皮脂のチカラを味方に！冬の乾燥に立ち向かう肌バリア強化法

みなさん、こんにちは。

ナールスゲン配合おすすめのエイジングケア化粧品ナールスの公式ブログに来ていただきまして、ありがとうございます。

冬が来るたびに気になるお肌の乾燥。
「朝起きたときから既に肌がつっぱっている」「お化粧のノリが悪い」「夕方には頬がカサカサ」…
年齢を重ねるほどに、そんな悩みを抱える方は多いかもしれません。
お肌の乾燥は、バリア機能の低下とターンオーバーの乱れの原因になります。
バリア機能の低下とターンオーバーの乱れは、更なる乾燥やゆらぎ、肌荒れ、エイジングサイン、肌老化の原因などにつながります。
そのため乾燥はエイジングケアの大敵。
このようなお肌の乾燥、バリア機能、ターンオーバーに大きく関係しているものの一つが「皮脂」です。
皮脂は悪者扱いされがちですが、皮脂のチカラをうまく味方にしたら、冬の乾燥対策はもちろん、この先の美肌キープにとても役立ちます。
そこで今日は、皮脂を深掘りして、適切なスキンケアに役立つ情報をお届けします。

１．皮脂はどう作られる？肌の「天然オイル」の秘密

「皮脂」と聞くと、べたつきや毛穴詰まりの原因としてネガティブなイメージを持つ方も多いかもしれません。でも、皮脂は実は肌にとって欠かせない「天然オイル」。お肌の健康を守るために非常に重要な役割を果たしています。ここでは、その皮脂がどのように作られ、私たちの肌を守っているのか？年齢とともに変わる皮脂の特徴について詳しく見ていきましょう。

（１）皮脂はどうやって作られ、どのようにして肌を守ってる？

皮脂は、肌の真皮のすぐ下にある「皮脂腺」で作られます。皮脂腺は、毛穴とつながっており、毛穴を通じて皮脂が肌表面に分泌されます。分泌された皮脂は、汗と混ざり合いながら肌表面に「皮脂膜」を形成します。この皮脂膜が、肌のうるおいを保つと同時に外部刺激から肌を守る「バリア」として機能します。
皮脂腺は、顔や頭皮を中心に全身に分布していますが、特に、お顔のTゾーン（おでこや鼻まわり）には多く集中しているため、これらの部位が「テカリやすい」と感じることが多いのです。

（２）皮脂分泌量と皮脂の質は年齢によって変わる？

皮脂は年齢によってその分泌量が変化します。例えば、10代から20代前半までは皮脂腺が活発で、皮脂が過剰に分泌されやすい時期。この時期は思春期ニキビなど、皮脂による肌トラブルを経験する方が多いです。
20代後半から30代にかけて、皮脂分泌量は次第に減少していきます。
一般的に皮脂量がピークを迎える25歳と、20年後の45歳を比べると、皮脂の分泌量はなんと4分の１ほどまで減少します。これが、年齢とともに肌が乾燥しやすくなる原因のひとつです。

また、年齢とともに皮脂の「質」も変化します。
若いころは皮脂に含まれる脂肪酸のバランスが良好で、皮膚の保湿と抗菌作用を適切に保つことができます。しかし、加齢に伴い、このバランスが崩れ、乾燥や肌荒れを防ぐ力が弱まってしまいます。
このように、皮脂の量だけでなく質の変化も、肌老化に影響を与える要因なのです。

2．皮脂の持つ3つの重要な役割

当然ですが、皮脂はただ肌を「テカらせるだけ」のものではありません。皮脂が適量分泌されることは、美肌を保つためのカギとなります。美肌のために重要な、皮脂の3つの役割についてみていきましょう。

