油溶性のビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIPまたはVC-IP)ってご存知でしょうか?エイジングケア保湿クリームなどに使われる成分で、水溶性ビタミンC誘導体にはないメリットがあります。この記事では、油溶性のビタミンC誘導体とその代表であるテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)について、エイジングケアでのメリットやデメリットをご紹介します。また、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)配合のおすすめの保湿クリームや日焼け止め&UV化粧下地をご紹介します。
- 水溶性ビタミンC誘導体は「速攻性」があるものの、「持続性の少なさ」と「刺激が強い」ことがデメリット。だから、肌の弱い方や敏感肌には使いにくいという弱点があります。
- 水溶性のデメリットを補うためにつくれたのが、油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)です。刺激が少ないので、敏感肌でも使える可能性があります。
- 油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は高濃度でも刺激が少なく、持続性、浸透性が高い成分です。だから、エイジングケア世代にもおすすめの成分です。
- 油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、保湿クリーム、乳液、コッテリタイプの美容液によく配合されています。これは、油溶性であることの特性を利用したものです。
油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の弱点は、即効性がないことと、べたつきがあること。それでも、優れたエイジングケア化粧品成分です。
松岡 桓準 先生
近畿大学薬学部卒業後、薬剤師免許を取得。大学院修了後、化粧品関連企業で化粧品有効成分の研究開発に携わる。
2014年より株式会社育星会カイセイ薬局にて地域住民の薬物治療のサポートを行う一方で、認定NPO法人健康ラボステーションでの活動を通して未病・予防に関する情報発信を行っている。
CONTENTS
- 1.油溶性ビタミンC誘導体をエイジングケアに使いたいあなたへ
- 2.エイジングケア化粧品成分「ビタミンC誘導体」とは?
- 3.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)誕生の背景
- 4.油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)とは?
- 5.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の効果とケアできる肌悩み
- 6.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)が配合される化粧品は?
- 7.おすすめのVC-IP配合保湿クリーム
- 8.おすすめのVC-IP配合日焼け止め&UV化粧下地
- 9.VCIP以外の油溶性ビタミンC誘導体
- 10.油溶性ビタミンC誘導体に関するよくある質問
- 11.まとめ
- 著者・編集者・校正者情報
1.油溶性ビタミンC誘導体をエイジングケアに使いたいあなたへ
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIPまたはVC-IP)というエイジングケア化粧品の成分って聞いたことがあるでしょうか。
このテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIPまたはVC-IP)とは、「油溶性(脂溶性)」のビタミンC誘導体の代表的なエイジングケア化粧品成分です。ビタミンCはもともと水溶性のため、ビタミンC誘導体も水溶性のものが多く、化粧水やローションタイプのアイテムに美肌やエイジングケアの効果を期待して配合されることが多い成分です。しかし、ここ数年、水溶性のデメリットを補ってつくられた油溶性ビタミンC誘導体が多くのエイジングケア化粧品にも配合されるようになりました。
今回、油溶性ビタミンC誘導体の中でもいちばん実績があって、比較的よく知られている「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)」について紹介します。
また、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)配合のおすすめの保湿クリームや日焼け止め&UV化粧下地をご紹介します。
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、その特性から、エイジングケアのための美容液や保湿クリームに配合されることも多い油溶性ビタミンC誘導体成分です。テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)が美容液や保湿クリームに配合されるには、エイジングケアにとって大切な理由があるからなのです。
「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)ってどんな成分?特徴は?」
「水溶性ビタミンC誘導体と油溶性ビタミンC誘導体はどう違うの?」
「VCIPは、どんな効果を発揮するの?」
「安全性はどうなの?デメリットはないの?」
「オススメのテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)配合の化粧品は?」
などを知りたい方は、ぜひ、続きをお読みください。
<動画で学ぶ油溶性ビタミンC誘導体>
油溶性ビタミンC誘導体について話す中川ゆうこさん
*油溶性ビタミンC誘導体は優しい!|動画で3分間エイジングケア
<PR>
優しいエイジングケアにぴったり!
油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)配合のエイジングケア保湿クリームなら、「ナールス ユニバ」
油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VC-IP)配合のエイジングケア化粧下地なら、「ナールス ヴェール」
2.エイジングケア化粧品成分「ビタミンC誘導体」とは?
1)ビタミンC誘導体とは?
