酸化作用、コラーゲンを増やすはたらき、メラニンを抑えるはたらきがあります。
ナールスピュアはこの3つを加えてリニューアルされたのです。
さらに、香料・着色料・石油系界面活性剤、アルコールなども含まないアルコールフリー化粧水は変わりません。
どんな肌質の方でもお使いいただけます。
*グルタチオンとナールスゲンの関わりについては、「抗酸化物質グルタチオンとナールスゲンのとても不思議な関係」で詳しくご紹介していますので、あわせてお読みください。
<参考記事>
5.食べ物で増やすグルタチオン
グルタチオンはアミノ酸でできています。
だから、白玉点滴で取り入れる以外でも、アミノ酸の源であるたんぱく質やグルタチオンを含む食べ物から取り入れることで、からだのグルタチオンをキープできます。
食材としては、牛レバー、マダラ、赤貝、酵母、野菜ではほうれん草、キャベツ、きゅうり、ブロッコリー、かぼちゃ、フルーツではキウイやアボカドなどにグルタチオンが多く含まれています。
これらを意識的に摂るようにしたいですね。ただし、グルタチオンは熱に弱いので、加熱が必要な料理以外では、できるだけ生で摂るのをオススメします。
また、グルタチオンの3つの成分のうち、グリシンとグルタミン酸はコラーゲンと共通しています。
だから、コラーゲンペプチドをサプリメントで摂るとグルタチオンのもととなる成分を摂取することができます。
<参考記事>
*コラーゲンはなぜ必要?その解説とおすすめコラーゲンサプリご紹介!
6.編集後記
「話題の白玉点滴の主成分「グルタチオン」の効果に迫る!」をお届けしました。
エイジングケアをするうえで、有名な成分であるお肌のコラーゲン、ヒアルロン酸、セラミドなどは気にかけている方は多いと思います。
しかし、それらと比べると知名度の低いグルタチオンはいかがでしょうか?
白玉点滴の知名度が上がることで、グルタチオンも知名度がアップしつつあります。
今回ご紹介するにあたって、改めてグルタチオンのことをいろいろと調べてみて、お肌だけでなくからだを維持するうえで、なくてはならない大切な成分であることを再認識しました。
また、グルタチオンは肝臓の解毒作用や疲労回復、白内障の予防などでも効果を発揮する成分。
だから、白玉点滴もとても期待されているのではないでしょうか。
この記事「話題の白玉点滴の主成分「グルタチオン」の効果に迫る!」が、ナールスエイジングケアアカデミーの読者のみなさまのお役に立てば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
医学出版社、医学系広告代理店にて編集・ライターとして、医師向け、患者向けの情報提供資材や書籍等の記事の編集・執筆や、国内・海外医学会取材・記事執筆を行う。
(編集・校正:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
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