（１）肌のうるおいを守る天然の保湿剤

皮脂の重要な働きのひとつは「保湿」です。
分泌された皮脂は、汗と混ざり合いながら肌の表面に「皮脂膜」を形成します。この皮脂膜は、3大保湿因子の一つで、肌のうるおいを閉じ込める役割をサポートします。
ただし、皮脂自体は水分蒸発を防ぐ力はそれほど強くないことがわかってきています。水分蒸発を防ぐ主役はセラミドなどでできている角質細胞間脂質ですので、皮脂膜は水分蒸発を防ぐための強力な蓋とまでは言えないことも認識しておきましょう。

（２）外部刺激から肌を守るバリア

皮脂膜は、肌の表面でバリアのような役割も果たしています。このバリア機能により、肌が外部の刺激から守られているのです。
例えば、冬の乾燥した空気や冷たい風、ホコリや汚染物質、紫外線など、私たちの肌は日々さまざまな刺激にさらされています。皮脂膜が健やかであれば、これらの刺激が肌の奥まで侵入するのを防ぎ、肌荒れや炎症を予防します。
でも、皮脂が不足したり、洗顔やクレンジングで皮脂膜を取りすぎてしまうと、肌がむき出しの状態になり、刺激を受けやすくなります。結果として、乾燥や敏感肌、赤みなどのトラブルが起こりやすくなるのです。

（３）皮膚のpHを調整し、弱酸性に保つ

皮脂膜は皮脂と汗で作られると言いましたが、皮脂と汗に加え、皮脂膜の生成には皮膚常在菌の存在が必要です。皮脂は、皮膚常在菌のエサになります。お肌に存在する皮膚常在菌が皮脂を分解することで酸が生成されます。また、汗自体に乳酸が含まれています。これらが肌のpHを弱酸性（pH4.5〜6.0程度）に調整しています。（肌のpHは、肌の一番表面にある皮脂膜のpHを計測しています。）
弱酸性の肌は、悪玉菌の繁殖を抑え、乾燥や刺激から肌を守り、健やかなターンオーバーをサポートする理想的な環境なのです。
この、健やかなターンオーバーをもう少し深掘りすると、不要になった角質を剥がすための酵素は、弱酸性の環境でのみ働きます。年齢を重ねるごとに、お肌は中性～アルカリ性に向かう傾向がありますので、年齢を重ねるほどに、弱酸性を保つための皮脂や汗、皮膚常在菌の温存を意識したスキンケアが大切になっていきます。

3．冬は思っている以上に皮脂が減る

1章で年齢とともに皮脂の分泌量が変わる話をしましたが、みなさまご存知の通り、季節によっても皮脂の分泌量は変わります。
とくにお顔の皮膚は、衣類などで覆われていないため、ダイレクトに外気の影響を受けます。

何となく夏は皮脂が多くて冬は少ないというイメージがあると思いますが、具体的には、皮膚の温度が4度上昇すると、皮脂の分泌量が2倍になるというデータ（※）があります。

春頃の外気が25度くらいの時には皮膚温が34度くらい、初冬くらいの外気が12度くらいの時には皮膚温が30度くらいなので、春に比べて冬の皮脂分泌量は半分くらいになってしまうということになります。

夏に比べると、もっともっと少なくなるということですよね。
みなさまはどんな印象を持たれましたでしょうか？私個人的には、思っているよりも冬は皮脂分泌量が少なくなるという印象でした。

※株式会社資生堂WEBサイト「敏感肌研究所」（https://www.shiseido.co.jp/dp/lab/detail/123.html）

4．皮脂をサポートしながら乾燥対策する冬のスキンケアステップ

というわけで、年齢を重ねると皮脂分泌量が減少するうえに、冬の今はさらに皮脂が少なくなるということで、冬の乾燥に負けないためには、皮脂をサポートするスキンケアを取り入れることが大切です。特に、洗顔・保湿・スペシャルケアという3つのステップを意識することで、皮脂の働きを最大限に活かし、肌を健やかに保つことができます。ここでは、具体的なスキンケア方法をご紹介します。

