2021年も2月に突入。
新型コロナウイルス感染症が依然流行する中、もうすぐ春の花粉症シーズンがやってきます。
今年の花粉の飛散予測は、どのようになっているでしょうか?
また、マスクだけでなく花粉によっても引き起こされる肌荒れへの対策もご紹介します。
CONTENTS
1.新型コロナ流行中で気になる今年の春の花粉予測
「2021年春の花粉飛散予測と肌荒れの8つの対策」をお届けします。
日本人の花粉症の有病率は約3割と言われていますが、例えば東京都だけを見ると約5割と、地域差があります。
くしゃみや鼻づまりなどの自覚症状を認識している人は、様々なアンケート調査結果から約5割程度おられ、花粉症の症状に悩まされている人は多いのではないでしょうか?
新型コロナウイルス感染症が流行している中、飛沫を拡散させる「くしゃみ」に対して敏感になっている人も多いことが考えられます。
実際、製薬企業のノバルティスファーマが行った調査でも、人のくしゃみが気になる度合いが増した人が約8割にも上ることが示されています。
また、1日中マスクを着けているだけで、内側の蒸れなどによって、お肌が乾燥したり肌荒れが起こりやすくなっているところに、花粉による肌荒れも引き起こされやすくなります。
昨年も「2020年花粉飛散予測と全国の花粉症の人が実践する効果ある3大対策!」をお届けしましたが、2021年の花粉飛散の予測はどうなのでしょうか?
ということで今回は、気になる「2021年の花粉の飛散予測」と、花粉による肌荒れ(花粉症皮膚炎)の対策についてご紹介します。
<参考>・花粉症環境保健マニュアル2019. 環境省(2019年12月改訂版)
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2.2021年の春の花粉予報 前シーズン軽めだった人も要注意
2021年春の花粉飛散量の予測です。
1)花粉の飛散傾向(スギ・ヒノキ)
2021年春は、例年比では九州、近畿、北陸、関東、東北地方では例年より少ない見込みで、特に九州は非常に少ないと予測されています。一方、東海、北海道は例年並みの予想です。
ですが、前シーズン(2020年春)は例年よりも低かったため、前シーズン比では、九州から関東にかけて多く、四国、東海、北陸で非常に多くなると予想されています。
そのため、前シーズンに花粉症の症状が軽かった人でも、2021年春は要注意です。
2)花粉の飛散は2月上旬からスタート!
①スギ花粉のピークは3月
花粉シーズンは2月上旬、九州、四国、東海、関東の一部からスタートするようです。
スギ花粉は、まず、九州(福岡2/7)、東京(2/7)から飛びはじめて、四国(高松2/11)、中国(広島2/12)、東海(名古屋2/17)と、例年並みか早くなる見込みです。
その後、2月下旬に関西、北陸、甲信越、東北で飛散が開始します。
スギ花粉が飛散するピークは、福岡で2月下旬~3月上旬、高松・広島・名古屋では3月上旬~中旬、大阪は3月上旬、東京は3月上旬~下旬となると予想されています。金沢、仙台は3月中旬~下旬となるとのことです。
ピーク時期は、例年並みとなるところが多いようです。
スギ花粉は飛散を開始する前から、わずかな量が飛び始めますので、早めに花粉症を意識した対策を
しましょう。
<図 スギ花粉 飛びはじめ予想>
(日本気象協会 2021年 春の花粉飛散予測(第3報)より引用)
②ヒノキ花粉のピークは4月
スギ花粉のピークが終わる頃になると、ヒノキ花粉が飛び始めその後ピークが始まります。
飛散のピークは、福岡では3月下旬~4月上旬、高松は4月上旬~中旬、広島・大阪では4月上旬の予想で、例年並みとなっています。
名古屋・東京では4月上旬~中旬のピークとなると見込まれています。
一方、金沢と仙台は、4月を中心にヒノキ花粉が飛散しますが、少ないため、はっきりとしたピークはないとのことです。
<図 2021年 スギ・ヒノキ花粉のピーク予測の図(仙台・東京・名古屋・金沢)>
<図 2021年 スギ・ヒノキ花粉のピーク予測の図(大阪・広島・高松・福岡)>
(日本気象協会 2021年 春の花粉飛散予測(第3報)より引用)
3)花粉の飛散量はどうやって決まる?