油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の説明の前に、ビタミンCとビタミンC誘導体の特徴について確認しておきましょう。
ビタミンCは、抗酸化作用があり、コラーゲンの生成のサポート、活性酸素の除去、チロシナーゼ阻害や還元作用による美白作用など、エイジングケアやアンチエイジングにとって幅広いはたらきがあります。そのため、古くからエイジングケア化粧品の成分として有名で、多くの化粧品で使われています。
しかし、ビタミンCは、活性が高く、そのままの状態では不安定であるため、そのままの形ではなくビタミンC誘導体として加工して、エイジングケア化粧品に配合されることが多いのです。
2)ビタミンC誘導体の美肌効果やはたらきは?
ビタミンC誘導体は、エイジングケア化粧品に配合されます。化粧水ランキングや美容液ランキングなど化粧品ランキングなどで上位にランクされるものが多くあるのは、ビタミンC誘導体のエイジングケアへの期待が大きいからです。
あらためて、ビタミンC誘導体のエイジングケアにとってよいはたらきを整理すると、次のようなものがあげられます。
- 美白効果によるシミやくすみの改善
- 抗炎症作用によるニキビの予防・改善効果、ニキビ跡のケア効果(*)
- 皮脂のコントロールによる毛穴の開きの予防・詰まり改善効果
- 抗酸化作用によるお肌の紫外線ダメージなどのケア
肌のコラーゲンを増やす作用による小じわなどの予防
もちろん、油溶性ビタミンC誘導体であるテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)にも同じはたらきがあります。
*活性酸素による炎症や、皮脂による炎症の予防
<参考記事>
【毛穴ケアに】ビタミンC美容液おすすめ15選!人気のプチプラ・デパコスを紹介
ビタミンC誘導体化粧水おすすめ14選!ドラッグストア〜デパコスまで
3.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)誕生の背景
では、油溶性ビタミンC誘導体であるテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)が生まれた背景には、どのようなことがあったのでしょうか?
1)水溶性ビタミンC誘導体のデメリット
エイジングケア化粧品成分としてのビタミンC誘導体には、「水溶性」と「油溶性(脂溶性)」があります。さらに最近では、両親媒性ビタミンC誘導体APPS(アプレシエ)も登場しています。水溶性ビタミンC誘導体として有名なのは、「リン酸アスコルビルナトリウム」や「リン酸アスコルビルマグネシウム」、「VCエチル(3-O-エチルアスコルビン酸)」などです。これらは、水溶性、つまり「水に溶けやすい」性質から、化粧水やローションタイプの化粧品に多く配合されています。
また、美容液であっても比較的サッパリしたものには、水溶性のビタミンC誘導体が配合されています。水溶性ビタミンC誘導体の特徴ですが、メリットとして、「速攻性」はあるものの、「持続性の少なさ」と「刺激が強い」というデメリットもあります。そのため、高濃度の水溶性ビタミンC誘導体は、効果が高い分、刺激も強くなるので、注意が必要で、敏感肌やインナードライ肌の方には使いづらいのです。両親媒性ビタミンC誘導体は、刺激性が改善されていますが、それでも水溶性ビタミンC誘導体に近い性質があります。
ここでは、簡単な紹介にとどめますので、水溶性ビタミンC誘導体や化粧水については、「水溶性ビタミンC誘導体の種類・特徴と効果的な使い方は?」や「ビタミンC誘導体化粧水の選び方はエイジングケアの視点で」をご覧ください。
2)油溶性ビタミンC誘導体のメリットは?
こうした問題点を改善するために生まれたのが、油溶性ビタミンC誘導体です。つまり、油溶性ビタミンC誘導体は、刺激性を少なくして乾燥肌や敏感肌などの肌質でも使えるようにした成分なのです。だから、油溶性ビタミンC誘導体配合の保湿クリームは、乾燥肌の予防や改善の対策にも使えるのです。
油溶性ビタミンC誘導体の中で、いちばん実績が豊富なものがテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)です。テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)と水溶性ビタミンC誘導体の大きな違いは、前者が油に溶けやすく、後者は水に溶けやすいことです。だから、油溶性ビタミンC誘導体であるテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、化粧水ではなく、保湿クリームに配合されます。続いて、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)について詳しく説明することで、水溶性ビタミンC誘導体との違いを明らかにしていきましょう。
4.油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)とは?