テップ1: 優しい洗顔で皮脂を守る

冬のスキンケアでは「皮脂を落としすぎないこと」が重要です。
洗顔やクレンジングで必要な皮脂まで取り除いてしまうと、肌のバリア機能が低下し、乾燥や刺激に弱い状態になってしまいます。

おすすめの洗顔方法

• 洗顔料は低刺激で水溶性の保湿成分が配合されたものを選びましょう。
• お湯の温度は32～35℃のぬるま湯を使用し、肌に負担をかけないようにします。
• 夜はメイクや汚れを落とせるクレンジングを使用し、朝はぬるま湯だけの洗顔でも十分な場合があります。

ここで、知識としてぜひ押さえておきたいのが、クレンジング料や洗顔料で洗顔すると、皮膚常在菌が一旦すべて流れ落ちてしまうということと、再び皮膚常在菌のバランスが整うには約12時間かかると言われていることです。

例えば、夜20時にクレンジングや洗顔をしたら、再び皮膚常在菌のバランスが整うのが翌朝の8時ということになります。毎日朝晩きっちり洗顔料で洗顔すると、皮膚常在菌のバランスが整うたびに、もしくは整う前に全て洗い流してしまうことになるので、お肌を弱酸性に保つのが難しくなり。お肌の乾燥やゆらぎが気になるのであれば、朝の洗顔料を使った洗顔は控えた方が良いと思われます。
皮脂は30度くらいから溶け始めて、40度だと過剰に取り過ぎるので、どうしても朝の皮脂が気になる場合は、人肌くらいの36度～38度くらいのお湯で洗顔し、そのあとすぐに化粧水などで保湿しましょう。

ステップ2: バリア機能を補う保湿ケア

冬の乾燥から肌を守るためには、洗顔後に肌内部の水分をしっかり保持しつつ、皮脂膜を補うケアを行うことが大切です。

おすすめの保湿ケア方法

• 水分キープ力のある成分で保湿：洗顔後はすぐにアミノ酸、セラミド、ヒアルロン酸などの水分保持力の高い成分が複数配合された化粧水や美容液で保湿しましょう
• 油分をプラス：皮脂膜を補助するために、スキンケアの仕上げにスクワランやシアバターなどの油分を補い、水分蒸発を防ぎましょう。
• 目元や口元の集中ケア：一番乾燥しやすい目元や口元には、専用のアイテムや重ね塗りで保湿やエイジングケアを強化しましょう。

ステップ3：スペシャルケアで肌を底上げ

毎日のスキンケアに加えて、週に1～2回のスペシャルケアを取り入れることで、冬の乾燥に負けない肌を育てることができます。

おすすめのスペシャルケア方法

• 美容液マスクやシートマスクの活用：高保湿成分を含むシートマスクを取り入れることで、肌に短時間でうるおいを与えることができます。
• 美容クリニックなどで美肌治療：セルフケアでなかなか調子がよくならないときは、美容クリニックなどで美肌治療を検討するのも良いでしょう。

5．肌質別の皮脂ケアのポイント

同じ「乾燥肌対策」といっても、すべての肌に同じケアが当てはまるわけではありません。乾燥肌や敏感肌、混合肌、脂性肌など、自分の肌質に合ったケアを選ぶことも大切です。
ここでは、それぞれの肌質に合わせた「皮脂ケア」のポイントをご紹介します。

（１）【乾燥肌・敏感肌】皮脂温存と皮脂を補うケアを

乾燥肌の方は、皮脂分泌が少ないため、肌表面のバリア機能が弱まりやすく、カサつきやすい傾向があります。敏感肌の方は、さらにその傾向が強くなります。そのため、乾燥肌や敏感肌の方は、皮脂をはじめとした潤い成分を落としすぎないケアと、不足しがちな皮脂様成分を補うケアを行いましょう。