花粉の飛散量は前年夏の気象状況に大きく影響されます。
2020年夏は、7月に日本付近に梅雨前線が停滞し続けたため、九州から東北にかけて雨が多く降ったほか、全国的に日照時間が記録的に短かったです。
一方8月は、西日本と東日本で気温がかなり高くなり、日照時間が多くなっていました。
このような背景で、2021年は例年よりは低いけれど、前シーズン比では大幅に飛散量が多くなると予想されています。
花粉の飛散時期や飛散傾向などくわしいことは、日本気象協会の花粉予測のページで解説がご覧いただけます。
3.花粉による肌荒れへの意識
花粉症と自覚している人は、目や鼻の症状だけでなく、皮膚の変化も気をつけておられるのではないでしょうか。
花粉症の症状が出てくると痒みでお肌を掻いてしまい状態が悪化したり、敏感な状態になってしまったり、掻き過ぎるとシミになってしまうこともあります。
だから、春の肌荒れや肌トラブル対策をすることが大切です。
実は、「花粉症ではない人でも、花粉がお肌に付着すると肌荒れが起こる」ということが最新の研究でわかっています。
だから花粉症の人もそうでない人も、花粉シーズンは花粉による肌荒れを意識した対策をすることが大切なのですが、資生堂が行った「春先のゆらぎ肌や肌荒れに関するアンケート調査では、実態は違うことが示されています。
1)花粉症でない人でも、約4割が春先の肌の変化を感じている
資生堂の調査によると、花粉症の人は春先(2~3月)の「ゆらぎ肌」「肌荒れ」を感じている人は約6割いましたが、花粉症でない人でも約4割が感じていることがわかりました。
<図 あなたは、春先(2月~3月頃)に「肌のゆらぎ」「肌あれ」を感じることはありますか>
(花粉症の女性600名と花粉症ではない女性600名の計1200名を対象に行った資生堂の調査結果より。2020年12月実施)
2)春先の肌の変化を感じているのに対策していない人は約6割
春先の肌の不調を感じる人に何らかの対策をしているかを聞いたところ、「対策をしていない」と回答した人は約6割(58.7%)もいることがわかりました。
一方、対策している人では、具体的にしていることとして、花粉症の人の4割、花粉症でない人の6割が「保湿のためのスキンケアをよりたっぷり(量)使う」と回答しており、保湿を重点にしていることがわかります。
<図 春先(2月~3月頃)に「肌のゆらぎ」,「肌あれ」を感じたとき実施している対策は?>
肌荒れの対策として、保湿を強化するのはとても良いことですが、「花粉による肌荒れ」の対策としては、他にも実施した方が良いことがありますので、次の項でご紹介します。
4.「花粉による肌荒れ」の予防・対策としてやりたい7つのこと
花粉症の予防や花粉による肌荒れ予防の方法や対策をいくつかご紹介します。
1)マスクで花粉対策はしっかりと
花粉症対策のマスクでなく普通のマスクでも、体内に入る花粉の量を3分の1以下に減らすことができますので、マスクでしっかり花粉を防ぎましょう。
スギ花粉の場合、水につきやすいので、湿ったガーゼをマスクに挟むのもよいです。
また、マスクによる摩擦の刺激をなるべく少なくするため、直接お肌に触れる部位は、柔らかい素材の不織布マスクや綿・麻・絹などの天然素材のものを選んでください。
マスクを1日していると、マスクの内側の蒸れによる肌荒れや、吹き出物(大人ニキビ)などができたり悪化することがあります。
ですから、室内などマスクを外してもよい環境の時には、お肌の換気をしてください。
<マスクによる春の花粉対策の参考記事>
*マスクによる肌荒れ・肌ダメージを防ぐ!選び方と使用時のスキンケア
*新型コロナウイルス感染予防に大切な市販・手作りマスクの効果と限界
*マスク生活になって半年、あなたは敏感肌になっていませんか?
2)目や目元はゴーグルタイプのメガネで対策
目元や目の周りへの花粉対策には、メガネやゴーグルがおすすめです。
最近では、機能性もさることながら、おしゃれなゴーグルもあるので気に入ったものを選べばよいでしょう。
一方、少し大げさなのが気になるならメガネでも、約75%の花粉がカットできます。
また、最近ではメガネの上からかけるゴーグルも登場しています。
これで目の周りの花粉皮膚炎の予防が期待できます。
さらに、UVカット機能があるものもあるので、目の紫外線対策にも有効です。
<花粉・ウイルス・紫外線カットを1つのアイテムで!>
裸眼やコンタクトの上にかけるタイプとメガネの上からかける2タイプあります。
*2021年の花粉とウイルス対策におすすめ!ゴーグルタイプのファッションメガネ
3)帰宅後はすぐに洗顔
外出で顔についた花粉を落とすために、帰宅後は、しっかり手洗いした後に、刺激の少ないクレンジング料や洗顔料で、しっかりと洗い流してください。
洗顔するときは、しっかり泡立て、擦らずに。30~35度程度のぬるま湯で、いつも以上に優しく洗ってください。
もし、肌にやさしいタイプのアミノ酸系界面活性剤の洗顔料や石けんを使っても、しみたり刺激を感じる場合は、ぬるま湯だけで洗顔します。
4)洗顔後はすぐに保湿を