1)油溶性ビタミンC誘導体VCIPの特徴とメリット
油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、英語で「Ascorbyl Tetraisopalmitate」と記されます。
化粧品の全成分表示では、「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル」と表記されますが、医薬部外品では、「テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビル」と表記されます。油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、水溶性ビタミンC誘導体の「持続性の少なさ」と「刺激が強い」といったデメリットを補うために誕生したビタミンC誘導体です。
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、「イソパルミチン酸」と「アスコルビン酸のテトラエステル」で、「アスコルビン酸イソパルミテート」または「イソパルミチン酸アスコルビル」と呼ばれることもあります。
「イソパルミチン酸」と「アスコルビン酸のテトラエステル」と言っても、よくわからないかと思いますので、少し説明させていただきます。
イソパルミチン酸は炭素同士の2重結合をもたない脂肪酸「飽和脂肪酸」です。アスコルビン酸はビタミンCのことです。テトラエステルとはテトラが4の意味で、エステルとは酸とアルコールが脱水縮合してできる化合物のことです。だから4重の結合のあるエステルです。
余計にわからないかもしれませんね…。
要は、ビタミンCに脂肪酸をしっかりくっつけて「油溶性」にしたということです。テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の性状としては、液体で無色または薄い黄色です。
2)テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の刺激と安全性について
水溶性ビタミンC誘導体が刺激を与える理由は、「イオン化」が原因です。油溶性ビタミンC誘導体のテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、お肌に塗ってもイオン化しないので、非常に刺激性が低いのです。だから、高濃度でも比較的安心して使えます。テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、実験データで急性毒性を示すLD50が、2000mg/kg以上とほとんど無毒であることがわかっています。
ちなみに、LD50とは「median lethal dose」(=半数致死量(はんすうちしりょう)のことで、成分を投与した動物の半数が死亡する用量のことです。テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の場合、実験動物の体重1kgあたりで2000mg、つまり2gを飲ませて半数が死亡するということです。
半数死亡という物騒な言葉で驚かれるかもしれませんが、実際にこんな大用量が投与されることはありませんし、化学をかじった方ならこの値がいかに安全性の高いデータであるかわかると思います。つまり、油溶性ビタミンC誘導体「テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)」は、安全性の高いエイジングケア化粧品成分の1つであると言えるのです。
しかし、どんな化粧品成分でも誰にでも安全とは言えませんし、肌荒れなどになる可能性を100%否定することはできません。化粧品かぶれ(接触皮膚炎)のリスクが全くないわけではないのです。だから、アトピー性皮膚炎などアレルギーのある方やお肌が弱い方は注意が必要です。肌が弱いなどで気になる方は、パッチテストをすることをおすすめします。
3)テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の効果の持続性について
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、油溶性の特性から、水溶性に比べ約30倍の吸収力を示します。さらに、皮膚の中での作用持続効果は、43時間以上だと言われています。(水溶性は12時間程度と言われています)
つまり、油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、水溶性にない高い効果の持続性を発揮するエイジングケア化粧品成分です。
4)テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の浸透性について
油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、皮脂に含まれる脂肪酸と同じ性質を持つで、「イソパルミチン酸」にビタミンCをくっつけてできたビタミンC誘導体です。
角質層にある皮脂と同じ性質の成分をまとうことで、美容液や保湿クリームなどの油性の成分を含むエイジングケア化粧品に配合されても、肌表面のバリア機能を保つセラミドなどからできている角質細胞間脂質に馴染んで浸透しやすいのです。
このように、油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)には、弱点もありますが、即効性の少なさに目をつぶれば、持続性があり低刺激のとても使い易いエイジングケア化粧品成分と言えるでしょう。
こうした特性から、エイジングケア美容液や保湿クリームに配合されるのです。
5)テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の弱点・デメリットは?