おすすめのケア方法

（２）【混合肌】パーツごとに調整を

混合肌の方は、Tゾーン（おでこや鼻まわり）は皮脂が多く、Uゾーン（頬やあご）は乾燥しやすいといった特徴があります。このため、部位ごとに異なるケアを行うことがポイントです。

おすすめのケア方法

（３）【脂性肌】皮脂バランスを整えるケア

脂性肌の方は皮脂が多く分泌されがちで、「テカリ」や「毛穴詰まり」が気になるかもしれません。しかし、皮脂を過剰に取り除くと、肌がさらに皮脂を分泌しようとして逆効果になることもあります。

おすすめのケア方法

６．乾燥予防のための皮脂ケアに関するよくあるご質問

Q1. 冬の朝も洗顔料を使った洗顔が必要ですか？

冬は皮脂分泌が少なくなるため、洗顔料を使わずにぬるま湯だけの洗顔でも十分な場合があります。夜にクレンジングや洗顔料を使ってしっかり汚れを落としているのであれば、朝はぬるま湯で軽く汚れを流す程度でOKです。どうしても皮脂が気になる場合は、36～38℃くらいのぬるま湯で洗顔し、その後すぐに化粧水や美容液で保湿を行いましょう。

Q2. 油分の多いクリームやオイルを使うと毛穴が詰まりませんか？

適切に使用すれば、毛穴が詰まる心配はほとんどありません。ただし、油分の多いアイテムをスキンケアの最初に使うと、肌の水分保持機能を担う角質細胞間脂質（ラメラ構造）が崩れやすくなる可能性があります。オイルやクリームは、化粧水や美容液で水分を補給した後に、仕上げとして適量使うことをおすすめします。

Q3. 脂性肌でも保湿が必要ですか？

必要です！脂性肌の方も、肌の内部が乾燥している「インナードライ」の状態になっていることがあります。適度な保湿を行うことで、皮脂の過剰分泌を防ぐ効果が期待できます。油分控えめのジェルタイプやローションタイプの保湿アイテムを選び、軽めの乳液やクリームで仕上げるのがおすすめです。

Q4. 毎日朝晩の洗顔で皮脂や常在菌を流してしまうのは問題ありませんか？

洗顔やクレンジングによって、皮脂や常在菌が一時的に流されてしまうのは避けられません。ただし、皮膚常在菌のバランスが整うには約12時間かかると言われており、毎日朝晩きっちり洗顔料を使用していると、常在菌が安定する前に再び流してしまう可能性があります。そのため、朝はぬるま湯洗顔だけにするなど、皮脂や常在菌を守る洗顔習慣を取り入れることをおすすめします。

Q5. スキンケアだけでなく、食事や生活習慣も見直すべきですか？

はい。肌の健康はスキンケアだけでなく、食事や生活習慣にも大きく影響されます。特に冬は皮脂分泌をサポートするビタミンB群やオメガ3脂肪酸を含む食品（例：卵、青魚、アマニ油、ナッツ類）を積極的に摂ると良いでしょう。また、十分な睡眠やストレスケアも、皮脂バランスを整えるために重要です。

まとめ： 皮脂を味方に！冬の乾燥対策で健やかな肌を目指そう

冬の乾燥は多くの方にとって悩ましい問題ですが、皮脂の力を活かしたスキンケアと生活習慣を見直すことで、驚くほど肌の調子が良くなることがあります。

この記事でご紹介したケア方法や知識を日々の生活に取り入れていただければ、冬でもしっとりとうるおった肌を目指せるはずです。

単に皮脂に似た成分を補うだけではなく、「皮脂や潤い成分を取り過ぎないケア」を意識することが大切です。また、皮膚常在菌の存在もぜひ意識してみてください。そして、ナールス製品をぜひお役立ていただければと思います。

「皮脂を味方にすれば、冬の乾燥も怖くない！」

やるべきこととやらなくて良いことを見極めることを楽しみながら、一緒に健やかなうるおい美肌を目指していきましょう！