洗顔後は、タオルで顔についた水分をやさしく拭った後、保湿成分の入った化粧水や美容液、保湿クリームを使って保湿ケアを実践しましょう。
オススメの成分は、セラミド、フィトスフィンゴシンなどのスフィンゴ脂質、コレステロール、コラーゲン、ヒアルロン酸、プロテオグリカン、ナールスゲン、BG、グリセリン、アミノ酸、3-ラウリルグリセリルアスコルビン酸(セラミドプロモーター)、ナイアシンアミドなどです。セラミドの中では、ヒト型セラミドが高い保湿力があります。
<春の花粉対策を洗顔やクレンジングで行う参考記事>
5)使用するスキンケアアイテムは優しく刺激のないもいのを使う
花粉による肌荒れをしているお肌の状態は、バリア機能が低下している状態です。
今使っているスキンケアやエイジングケア化粧品で特に問題がないようでしたら、あえて変えることなく、それを使い続けます。
もし、お肌にしみたり、刺激を感じることがあれば、一旦使うのを控えましょう。
アルコール(エタノール)やPG、合成香料、合成着色料は避けたい成分です。
多くのアイテムを使うのではなく、できるだけシンプルなケアをすることが良いです。
<春の花粉対策のエイジングケアやスキンケアの参考記事>
6)衣類や髪の毛についた花粉も落としましょう
衣類や髪は外気にさらされているので、花粉がつきやすくて残りやすいです。
また、髪の毛はお肌にも触れてしまうので、顔に花粉が付いてしまうこともあります。
まず、室内に入る前に上着などに付いた花粉を、粘着テープや洋服用のブラシなどで払いましょう。
髪の毛は、花粉が残っていると頭皮もダメージを受けますので、可能でしたら、帰宅後そのままシャワーを浴びると花粉を落とすのに効果的です。
外出する際は、帽子などをかぶったり、髪の毛が長い人は髪の毛をまとめて帽子の中に入れるなどして、花粉が付くのを予防するのが良いですね。
衣類は、ウールなどは、花粉が付着しやすく静電気も起きやすいので、静電気による乾燥肌や肌荒れのリスクを避けるためには避けたい素材です。
ポリエステルなど化学繊維は静電気が発生しにくいので、アウターにはこういった素材のものを利用するのもよいでしょう。
7)肌荒れを予防する栄養素が豊富な食べ物を摂る
食事で花粉症は治療できませんが、花粉による肌荒れ予防につなげるために、積極的に摂りたい栄養素をご紹介します。
抗酸化物質のビタミンACEはぜひ摂っていただきたい栄養素です。
ビタミンAは、粘膜を保護し肌荒れを防いだり、ターンオーバーをサポートし、ビタミンCやビタミンEは、抗酸化作用でお肌を守ってくれます。
また、ビタミンB群も代謝をアップしてくれます。
緑黄色野菜やフルーツはたっぷりと摂りましょう。
春先ならキャベツやイチゴがオススメです。
その他に、レンコン、青魚、玉ねぎ、ゴマ、エゴマ油、生姜、大根、きのこ類も積極的に摂りたい食材です。
また、ヨーグルトやキムチといった発酵食品も、腸内環境を整えて免疫力を高めてくれる乳酸菌が含まれています。免疫を高めることは健康や美肌を維持するには大切なので、ぜひカラダの内側からもケアしてください。
<食事による春の花粉対策の参考記事>
*ヨーグルトは夜に食べるのが効果的!おすすめの食べ方と乳酸菌の効果
8)花粉の飛散が多い日は外出を控える
晴れて気温が高い日や、空気が乾燥して風が強い日、雨上がりの翌日、気温の高い日が2~3日続いた後には、花粉が大量に飛散するといわれています。
毎日の天気予報をチェックして、花粉の飛散が多い日は外出するのを検討するのも、花粉予防としては一つの方法になります。
<その他の花粉対策や花粉による肌荒れ対策に参考となる記事>
*春になる前から要注意!花粉対策ですっきりと美肌を(飯塚美香さん)
*乾燥肌だとなぜかゆいの?かゆみの原因と改善の対策を考えよう!
*おすすめの敏感肌化粧水!選び方はランキングより刺激成分を避ける
5.編集後記
「2021年春の花粉飛散予測と肌荒れの8つの対策」をお届けしました。
私自身、花粉症の症状があるので、長年春先はマスクで予防したり、帰宅後は衣類の花粉を払い落したりとしています。
昨年はそれほど症状が出ませんでしたが、今年は昨年よりも花粉が飛ぶ量が多い予測が出ているので、しっかりとここでご紹介した8つの対策を徹底したいと思います。
この記事「2021年春の花粉飛散予測と肌荒れの8つの対策」」が、ナールスエイジングケアアカデミーの読者のみなさまのお役に立てれば幸いです。
著者・編集者・校正者情報
医学出版社、医学系広告代理店にて編集・ライターとして、医師向け、患者向けの情報提供資材や書籍等の記事の編集・執筆や、国内・海外医学会取材・記事執筆を行う。
(編集・校正:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト
著作(共著)
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
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