多くのエイジングケア美容液や保湿クリームに配合されている油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)ですが、残念ながら弱点もあります。
油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の弱点
- 水溶性ビタミンC誘導体に比べて即効性がない
- 使用感でべたつきを感じることがある
- 化粧水やサッパリタイプの美容液に配合するには向かない
だから肌質が、普通肌や脂性肌でべたつきが気になるなら、油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)はよい選択肢にはなりません。
しかし、ビタミンC誘導体は、水溶性、油溶性があり、化粧水、美容液、保湿クリームにうまく使い分けができる成分なので、その特徴を理解しておけば、エイジングケアにはとても便利な成分なのです。
このように、油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)には、弱点もありますが、即効性の少なさに目をつぶればとても使い易いエイジングケア化粧品成分です。こうした特性から、刺激に弱い敏感肌の方でもテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)配合のエイジングケア化粧品なら使いやすいのです。
5.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の効果とケアできる肌悩み
では、油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)の効果やケアできる肌悩みや肌老化はどのようなものでしょうか?これは、基本的に水溶性ビタミンC誘導体でもケアできる肌悩みと同じです。テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、コラーゲンの生成をサポートして肌のハリを取り戻すことに役立つのです。また、刺激が少ないことからテトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)配合保湿クリームは、敏感肌でもインナードライ肌でも使いやすいと言えます。そのため、敏感肌化粧品でも配合されます。
1)くすみ対策や美白ケア
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)には、メラニン色素生成抑制作用があるので、くすみの対策や医薬部外品なら美白化粧品としても使えます。この効果は、メラニンをつくる酵素であるチロシナーゼの活性を阻害する作用と、できたメラニンの還元作用の2つの作用によるものです。くすみを目立たなくすることで、肌の透明感を取り戻すことができます。
なお、くすみ対策については、「肌のくすみの原因と改善・解消の7つのエイジングケア対策!」をご覧ください。
また、美白については、「美白への過度な期待はお肌をダメに!正しい美白化粧品の選び方の秘密」を参考にしてください。
2)ニキビケア、大人ニキビケア
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)には、皮脂分泌のコントロール作用があるので、ニキビや脂性肌(オイリー肌)のケアで使えます。なお、大人ニキビの対策については「大人ニキビの改善に酵素洗顔は使ってよいの?悪いの?」をご覧ください。
3)さまざまなエイジングサインの対策
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)には、コラーゲンの生成をサポートする効果があります。また、抗酸化作用により、肌の酸化を抑制するはたらきがあります。そのため、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、コラーゲンの減少が原因となる、次のエイジングサインや肌悩みのケアに使うことが可能です。
①しわの対策
*しわを取る、消す対策は本気で!10の改善方法と7の美容医療
②ほうれい線の対策
③たるみ毛穴の対策
*たるみ毛穴を改善するエイジングケア!原因・症状と10の対策
④インナードライ肌の対策
⑤敏感肌の対策
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、これら以外では、毛穴の対策、目の下のたるみ、目の下のクマなどの予防にも使える油溶性ビタミンC誘導体です。
4)炎症による色素沈着や肌荒れの予防
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)には炎症を鎮める作用があります。そのため、炎症による色素沈着や肌荒れの予防のケアにも効果的です。また、紫外線ダメージを受けた後の肌のアフターケアにもおすすめです。
5)毛髪のケア
毛髪は、紫外線ダメージや誤った頭皮ケアで、キューティクルが損傷・ダメージを受けると、きしみやパサつきが気になります。テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、ダメージを受けた毛髪の中にあるアミノ基を保護して、キューティクルの改善をサポートします。
6.テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)が配合される化粧品は?
テトラヘキシルデカン酸アスコルビルは、美肌効果やエイジングケア効果を期待して、さまざまな基礎化粧品やスキンケア用品などに配合されます。
具体的には、クレンジングジェルなどのクレンジング料、洗顔料、保湿美容液、目元美容液、アイクリーム、乳液、保湿クリーム、フェイスマスク、オールインワンゲルやオールインジェル、口紅など唇ケアのアイテム、ハンドクリーム、シャンプーなどの頭皮ケアや毛髪ケアのアイテム、デコルテケアのアイテム、ボディマッサージやフェイスマッサージ用のクリームなどに使われます。
さらに日焼け止めやUV化粧下地、ファンデーション、コンシーラーなど、メイクのアイテムにも使われます。
7.おすすめのVC-IP配合保湿クリーム
1)油溶性ビタミンC誘導体配合保湿クリーム「ナールス ユニバ」とは?
油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)を配合して、敏感肌の方でも使いやすいことを意識して開発したのが、エイジングケア保湿クリーム「ナールス ユニバ」です。
私たちの保湿クリームランキング1位です。
ナールス ユニバとは、QOS(Quality Of Skin=お肌の質)の向上、つまり、「細かく整ったキメ」、「お肌の内側からのハリと弾力」、「健やかな透明感」、「表皮のバリア機能」、「十分な潤い」を実現すべく、攻めと守りのエイジングケアをサポートする成分を、バランスよく配合した高機能な保湿クリームです。成分は濃厚、でも使い心地は軽く、すごく伸びがよいクリームです。また、べたつかず軽いテクスチャーで、とても伸びのよい保湿クリームです。
また、刺激性成分がほとんど配合されていないので肌質を選ばず、普通肌、混合肌、脂性肌、乾燥肌、インナードライ肌、敏感肌のどんなタイプでも使えます。「敏感肌」「インナードライ」とナールスユニバの関係については、「皮膚科学で考える敏感肌・インナードライ肌対策の秘訣」をご覧ください。
*ナールス ユニバの使用実感
*ナールス ユニバの使い方
保湿クリームより化粧水がよいという方は「ビタミンC誘導体化粧水の選び方はエイジングケアの視点で」をご覧ください。
2)ナールス ユニバの油溶性ビタミンC誘導体以外の成分は?
ナールス ユニバは、油溶性ビタミンC誘導体VCIP以外でも次の成分を配合することで、エイジングケアや保湿の効果を高めています。だから、肌荒れを改善し、肌ツヤをもたらすことが得意な保湿クリームです。秋の乾燥肌対策や冬の乾燥肌対策に特にオススメです。
- ヒアルロン酸、コラーゲン、エラスチン、ヒートショックプロテイン(HSP)47グルタチオンを増やすナールスゲン
- 最強の保湿成分であるセラミドの中でも最も保湿力が高いセラミド2、セラミドAP、セラミドNPの3つのヒト型セラミド
- レチノールを改良したレチノイン酸トコフェリル
- 保湿の王様シアバター
美容オイルとしても有名なスクワラン
8.おすすめのVC-IP配合日焼け止め&UV化粧下地
1)油溶性ビタミンC誘導体配合日焼け止め&UV化粧下地「ナールス ヴェール」とは?
エイジングケア世代の女性の紫外線対策にオススメのVC-IP配合のノンケミカルの日焼け止め・UV化粧下地として、ナールス ヴェールをご紹介します。
ナールス ヴェールは、SPF50+、PA++++という高いUVカット力があります。だから、夏の季節の外出でも十分な紫外線対策が可能です。
乾燥肌やインナードライ肌ほか、敏感肌でも使える優しいタイプの日焼け止めです。さらに、独自処方により、つけているのを忘れるほど軽いテクスチャーであることも大きな特徴です。また、汗や水でもメイクが崩れにくいウォータープルーフ処方です。
2)ナールス ヴェールの油溶性ビタミンC誘導体以外の成分は?
ナールス ヴェールは、油溶性ビタミンC誘導体VCIP以外でも次の成分を配合することで、エイジングケア向けの日焼け止め&UV化粧下地としての効果を発揮します。
- 紫外線散乱剤として、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄を配合
- ナールスゲンを推奨濃度配合
- スクワランやグリセリンなどの保湿成分配合でうるおいをキープ
- シクロペンタシロキサン、ジメチコン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコンなどで良好なテクスチャーを実現
トコフェロール、グリチルリチン酸2Kで肌荒れ予防
9.VCIP以外の油溶性ビタミンC誘導体
油溶性ビタミンC誘導体には、VCIP以外でもパルミチン酸アスコルビルやジパルミチン酸アスコルビルがあります。これらは、脂肪酸のひとつであるパルミチン酸とビタミンCを結合させたものです。お肌の内部で、酵素によって、ビタミンCとパルミチン酸に分解されて効果を発揮します。パルミチン酸アスコルビルは、アメリカではエステルCの名前で有名な油溶性ビタミンC誘導体です。固体であることが特徴で、次のような理由であまり使われなくなりました。
- 使用感が非常に重いので好まれない
- 酸化しやすく、酸化したものが皮膚障害を起こす可能性がある
だから、今ではVCIPが油溶性ビタミンC誘導体の代名詞になっているのです。
10.油溶性ビタミンC誘導体に関するよくある質問
Q1.ビタミンC誘導体の水溶性と油溶性の違いは何ですか?
水溶性ビタミンC誘導体は水に溶けやすく、化粧水やローションタイプのアイテムに向いています。一方、油溶性ビタミンC誘導体は油に溶けるので、クリームやジェルに向いています。
Q2.ビタミンC誘導体はシミに効果がありますか?
ビタミンC誘導体は、メラニン色素を還元したり、メラニン色を作るのに必要な酵素であるチロシナーゼを阻害するため、シミに効果を発揮します。
VCIPは、医薬部外品として「テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビルEX」の表示名称で日光ケミカルズの申請によって2007年に医薬部外品美白有効成分として厚生労働省に承認されています。
Q3.脂溶性ビタミンCのメリットは?
脂溶性ビタミンC誘導体は、水溶性よりも皮脂膜や角質層への吸収率が高い点と持続性に優れている点がメリットです。 また、刺激が少ないため、高濃度で配合できる点もメリットと言えます。
Q4.テトラヘキシルデカン酸アスコルビルの原料は?
テトラヘキシルデカン酸アスコルビルは、イソパルミチン酸とアスコルビン酸のテトラエステルです。
Q5.テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビルEXとは何ですか?
テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビルEXとは、テトラヘキシルデカン酸アスコルビルの医薬部外品としの表示名称です。
つまり、テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビルEXとテトラヘキシルデカン酸アスコルビルは同じ成分です。
11.まとめ
油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)が、どんなエイジングケア化粧品成分かご理解いただけましたでしょうか?また、あわせて「水溶性ビタミンC誘導体」と「油溶性ビタミンC誘導体」それぞれのメリット、デメリットはご理解いただけましたでしょうか?さらに、油溶性ビタミンC誘導体テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)配合のおすすめの保湿クリームと日焼け止め&UV化粧下地をご紹介しました。いかがでしたか?
ビタミンC誘導体は、抗酸化作用をはじめとしてさまざまな作用があることから、エイジングケア化粧品の成分として幅広く使われています。しかし、水溶性と油溶性のビタミンC誘導体があることは意外に知られていません。
化粧水やローションなどのサッパリタイプには、水溶性ビタミンC誘導体、保湿クリーム、乳液、コッテリタイプの美容液には、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)が適していることとそれぞれのメリットとデメリットを知っておくことで、より質の高いエイジングケアを行うことができます。
それぞれの成分の名称は、長くて覚えにくいですが、エイジングケア化粧品を購入前にチェックすることで、より効果的な選択ができますね。
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル(VCIP)は、油溶性ビタミンC誘導体と覚えてくださいね。
著者・編集者・校正者情報
(執筆:株式会社ディープインパクト 代表取締役 富本充昭)
ナールスエイジングケアアカデミー編集長
京都大学農学部を卒業後、製薬企業に7年間勤務の後、医学出版社、医学系広告代理店勤務の後、現職に至る。
医薬品の開発支援業務、医学系学会の取材や記事執筆、医薬品マーケティング関連のセミナー講師などを行う。
一般社団法人化粧品成分検定協会認定化粧品成分上級スペシャリスト。
著作(共著)
KOLドクターの的確な人選と良好な関係作りのコツ
(編集・校正:エイジングケアアカデミー編集部 若森収子)
大学卒業後、アパレルの販促を経験した後、マーケティングデベロッパーに入社。
ナールスブランドのエイジングケア化粧品には、開発段階から携わり、最も古い愛用者の一人。
当社スタッフの本業は、医学・薬学関連の事業のため、日々、医学論文や医学会の発表などの最新情報に触れています。
そんな中で、「これは!」という、みなさまの健康づくりのご参考になるような情報ご紹介したり、その時期に合ったスキンケアやエイジングケアのお役立ち情報をメールでコンパクトにお届けしています。
ぜひご登録をお待ちしております。
▶キレイと健康のお役立ち情報が届く、ナールスのメルマガ登録はこちらから
nahlsエイジングケアアカデミーを訪れていただき、ありがとうございます。nahlsエイジングケアアカデミーでは啓発的な内容が中心ですが、ナールスコムでは、ナールスブランドの製品情報だけでなく、お客様にご参加いただいた座談会やスキンケア・エイジングケアのお役に立つコンテンツが満載です。きっと、あなたにとって、必要な情報が見つかると思います。下記から、どうぞ。ナールスゲン配合エイジングケア化粧品なら「ナールスコム」
SNS Share
\ この記事をシェアする /